【自称マッサージ嬢とのパンツ際攻防戦(その4)】

「ボンジュール〜〜〜〜〜〜!」

明るい声とともに登場したのは…… 

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・整形後のマラドーナ

え? マラドーナ!? 現役の頃のマラドーナではなく、ちょっと前に整形して話題になったあの姿! 「ママドーナ」とか、「キレイなジャイアン」とか言われている中性的なマラドーナを思わせるルックスの女性が現れたのだ

まるでモデルのウォーキングのような歩き方で、部屋に入ってきたマラドーナ。彼女は私にベッドに腰掛けるように促し、自身も私の隣に座った。すごいことになってしまった! 私の隣には、サッカー界の生きる伝説……に似た女性がいる!!

・マラドーナの奇襲

生きた心地がしなかったが、何よりも気になるのは「マラドーナが、エドワルダから『マッサージだけ』とちゃんと聞いているかどうか」だ。確認するつもりで、私が恐る恐るマラドーナを見たら……妙な雰囲気で目が合ってもうた! 「いかん」と思ったその瞬間!! マラドーナが顔を近づけて……え? いきなりのキス?

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マラドーナ、お前マジか!! ……でも、こうなったら仕方が無い。やったろうやないか! バッチ来ーーーーーい!! 覚悟を決めた私は、唇をやや突き出して “キス受け” の体勢を整えた。唇が……震える。プルプルいってる。だがしかし……

なんとマラドーナは私の唇の前をスルー。そして私の耳元に口を近づけて、こう囁(ささや)いたのだ。

「リラーーーーーーーーーーーーーックス」

——やられた! これじゃあ、まるでこっちが “その気” みたいじゃないか! ビビリながら気を遣ったことが完全に裏目!! さらにマラドーナは畳み掛けてくる。

・きっとほぼ毎日スペシャルデー

マラドーナ「ユー・アー・ソー・ラッキー!」

「?」

マラドーナ「ビコーズ・トゥデイー・イズ・ベリー・ベリー・スペシャル・デー! ウィズ・ジャスト・50ユーロ、ユー・キャン・<プランS>……」

「ノーー」

マラドーナ「オー、スウィーティー」

・マッサージがスタート

こうして、序盤からこちらの心が折れた状態で、マッサージはスタートした。「服を脱ぐように」とジェスチャーで示すマラドーナの指示に従い、上半身裸になる私。「ズボンも」と促すマラドーナだが、「マッサージは上半身だけでOK」と私が言うと、「じゃあいいからベッドに寝て」とのこと。

言われるがまま、私はベッドの上に仰向けになった。まるでギロチン台に乗った気分だ。マリー・アントワネットよ、今そちらに行きま……ではない! 降りてくる刃をギリギリのところで止めてやる! 諦めている場合じゃない!!

・勝負を分けるパンツ際

恐らく、相手はマッサージだけで終わらせるつもりはないだろう。何とかしてプランFやプランSまで持ち込み、その分の追加料金を要求してくるに違いない。

しかし、何をされようとも私がパンツを守り通せば大丈夫だ。どんな誘いをかけてこようとも、どれだけ強引に先に進められようとも、パンツをはいていれば、マラドーナはそれより先に進みようがない。そして1時間耐え切れば……こちらの勝ちだ! それまでパンツラインを絶対に死守せねば!!

そんな決意を秘めた私の胸の上に、マラドーナがマッサージローションを垂らし始めた。ポタッ、ポタッ、ポタッ……。マラドーナは手を伸ばし、腕や首筋、腕などをマッサージしていく。

撫でるような手つきのため全くマッサージになっていないが、一向に構わない。とにかく、上半身で時間を稼げれば……!

・マラドーナの猛攻

さらにマラドーナは、マッサージローションをドバドバと豪快に追加。うん、いい感じだ。そのまま上半身のマッサージを続けてくれ。と、祈っていたのに……平和は長く続かなかった。 

しばらくすると、マラドーナは困った顔をして「ベルトのバックルが腕に当たって痛い」のジェスチャー。来た! 攻めて来たぞ! わざとらしいダイブ……のくせに、うまいこと審判にアピールして直接フリーキックを得ようとしている!! どうしたらいい? どうやって止めたらいいんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 

この後さらに過激になるマラドーナの悪行は次のページ(5ページ目)で!

Report:和才雄一郎
イラスト:稲葉翔子
Photo:RocketNews24.
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