観光客激減、鹿がエサをもらえなくてお腹を空かせている! だなんてニュースをチラホラ見かける。お察しの通り、新型コロナウイルスの影響である。奈良に10年近く住んでいる記者に言わせれば、ここ数年が混み過ぎていただけのような気もするが……。

鹿せんべい売りのオジさまに聞いてみたところ「最近は格段に(観光客が)少ない」と言っていたので、まあ事実ではあるのだろう。しかし良いように捉えれば、ゆったりと奈良観光を楽しむことができるというもの。そこで記者が冬の奈良を楽しむポイントをちょこっと伝授しよう。参考にしてくれよな! 

・奈良の冬はイベント盛りだくさん

奈良県知事は定例記者会見で、中国人ら県内の宿泊客のキャンセルが1万人を超えたことを報告した(2020年1月末)。鹿せんべい売りのオジさまの体感は、正確だったという訳だ。さすがだな! そこだけを聞くとエライコッチャな話であるが、まあ理由が理由だけに致しかたない。

とは言うものの、無理なく来られるという人にはぜひお越しいただきたい。なんてったって、奈良の冬はイベントが目白押しなのだ。有名なところで言えば、2月14日まで奈良公園一帯をイルミネーションで照らす「しあわせ回廊なら瑠璃絵」が開催されているほか、3月1日から本格的に東大寺二月堂の「修二会」がはじまる。

盆地である奈良は底冷えが厳しく、なにもそんな寒い時に……と思うかもしれない。しかし、この時期にしか楽しむことができない空気や景色があるのだ。それに冷えた体を熱燗で温めるのも乙じゃない? 奈良は日本酒発祥の地とも言われるほどで、酒がとても美味しいし!

・オススメは「鹿寄せ」

そして何より、奈良と言えば “鹿 ”だろう。その辺を歩いている鹿を眺めるのも楽しいが、県外の人の目にはより珍しく映るのではないかと思われるものが、奈良公園内で行われる「鹿寄せ」だ。奈良の鹿愛護会が行っているもので、その名称通り鹿を呼び寄せる行為で、特徴はナチュラルホルンを使う点。

1892(明治25)年に鹿園竣工奉告祭でラッパを使って行われたのが始まりというが、何故ホルンの音を聞きつけて鹿が集まるのかと不思議である。記者は、集まったのちに配られる “ドングリ” 目当てではないかと踏んでいるのだが、どうだろうか。

主に夏と冬に行われるこの「鹿寄せ」。今年2020年は月曜日を除き、3月12日まで毎日実施されている(雨天決行・荒天中止)。100頭以上もの鹿が、雑木林の向こうから駆け寄ってくる姿はまさに圧巻!  “ドドドドドドド” という効果音が、彼らの背景に見えてくるに違いない。

とまあ、近鉄奈良駅から歩いて行くことができる範囲内でも、十二分に奈良の冬を満喫することができる。奈良 “らしい” とは言えないまでも、美味しい食べものもたっぷりあるぞ。意外と穴場……かもしれない、今時期の奈良。機会があれば、奈良でシカ見られない景色を堪能しにお越しくださいませ~。

参考リンク:しあわせ回廊なら瑠璃絵修二会奈良の鹿愛護会
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼冬の奈良もイベント盛りだくさん。「鹿寄せ」はこれでもかと鹿に触れあえるチャンス

▼ドングリをもらう鹿

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