いよいよ明日2017年11月3日に発売される「iPhoneX」。iPhoneユーザーにとっては一大イベントだ。そこで、恒例の「iPhone行列」をスタートした我々ロケットニュース24編集部。発売3日前からドコモショップ丸の内店の前で並び始めたのは、すでにお伝えしている通りである。
今回初めて行列に参戦した私、あひるねこ。11月1日の夜7時から翌日2日の朝9時まで、計14時間も並んできたぞ。一言で表現すると苦痛に他ならない経験だったのだが、そこで1つ思ったことがある。人生に喜びを見出せなくなっている人こそ、iPhone行列に並ぶべきである、と。
・ドコモショップに並ぶ
JR有楽町駅の近くにあるドコモショップ丸の内店。編集部メンバーが1人ずつ交代でiPhoneの発売をひたすら待ち続けるという、不毛極まりない恒例のイベントである。編集部の中でもっとも若い私が、そこへ参加するのは必然であった。
先述の通り、私が担当するのは夜から朝にかけて。そう、もっともキツイ時間帯である。これが夏ならまだいい。夜は寒いとはいえ、たかがしれているだろう。だがしかし、11月の深夜から明け方となると……いかんでしょ。絶対クソ寒いでしょ。正直やりたくないでしょ。
・行列スタート
いきなりiPhoneX発売中止になったりしねーかなー。という願いも空しく、無事に編集部の佐藤からバトンを受け取り店前にスタンバイ。ダウンにセーターという冬仕様の服装&寝袋も完備だ。うわぁ、すげえ気合い入ってるヤツみたいじゃん。他に誰もいないのに。こうして、人生初のiPhone行列がスタートしたのだった。
午後10時頃。通り過ぎる人々の氷のような視線には最後まで慣れなかったが、寒さ的にはそこまで問題ない。寒いっちゃ寒いが、寝袋にくるまれば少しは眠ることもできそうだ。あれ? もしかしてこれ、案外チョロイんじゃね? しかし、本番はそこからだった。
・猛烈な寒さ
日付が変わったあたりから急に風が強くなりはじめ、寝袋を貫通するかのように容赦なく襲い掛かる。さッッッむ!! 気温は明らかに下がり、手足もかじかんできた。ジッとしているのが耐えられないほどだが、だからといって寝袋から出る気力も沸かない。
1番最悪だったのは、眠いのに寒すぎて寝られなかったことだ。そのため超浅い眠りに少し入ってはすぐ目覚めるという、おぞましい負のループに突入。特に1~3時あたりの絶望感はすさまじく、まさに地獄であった。しかし、だからこそ朝になって交代のりょうが現れた時の喜びはひとしおだったぞ。
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・本当の幸せ
ダッシュで家に帰って熱いシャワーを浴び、布団に潜り込んだ瞬間の安堵感といったら、筆舌に尽くしがたい。ああ、横になれる。寒くない。風が当たらない。屋根がある。そして、邪魔されることなく眠れる。普段は当たり前のようにやっている行為に、私は深い感謝の気持ちを覚えていた。
こんな幸せが、こんな身近にあったなんて……。そう、私たちは毎日とんでもない幸せに囲まれて生きているのである。日々の仕事に忙殺され、満員電車に揺られながら「何のために生きているのか?」なんて考えてしまう日もあるかもしれない。しかし、君は寒さを気にせず布団の中で寝られるのだ! 最高じゃないか!!
私はこのiPhone行列の経験から、とても大事なことを学んだ気がする。またやりたいかって? そんなわけねーだろ。だが、人生に喜びを見出せないという人は、1度やってみることをオススメするぞ。そうすればきっと、世界が違って見えるはずだから。
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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