奈良公園が “糞虫” の聖地であることは、以前に『糞虫館』の記事でお伝えした通りだ。そんなこんなで「もしかして自分で探しても見つかるんじゃね……?」と思った記者は、さっそく奈良公園へ。

噂にたがわず、奈良公園には相当数の糞虫がいるもよう。早朝の小一時間ほど奈良公園にて、一心不乱に鹿フンをひっくり返したりツツいてみたら、どれくらい見つけられるのだろうか。結論から言えば、そこそこの数の糞虫に遭遇することができた。全国の糞虫ハンターよ、奈良に集まれぇぇー!! 

・朝方が狙い目

『糞虫館』の中村館長に「奈良公園で糞虫を探すのならば朝方が良い」と教えてもらっていた記者。朝8時頃に奈良公園へ行き、日陰に落ちている鹿フンを棒で突いてみたり、かち割ってみた。

はじめこそ見当たらないのではという絶望感に襲われたものの、途中から要領を把握。根気強くフンを突くことが大事だということがわかって来た。とくに小さい糞虫は、たいていのフンにくっ付いているため、要は見ようとする心が大事なのだ。

・糞虫のおかげで奈良公園がキレイ

館長のアドバイスもあって小さな糞虫とはすぐに仲良くなれたが、記者が狙うはルリセンチコガネ! そう、瑠璃(るり)色に光り輝くヤツらなのだ。目を凝らし、鹿のフンを凝視すると……いたぞ!! 割とフレッシュなフンを好むのか、ホカホカのヤツに頭を突っ込んでいるではないか。

なるほど、ルリセンチコガネは新しいソレが好きらしい。どいつもこいつも元気いっぱいだったが、やはりこれはエサ(奈良公園の鹿フン)の栄養価が高いせいなのだろうか。要領をつかめばペースは上がり、結果として10匹ほど捕まえることができた。

よくわからないが、こんなにも面白い生き物が奈良公園に棲息していたことに、奈良県民としては感謝しかない。彼らのおかげで奈良公園のクリーンさは保たれているのである。ありがとう糞虫! これからも宜しくな!! そんな気持ちでいっぱいである。

奈良公園と言えば鹿だけでなく、糞虫の活躍も目覚ましいことがよくわかった。公園を歩く際には、ぜひとも足元のフンにも注目していただきたい。ちなみに奈良公園内には動植物の採取が禁止されている区域があるようなので、奇麗な糞虫を見かけても持ち帰らないようにしてくれよな! 

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼朝方に日陰をのぞくとヤツらに遭遇! 

▼元気いっぱいな糞虫。この後リリースしたよ

▼奈良公園に来たら鹿のフンにも注目やで~