振り返ってみると2024年のエイプリルフールは、各企業がコロナ前ほどの水準でネタを投下していたように思える。そう考えるとエイプリルフールは「平和の証」なのかもしれない。

さて、そのエイプリルフールに合わせて発売開始となったのが、バーガーキングの『ザ・フェイク・バーガー』である。物は試しで食べてみたらビックリ仰天! フェイクのくせに……激ウマだと?

・4年ぶりに登場

バーガーキングによると『フェイクバーガー』は4年ぶりの販売のようで、実は過去に当サイトでも紹介している。今回登場したものは「エイプリルフール商品」と一言も謳われていないが、わざわざ4月1日から発売するということはそういうことなのだろう。

で、ここでさっそく『フェイクバーガー』の正体を明かしてしまおう。まずは以下で公式発表をご覧いただきたい。


「ホクホクとしたフレンチフライに、まろやかなゴーダチーズスライス2枚を重ね、スモーキーなおいしさが特長の “ブルズアイBBQソース” で仕上げた、驚きのおいしさの新感覚バーガーです」


コメントだけ読むとそれらしく聞こえるが、要するに『フェイクバーガー』とはパティの代わりにポテトを使用した “肉なしバーガー” のこと。肉が入っていないハンバーガー、完全にフェイクである。



・肉の代わりにポテト

というか、パンにポテトを挟んだハンバーガーなど、そもそもハンバーガーと呼んでいいのだろうか? いやいや「新感覚バーガー」って(笑)。当初は1ミリも『フェイクバーガー』を食べる気は無かった。

……が、バーガーキング自体は私のランチの定番である。いつものようにワッパーセットを注文するついでに『フェイクバーガー』も食べてみることにした。なお、価格は390円だ。

で、実際に手にした『フェイクバーガー』は……


うむ、マジで肉が入ってない。


バンズに挟まれているのはポテトチーズ、そしてBBQソースだけ。潔いのか、それとも勝負を諦めているのか? 見た目はまさに『フェイクバーガー』である。



・なのに激ウマ

ところがどっこい『フェイクバーガー』はウマい! むしろ激ウマ!! いったい何が起きたというのか? フェイクバーガーの主役、それは「BBQソース」であった。

フェイクバーガーはBBQソースがダイレクトに感じられるバーガーで、パティと比較してポテトが全くソースを邪魔していない。ただただソースの味で突っ走る “パワー系” と言えよう。

さらにチーズも普段よりは主張が強く、全体的なまとまりが素晴らしい。逆説的ではあるが、バーガーキングの直火焼きパティはそれほど主張が強いのだろう。ワッパーではソースもチーズもここまで際立っていない。

ところが『フェイクバーガー』はパティをポテトに代えただけで、ソースとチーズが見事にウマいバーガーに仕上がっていた。まさかまさかのイミテーションゴールド現象である。


・味は最高

単品価格が390円であることを考慮すると「その価値はある!」と断言はしづらい。一方で「美味しいの?」と聞かれたら「めっちゃウマい。何なら激ウマの部類」と言い切ってしまおう。

商品名もアレなら実際の中身もアレな『フェイクバーガー』だが、味に関してはガチである。フェイクのくせにそのインパクトは「衝撃的」でさえあった。

参考リンク:バーガーキング
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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