日本人の国民食の1つに数えられる、ラーメン。しょう油・豚骨・鶏白湯……などなど、数えきれないほど存在する流派の中で、いま最も注目を集めているのが「ちゃん系ラーメン」であろう。

あえて「ちゃん系ラーメン」をネットで調べず、自分の足と舌だけでその正体を探る短期集中企画の最終回は、神田の『ちえちゃんラーメン編』で幕を閉じたい。ちゃん系ラーメン、その正体とは……。

・神田へ

記者が「ちゃん系ラーメン」を気にしだした理由はただ1つ、活動エリア内でやたらと「〇〇ちゃんラーメン」の看板を見かけるようになったから。しかもどの店も赤を基調にした似たような外観なのだ。

当初は「チェーン店?」と思ったが、どうやらそういうことでも無いらしい。ちゃん系ラーメンの定義は後述するとして、今回は神田にある『ちえちゃんラーメン』にお邪魔することにした。

ちえちゃんラーメンは神田駅から徒歩1分圏内にあり、初めて発見したときは「やたらと早くから営業しているな」と印象に残った。調べてみると ちえちゃんラーメンは、朝8時から営業しているようである(月曜日以外)。

・3つ目のちゃん系

ここまで「ナギチャンラーメン」と「クマちゃんラーメン」を食べてきて、だいぶ『ちゃん系ラーメン』のイメージは掴めて来た。ちえちゃんラーメンを食べれば、ちゃんラーメンの真髄に辿り着ける……ハズだ。

果たして自分なりに導き出してきた「チャーシューが美味しくてライスが欠かせないTHE・中華そば」という定義は確固たるものになるのか? それとも覆されてしまうのだろうか? 



・いざ実食

というわけで『ちえちゃんラーメン』で「チャーシュー麺」をオーダー。価格は1200円であった。当然のように1杯目のライスは無料だったので、白メシを用意してチャーシュー麺を待つ。

そしてやって来たチャーシュー麺は、これまでのちゃん系とさほど変わらぬビジュアルである。しょう油ベースのスープやたっぷりのチャーシュー、器の色に至るまで記者の知るちゃん系だ。

予想通り麺も中太の平打ち麺で、滑らかなのど越しが印象的。スープもやや塩分が濃いめで「ライスと合うのがちゃん系」という理論はどうやら間違いなさそうだ。

ただし、過去の2店舗と違って、ちえちゃんラーメンはチャーシューがやや厚切りであった。旨味の強さなど方向性は同じチャーシューだが、そのカットの仕方まで細かい定義はないらしい。

結論を申し上げるとちゃん系ラーメンとは「チャーシューにエッジが効いたライスとよく合う中華そば」なのではないだろうか? 麺は中太の平打ち麺で、にんにくや胡椒を追加すると猛烈にウマくなることも特徴だ。


で、で、で。



・答え合わせ

ここでようやくネットで「ちゃん系ラーメン」を検索してみたところ「ちゃんのれん組合」なる組織を発見。同ページによると奇しくも「ちえちゃんラーメン」がちゃん系の原点とのことだ。

また「ちゃんのれん組合」の目的は「加盟店の継続かつ繁栄を目指し、親睦及び中華そば及びもり中華の文化の発展と認知度の向上」とあるため、やはり「中華そば = ちゃん系」であること確かなようだ。

その他にも各店の看板などに「チャーシューは切りたて」「スープは炊き立て」「麺は自家製」などの記載があったことから、複数の定義はあるのだろう。ただいずれにせよ、記者の予想とそう違いは無いと思われる。

まとめると、今をときめくちゃん系ラーメンとは「シンプルながらもこだわりに満ちたTHE・中華そば」と定義したい。しつこいようだがライスは必須なので、初めての方はぜひライスの注文もオススメする。

とにもかくにも「ちゃん系ラーメン」はとても美味しいラーメンなので、気になる方は1度召し上がってみてはいかがだろうか? 真新しさこそないかもしれないが、安定抜群なラーメンである。



・今回訪問した店舗の情報

店名 ちえちゃんラーメン
住所 東京都千代田区鍛冶町2-13-7
時間 月10:00~05:00 / 火水木08:00~05:00 / 金土08:00~08:00 / 日08:00~22:00
定休日 不定休

参照元:ちゃんのれん組合
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]