世界一のバイク大国と言えば、アメリカ? 日本? いや、実は台湾がアツい! 運転可能な年齢に限れば、国民1人1台以上所有していると言われ、改造パーツも豊富。日本からわざわざ輸入している個人や業者もいるくらいだ。
そんな台湾のバイクシーンで、ある3輪バイクのCMが注目を浴びている。たしかに車体はカッチョイイのだが、何かそれだけではなさそうな……その謎の人気動画は「宏佳騰 CF 召喚篇 短版」で確認できるぞ!
・台湾の3輪バイクCMが大・人・気!!
動画に映し出されているのは一人の美女。誰かを待っているところへスクーターに乗った男子学生が通りかかる。「先輩、乗ってかない?」。すると陰で見ていた別の男子が「あなたの彼女がナンパされてるよ!! 助けが必要だ!」と電話をかけはじめたではないか。
「何!? 助けだって!?」と、答えるのは、ヤマハ『トリシティ』を思わせる三輪バイクに乗った男性。……というかオッサン。オッサンが号令をかけると、次々とバイカーたちが集結し、山道をカッチョよく下りていくのだ。そして全員集結したところで「ィヤッホォォォォォ!」というストーリーである。
何かよくわからないがほっこり。恋の三角関係の結末がどうなったのか不明だが、なぜか再生回数40万回以上を記録し、台湾のYouTubeトレンド1位となっている。
・ワイルド仕様のバイク
これは台湾『Aモーター(宏佳騰)』の三輪バイク3D-350、通称「山猪」のCMだ。謎すぎたので他の動画を見てみると、米『ポラリス社』の設計・生産をも引き受けるガチのメーカーであることが判明した。ワイルドな「山猪」の名の通り、山道などでも安全に冒険できるのが売りであるらしい。
この事実を、三輪バイクの「トリシティ」をこよなく愛するGO羽鳥に伝えてみると……
羽鳥「あの米ナンバーワンシェアを誇る “タフすぎるビーグル” を作っていたメーカーが、俺の愛する『ヤマハ・トリシティ』のようなLMW(リーニングマルチホイール)的な3輪バイクを作った……となると興味津々。
しかも、排気量は350ccでパワーは十分。車体がデカイのもド迫力だし、車体の全長も長いので、2人乗りが悠々できそう。メットインが広いのも羨ましい。なんとメットが2つも入る。積載的にも最高だ。
この山猪に乗って、オフロードすぎるアフリカも含む世界各国を旅している動画があったけど、タフすぎるんだから安心だな……と、トリシティを一生乗り続けると誓った俺でさえ思っちまった。ちなみに俺のトリシティもブロックタイヤでオフ仕様。いつかアフリカ行きたいな」
──と、遠い目をしながら話していた。
ちなみに解説動画によると、その安全性の秘密は、2つの前輪と1つの後輪の3点が地面に接していることがひとつの要因なのだとか。この3点を結んだ「三角形の面的な動き」をするため、2輪と異なりバランスがとりやすいという。ほかにも三角形の秘密が語られているぞ。
・3輪バイクと三角の関係
そんなわけで、Aモーターは「三角形構造」を意識してこの『3D-350山猪』を開発したとのこと。ちなみに解説動画のタイトルは「與三輪車來一場三角戀情(三輪バイクと恋の三角関係)」というのだが……ハッ、まさかCMの3人もこの3つのタイヤにリンクしているのか!? どんだけ行間を読ませるんや……!
なお余談だが、CMに出演しているオッサンの名もバイクと同じ「山猪さん」だ。以前紹介した「低クオリティすぎる『実写版ぐでたま』」、「『高宮望』の再現度が異常に高いスラムダンク」に登場した台湾芸人である。
動画の謎の人気ぶりは山猪さんも一役買っているかもしれない。
参照元:YouTube[1][2]、YouTubeトレンドダッシュボード台湾、Aモーター(中国語)
執筆:沢井メグ
▼こちらが大人気の動画、ショートバージョン
▼バイクのカッコよさが光るのはロングバージョンな気がする
▼真面目な解説動画。3輪バイクの安全性がわかりやすく解説されている。字幕を日本語に自動翻訳して見てみよう!
▼ギネス記録も持っているらしい。322キロを141台の3輪バイクで走ったという記録
▼こちらが世界各国を回った動画。タフすぎる!
▼カッコイイ!