2020年5月1日、驚安の殿堂ドン・キホーテからオドロキの商品が発売された。それは7インチのノートパソコン『Nanote(ナノート)』だ。ディスプレイは360度回転してタブレットスタイルでも使用できるとのこと。しかも価格は税別1万9800円! 安いッ!! なんか面白そう!

ということで、さっそく私(佐藤)は在庫確認をしたドン・キホーテ新宿店にチャリを飛ばして駆けつけた。これでYouTubeのライブ配信するんや! 喜び勇んで買い帰ったが、その要求はちょっと欲張りだったらしい……。



・ライブ配信は厳しい

結論から言おう、コレでYouTubeのライブ配信は難しい。というか、取り急ぎ検証したところムリだった。何か工夫を施さないと、コレ単体では負担がデカすぎるようだ。別途、より良い使い方を見つけたので、それは本稿の後半戦で紹介しよう。まずは実機の紹介。


本体は横幅約18センチ、縦幅11センチ、厚さが約2センチの7インチノートパソコン。付属品は、ACアダプタ・USBケーブル・HDMI変換アダプタとなっている。


実機を触ったファーストインプレッションとしてはグッド! である。開くと可愛らしいキーボードが出てきたよ。まるでオモチャじゃん、子ども用パソコンみたいで可愛らしい。


新iPhoneSEと並べても、このサイズ感。いいね、いいね。仮に持ち歩くとしても、邪魔にならなさそうだ。


ディスプレイを水平に……。


さらにクルリと回転させると、まさにタブレットのようになった! タッチパネルなので、操作には問題がないはずだ。


ちなみに、私のノートパソコン(13.3インチ)とディスプレイ(22インチ)と比較してみると、小ささが際立つ。ますます愛らしく見えてくるじゃないか!


・初期設定

あらかじめ満充電にした状態で起動すると、準備が整った段階で突然コルタナ(Cortana:音声認識機能付きアシスタント)がしゃべり出す。実をいうと私はWindows10を使用するのが初めてだったので、コルタナの存在を知らなかった。10には標準搭載されているらしい。急にしゃべり出すからビビるだろ……。


マイクロソフトのアカウントでサインインし、コルタナのガイドに従って設定を進める。


すると突然! 画面表示が半分になった。なぜだろう? 理由はわからないけど、設定も進められるしすぐに元に戻ったからまあいいか……。


・YouTubeを見るのももっさり

設定に要した時間がおおむね20分。想像していたよりもずっと早く済んだ。ヨシ、やることは1つだ。ライブ配信するために、まずはYouTubeにログイン。一応、動画を視聴してみるか。

そう思いブラウザからYouTubeにアクセスしたのだが、動画1本をまともに見るのに、大変な時間がかかる。「もっさり」という言葉がふさわしいほど、動きが重いじゃないか。しかも、動画を途中で停止しようにも、タッチパネルが言うことをきかないので動画を止められない。当編集部Yoshioが歌うナゾの曲「カラオケねこちゃん」をフルコーラスで聞かされる羽目に。


ねんねこねこ ねんねこねこ ねんねこねこ ねんね ねんねこねこねこ ねんねこねこねこ


なんだろう、この歌……なぜ今全部聞かなきゃいけないんだ……。チキショー。


後ほどYouTubeで動画を再生した状態でタスクマネージャーを開き、パフォーマンスを確かめたところ、動画を再生しただけでCPUもメモリも60パーセント以上占有されてしまっていた。そのためなのか、タッチパネルが言うことをきかなくなったのは。


そんな状況のなか、なんとかYouTubeのログインまでこぎつけた。それからウェブカメラ配信しようとしたのだが、「サムネイル用の写真を撮ります」というところで完全にストップしてしまった。3・2・1とカウントダウンしたのに、1から先に進まない始末……


ちなみに自分の配信チャンネルを確認してみると、「佐藤英典を待ってます」と表示されていた。うん、私も待ってる……


・スマホスタンドか……

仕方なく配信は諦め、強制終了して再起動。無事に見たい動画にたどり着ければ、視聴する分には基本的に問題はない。読み込みに時間がかかり、多少もっさりとはしているものの、うまく読み込みができるとスムーズに視聴できる。画面は小さいが、高彩度液晶はとてもキレイだ。


動画を見る以外に何か使えるか? 瞬時に頭をよぎったのは、ただのスマホスタンドだ。


それじゃあ、あまりにもコイツが不憫だ。かわいそう過ぎる。ただスマホを支えるためだけに、生まれてきた訳じゃないんだ(涙)……。

幸いなことに、デフォルトでエクセル・ワード・パワーポイントのモバイル版がインストールされている。ワードを使って記事を執筆するのには良いかもしれない。現在は外出自粛中だが、自由に出かけられるようになったらコレを持ってカフェや公園にでも行って文章を綴ろう。よかった、まだ使い道はある!


キーボードが小さすぎて、めちゃくちゃ打ち間違えるけど。まあそれも “味” か?


という訳で、私は目的とした用途を果たすことはできなかったが、外出自粛が解ける日を待ちつつ、さらに良い使い道を模索したい。それまではスマホスタンドとして活躍していただく所存である。

参照元:驚安の殿堂ドン・キホーテ『Nanote
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24