タイムラインに連なるバズツイートのBOT。リプライでは非難とマウントの嵐が吹き荒れる。終末世界かよ! X(元Twitter)のタイムラインを見る度、人がいない世界で相手のいない会話を続けるアンドロイドが脳裏をよぎる。もう疲れたよ。

というわけで、App Storeで新天地を探していたところ、トランプ氏が作ったSNS「Truth Social」がヒットした。マジかよ! 日本版リリースされてたの!?

・本物

アメリカ前大統領であるドナルド・トランプ氏がSNS創設を発表したのは大統領選敗北後の2021年10月頃のことだった。その名も「Truth Social」。この時点では本当に作るつもりなのかも不明であったが……

そんな「Truth Social」は2022年2月、アメリカのApp Storeでリリースされる。ホンマに作ってたんかい! 当時、それくらいの気持ちで登録しようとしたところ、登録できなかった

ちなみに、去年、TwitterがXに変わるくらいのタイミングでも試してみたのだが、App Storeの方は住んでる地域的に無理で、サイトからの登録は「今登録者募集してないよ」的なことが表示されたのを覚えている。

もう日本版のリリースはないと思っていたあの「Truth Social」がまさかこっそりリリースされていたとは。偽物かとも思い念のためデベロッパを確認したところ、確かにトランプ氏のメディアである『T Media Tech LLC』の名前が。



・登録してみた

シンプルに気になる。一体中はどうなっているのか? そこで登録してみることにした。



登録は他のSNS同様無料。入力を求められる個人情報は、生年月日、Emailアドレス、電話番号とこれも他のSNSと変わらない。



Emailと電話番号を認証するとプロフィール入力画面へ。ちなみに、電話番号に送られてくる認証コードは有効時間が10分と短めなので注意しよう。




・当たり前のように

逆に言うと、登録してみて注意すべき点はそれくらいであった。プロフィールはXとほぼ同じなので、今の段階では適当に入力してみた。で、プロフィールの入力が終わると、プロフィールからサジェストされたユーザーが表示されるのだが……


当たり前のように一番上はトランプ氏


2人のユーザーをフォローしないと次に進めない仕様になっているため、とりあえずトランプ氏をフォローしておいた。で、2ユーザーをフォローしたらいよいよFEEDが見れる。はたして、「Truth Social」にはどんな世界が広がっているのか?



・機能

ふむふむ、機能としては、「HOME」「Groups」「Discover」「Alerts」「Messages」そして投稿があるようだ。HOMEはマイページ、Groupsはコミュニティ的なもの、Discoverは検索である。


Alertsはいいねとかフォローのお知らせで、MessagesはDMだ。つまり、ほとんどXだな。試しに投稿ボタンを押してみたところ……



ポストボタンが「TRUTH」になっている……!


っていうか……


1000文字いけるゥゥゥウウウ!!


主張が強い。ちなみに、画像は4枚まで投稿できて、動画もアップロードできる様子。そこで動画をアップロードしてみることにした。



・動画を投稿してみた

iPhoneにあった私のギター演奏動画をアップロードしたところ、問題なくアップロードが完了する。どうやら44秒は大丈夫なようだ。続いて、試しにインスタグラムの限界である1分30秒尺の動画を撮影してアップロードしてみたところ……


普通にアップロードが完了した。この時点でショート動画を投稿する分には十分なポテンシャルがあることが判明したが、では何分までいけるのか? 調査のため11分の動画を撮影して投稿してみると「failed」の表示。さすがに11分は無理か。




・衝撃の連続

そこで5分の動画で再度トライしてみることに。Xとかインスタグラムで考えると、限界の分数で範囲選択が出てくるはず。だが、そういった枠は出てこない。

「TRUTH」を押してみたところ、ローディング画面になった後、TRUTHが投稿された。マジで? 5分イケるのか? 全く切り取ったりしてないんだけど……衝撃を受けながらTRUTHに埋め込まれた動画を再生してみたところ、さらなる衝撃が私を襲った



勝手に3分になってるゥゥゥウウウ


・Xに圧勝している点

というわけで、Truth Socialで投稿できる動画の長さの限界は3分であることが判明した。長さを指定する工程がなく勝手に切り取る強引さはトランプ氏を感じたのであった。無料の1000文字入力といい、その主張の強さはXに圧勝していると言えるだろう



・トランプ氏のTRUTH

なお、タイムラインは「Discover」項目にある「Truths」のタブから見ることができる。検索してみるとBBC Newsのアカウントもあったのでフォローしてみた。

せっかくなのでトランプ氏のTRUTHも見てみたところ、裁判についてブチギレていた。かつてのTwitterアカウントみたいな感じで運用しているようである。

今のところは普通のSNSであるTRUTH。この先何が起こるのか、それとも起こらないのか。まあ、ブロックもミュートもできるし、見ない自由はこっちにあるので、今後TRUTHがどうなっていくのか見守ってみたい。

執筆:中澤星児
Screenshot:iOS.