色んなものをあっという間にくっつけてしまう瞬間接着剤。強力なだけに間違ったところに付いてしまうと取り返しがつかなくなったり、保存状態によっては固まって使えなくなってしまったりと、ある意味 “諸刃の剣” とも言えるアイテムだ。

今回はそんな弱点を克服した接着剤を購入して使ってみた。その名は『BONDIC EVO(ボンディック エヴォ)』だ。Amazonでの価格は3024円。チョイ高めだが、売れ筋ランキングの接着剤部門で上位をキープしている人気商品である。

・ほぼすべての素材に対応

『BONDIC EVO』の最大の特徴は紫外線を4秒間当てることで硬化する点だ。しかも、一般的な接着剤では不可能なガラス、金属、木、布、紙、プラスチック、セラミックなどほぼすべての素材に対応しているという。

専用ケースの中にはヤスリのほか、紫外線を発する電池交換式のLEDライトと接着剤がオレンジ色のフレームにセットされた状態で入っていた。SF映画に出てくる武器のようなデザインがなんともカッコイイ。


・モデルカーを修理

それでは、まずはサイドミラーが折れた黒いモデルカーを修理してみよう。余談だが、このモデルカーは2017年に消滅した自動車ブランド・SAABの「SAAB 900S」である。

一般的な瞬間接着剤の場合、乾くと白くなってしまう場合があるが『BONDIC EVO』はどんな風に仕上がるのか? 実はこの「SAAB 900S」、筆者が初めて買ったかつての愛車。できれば綺麗に直したいところである。接着液をチョイと付けて……


サイドミラーを支えつつ4秒ほどライトを当てると……



おぉ、マジでくっついた!!


接点が小さいのにちゃんと接着できた。しかも気になっていた仕上がりは無色透明! 修理跡が目立ちにくくてイイ感じだ。なお、接着液はトロッとしているがゼリー状ではないので、垂れないよう注意が必要である。


・ライトニングケーブルの皮膜を補修

次は皮膜の破れたライトニングケーブルだ。中の線がむき出しになっていて危険なレベルだが、ライトニングケーブルは純正を買うと結構なお値段なので、補修できるならありがたい。


破れた箇所に接着液を付けてライトを当てれば……



速攻でカッチカチやん!!


あっという間に破損部分がプラスチックでコーティングされて硬くなった。試しに引っ張ったり捻ったりしてみたが補修部分はビクともせず、充電についても問題無し。たった数秒でこんなにしっかり補修できるとはスゴい。


・プラスチックのスプーンをくっつけてみる

最後は肢の部分から真っ二つになったプラスチックのスプーンである。捨てようと思ってキッチンに置いてあったものだが、試しにこいつも直してみよう。


接着液塗付 → ライト照射を繰り返して……



すかさず中性洗剤でキレイに洗浄!



なぜ洗うかというと……



今日のご飯がビーフシチューだからである!



それではいっただきまーす!!


直したスプーンでビーフシチューを食べてみた結果、壊れる気配は感じられなかった

・何かと役立つかも

破損の程度によって状況は異なるので一概には言えないが、筆者が使った限りでは『BONDIC EVO』は小さな部品の接着、ケーブルの補修、水に濡れる物まで幅広く使えて好印象。また、開封前の保存期間は2年が目安で、もっと長く持つという報告もあるとのこと。これなら家にひとつストックしておけば、何かと役に立つかもしれない。

参考リンク:Amazon「BONDIC EVO スターターキット」
Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.