数年前、ドライブ中に、道路に背を向けて立つ “白い巨像” と遭遇した。右手にたいまつを持った姿は、まるでニューヨークの自由の女神像。思わず車を飛び出して「巨像の顔を確認しに行ってみたら……」という話はこちらの記事をご覧いただくとして……
実はその直後、今度は「日本一の招福河童像」なる看板を発見。巨像の次は河童かよ、なんて思いながらも……まんまと車から飛び出して、河童の元へダッシュしていた。てことで今さらながら、日本一福を招く河童像を皆さまにもご覧いただきたい。けっこう可愛いぞ。
・皇産霊神社
九州自動車道「門司IC」を出て、県道72号線を東へ行くと右手に海が見えてくる。門司区青浜海岸と呼ばれているエリアだ。海岸沿いに白い巨像こと「僧清虚(そうせいきょ)の像」が立ち……さらにそこから車で3分ほどの場所に「皇産霊(みむすび)神社」の河童看板がある。
ただの河童だったら間違いなくスルーしていたが、日本一福を招く河童となると話は別。車を止めて皇産霊神社の鳥居「光陽門」をくぐると……
そこは……
まさかの河童パラダイスだった……! 引き締まった表情で座禅を組むのは、河童大明神。看板に書いてあった「招福河童像」のことだ。河童特有の “水に引っ張り込む力” を活用し、不幸を水中に引きずり込んで、洗って福に変える力があるという。河童スゲーッ!
・個性豊かな河童たち
そして河童大明神の周りには、強烈な個性を放つメンバーがズラリと並んでいる。たとえば、かなりラブラブな……夫婦河童!
小判を持ってドヤ顔をする……千両万両河童!
河童らしからぬ強靭な腹筋の持ち主……健康河童!
まるで聖母マリア、優しい笑みを浮かべて赤子をあやす……安産子宝河童!
目指せ二宮金次郎、分厚い本は読まず、ポカンとした顔で前を見つめる……合格河童!
などなど……あらゆるジャンルの悩みに対応できる河童が揃っていた。選手層の厚さでいえば、たしかに “日本一” と言っていいかもしれない。
ちなみに皇産霊神社は、もともと冠婚葬祭業を展開するサンレーグループの守護神をまつっている神社らしい。場所が場所だけに参拝客は少ないものの、境内には七福神や聖徳太子もいて超豪華。まるでテーマパークのような神社であった。
・珍スポットロード
というわけで、九州最北端の美しい青浜海岸沿いをドライブしたら……後ろ姿の白い巨像や河童軍団に会えるぞ。元気が出ない時は、ありとあらゆるパワーを授かろうぜ! 興味があればぜひ行ってみてくれ!
・今回ご紹介したスポットの詳細データ
名称 皇産霊神社
住所 福岡県北九州市門司区白野江481
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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