2018年1月5日13時45分(日本時間1月6日1時45分頃)、日本人初の南極点単独無補給徒歩での踏破を成し遂げた、荻田泰永(おぎたやすなが)氏。当サイトでは、冒険開始前から彼の動向についてお伝えして来たのだが、その彼が無事に日本に帰ってきた。

到着口には多くの報道陣と、彼の家族が待ち構えていた。ソリを積んだカートを押しながら、彼が姿を現すと、拍手と「おかえり!」の声。荻田氏も安心した様子で満面の笑みを見せていた。

・36時間の大移動

荻田氏は、チリのプンタアレナスからサンディアゴを経て、カナダ・トロントを経由して羽田空港に帰りついた。36時間にも及ぶ飛行機の旅を経て、無事に1月16日20時9分に羽田空港国際ターミナルに降り立ったのだ。

出国時には、2~3社しか報道陣はいなかったのだが、帰国時にはテレビ局や新聞社など10社程度が取材に駆けつけている。日本人初の快挙に、メディアも高い関心を寄せているようだ。


・帰ってきたッ!

到着口で待つこと約50分。何しろ大量の荷物を持って出国しているので、出てくるのに時間がかかる。そうして21時になろうかというところで、ソリを積んだカートを押しながら、彼は来た!


ソリを積んでカートを押す人物なんて、彼しかいない。荻田氏だ!

出迎えた家族の姿を見て、彼ははにかんだように笑って見せる。想像をこえる歓迎ぶりに照れ臭かったようで、「よせって」とか何とか言いながらも、とても嬉しそうに見えた。


そして母親から花束を受け取り、今一度安堵の笑みを浮かべたのである。

・あんただよッ!

このあと、記者会見場に移動するまでの間に、私(佐藤)は荻田氏と少し言葉を交わすことができた。彼はゲート内ですでに報道陣の取材を受けていたようである。飛行機から降りてメディアがいることを見つけると、「あれ? 誰か有名人でもいるのかな?」と思ったそうだ。

あんただよ! 荻田泰永!! あんたの帰りを待ってたんだよッ!

50日の大冒険お疲れ様でした。しばらくゆっくり休んで、次は北極点無補給単独徒歩を目指して欲しい。本当にお疲れ様でした!

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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▼ご家族が垂れ幕(?)のようなものを用意して、偉業達成を祝福。文字順が違うのはご愛敬だ