【検証】「絶対にディズニーランドが無理なおっさん」がディズニーマニアに1日案内されたらこうなった(3ページ目)

・ディズニーマニアに異変

ディズニーシーを一通り散策した我々が向かったのは、2018年7月から始まった新ショー「ハロー、ニューヨーク!」のステージである。席の都合で田代が前、私が後ろに座っていたのだが、異変はステージ終了後に起きた


サンジュン「いや、いいショーでしたね。よく出来てた。さあ次はどこ行きます?」

田代「……」

サンジュン「……田代さん? あれ、どうかしました?」

田代「……」

サンジュン「……え? 田代さん?」


田代「自分……2回泣きました

サンジュン「えええええぇぇぇえええええええ! え、どこで!? 泣くとこありました? だって完全にハッピーなショーですよ!?」

田代「……何というか、僕の想像を遥かに超えるハッピーがあふれてて……。こんなに素敵でハッピーなショーがあるだなんて……」

サンジュン「え、ハッピー泣き? ちょっと正直怖いッス!!」


なんというピュア──。少なくとも私の周囲にはショーを見て涙している人は誰もいなかった。そんなピュア全開の田代から聞いた話でもっともピュアっていたのは、かの有名な「東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ」についての話を聞いたときのことである。

田代「サンジュンさんはエレクトリカルパレードをどんなふうに見ますか?」

サンジュン「ああ、まあ音楽も特徴的だし、いろんなキャラが出ますよね。小さい頃は好きでしたよ。でもどんなふうに見るかって言われたら困るなぁ。なんか隠れキャラが出るとか?」

田代「うーん、そうじゃないんです。どんな視点で見るか?ってことです」

サンジュン「視点ねぇ、そうだな、電気代にいくらかかってるかとか、1回のパレードでいくらくらいかかるのかとか? ちょっとそれは興味ありますよね」

田代「僕はね……僕は……いつも “ウォルトが空から見ていること” を想像しながらパレードを見るんです」

サンジュン「ごめんなさい、ちょっとなに言ってるかわからないです

田代「ウォルトは何よりゲストの笑顔が大好きなんです。だからきっとウォルトはパレードそのものを見てるんじゃなくて、パレードを見て幸せな表情をしているゲストの顔を見て喜んでるんだろうな、って。そうするとなんだか勝手に涙が……」

サンジュン「えええ……ピュアにも程があるでしょ


その後も7月からの新ショー「レッツ・パーティグラ!」や夜の新プログラム「Celebrate! Tokyo Disneyland」を鑑賞し、8時間以上に渡るディズニー観光は幕を閉じた。

「体がディズニーランドを受け付けないおっさん」的に言わせてもらうと、久しぶりのディズニー観光は……想像よりも遥かに楽しかった。田代の知識はハンパではなく、今回ご紹介したのはほんのごくごく一部に過ぎない。

ディズニーがゲストを楽しませるためのコンセプト作りやストーリーはさすがの一言で、むしろ大人になった今だからこそ「なるほど」「理にかなっている」などと納得できることが多かった。大げさに言えば、全てのことに意味がある……それが東京ディズニーリゾートなのだろう。

また、田代から聞いた豆知識は人に話したくなるものばかりで、何なら私が1日ツアーガイドしたいくらいの気分である。あなたはスプラッシュマウンテンが急降下する際、誰がフラシュを焚いているかご存じだろうか? 実はとある生き物がゲストの写真を撮影しているのだ。フフフ。

というわけで、東京ディズニーリゾートには「ディズニーマニアと出かけるに限る」、これが今回の結論だ。確かに体は疲れたが、何より田代のピュア度におっさんの心の氷は完全に溶かされた。

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夢の国ィィィイイイイ!

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もし私と同じように「体がディズニーランドを受け付けねえ」という人がいたら、まずはディズニーマニア探しから始めてみてはいかがだろうか? 夢と魔法、そして冒険とイマジネーションの世界がきっとあなたを待っているぞ。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼ちなみにダッフィーやコロンブスについてはあくまで田代の見解であり、ディズニーが正式に発表しているわけではないので悪しからず。

▼ウォルト、あんたいい仕事したぜ……!