好きだ……!!!! 思わずそう口をついていた。その美しく透き通った色、艶っとした見た目。中身は繊細でありながら、ボリュームも兼ね備えている。この魅力で、どれほどの人を翻弄してきたことだろうか。

なんという罪深さ。恐ろしい限りである。何を言っているのかと思われるかもしれないが、きっとあなたも一度出逢ったが最後、虜になるだろう。そう、『笠岡ラーメン』の誘惑からは何人たりとも逃れることはできないのだから。

・かしわ(鶏)チャーシューが特徴

いまだかつてない好みのラーメンに遭遇した衝撃のあまり、告白めいた書き出しになってしまったがお許しいただきたい。岡山県笠岡市のご当地ラーメンが、それはそれは美味しかったのだ。

同市は戦前から養鶏と製麺が盛んだったそうだが、それもあってのことだろう。鶏ガラ出汁の醤油スープ、親鳥(かしわ)チャーシューにメンマとネギがのったものが『笠岡ラーメン』と呼ばれている。

・メニューは並と大盛のみ

笠岡市内にはラーメンを食べられる店が30数軒あるそうだが、今回はJR笠岡駅から徒歩で5分ほどの「中華そば いではら」にお邪魔した。のれんをくぐると、オープン間もなくであったにもかかわらず満席。常連の人も多いのだろう、慣れた感じで注文する姿がみられる。

壁にかかったメニューは “並(税込600円)と大盛(700円)” のみ。なんという潔さだろうか。出汁の良い香りに包まれつつ待っていると、キタキター!! キレイなしょう油色のスープにつるんとした中華麺、メンマにネギに鶏のチャーシューがどっさり入っているぞ。

・何杯でも食べられそう

まずはスープを飲んでみると、鶏の出汁が染み出しているのか、あっさりとした中にコクがある。もうこのスープを水筒に入れて、毎日持ち歩きたいレベルである。うまぁ~~~。そんなスープを絡み付けて食べる麺は、言わずもがなの美味しさだ。

そして何より、チャーシューが良い。豚肉でなく、鶏肉もラーメンによく合うことを知った次第。豚よりもサッパリしているからか、上品な仕上がりになっている。三十路の記者でも、何杯でも食べられてしまうのではと思える一杯だ。

これだけのために岡山旅行に来るのもアリだな、と思わされるほどの魅力にあふれる『笠岡ラーメン』。記者だけでなく、多くの人のラーメン道に、新たな扉が開かれるに違いない。『笠岡ラーメン』チェックしておいて、損はしないぞ。

・今回ご紹介した店舗の詳細データ

店名 中華そば・いではら
住所 岡山県笠岡市笠岡2827
時間 11:30〜21:00
定休日 月曜(月曜が祝日の場合は翌日火曜)

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼鶏の旨味がたっぷり染み出したスープが激ウマ

▼ため息が出るほどに美味しかった