あまりにも馬鹿すぎる──。私、P.K.サンジュンが宿泊したホテルの部屋を目にしたら、多くの人はそう思うに違いない。そのバカ度は清々しいほど突き抜けており、私は1周して笑ってしまった。

つい先日のことである。私はシカゴに向かう途中、トランジット(乗換え)で韓国はソウルで1泊した。本当に寝るだけが目的だったので、旅行サイトで最安値に近い部屋を予約したのだが……そこで待ち受けていたのが「ソウルの馬鹿すぎるラブホテル」だったのだ。

・急遽とったホテル

私がソウルの金浦空港に到着したのは22時。翌日の18時にはシカゴ行きの便に乗るため、当初は「ホテルは必要ないかな?」なんて思っていた。というのも、ソウルは市場など夜が楽しい街である。どうせ翌日のフライトは12時間以上あるので、そこで眠ればいいと考えていたのだ。


だがしかし、旅の目的はあくまでシカゴであったため、ソウルで体力を消耗するのもどうかと思い念のためホテルを予約することに。家族や友人がいればそれなりのホテルを押さえるが、今回は私1人である。「ベッド・シャワー・コンセント」この3つが揃っていれば文句はない。

上述した条件を元に、ソウルの中心地・明洞に近いところから安い部屋を探していく。ソウル滞在時間は短いので、なるべくなら中心地に近い方がイイ。そして私が押さえたのは、明洞から徒歩圏内の鍾路(チョンノ)という街にあるホテルの1室であった。

ホテル名は伏せるが、価格は1泊2万5000ウォン。つまり、2500円ほどである。写真を見る限り不潔ではなさそうだし、寝てシャワーを浴びられれば私としては十分である。ネット上で決済を済ませ、金浦空港からバスで明洞へ。そしてそこから徒歩でホテルへ向かった。

だがしかし、Googleマップを頼りにホテルへ向かう途中、目的地に近づくにつれ怪しい……というか、艶っぽいネオンが多くなってきた。結局、私が辿り着いたのはどこからどう見てもラブホテルだったのだが、それはイイ。ラブホテルであろうと、シャワーを浴びて寝るだけだ。


ところが──。


チェックインを済ませて部屋に入った瞬間、私は目を疑った。なぜならば、


ベッドのすぐ横に浴槽があったから



……である。設計ミスなのか、予定通りなのか。ベッドから1人通れるくらいのスペースを挟んで、普通に浴槽が設置されていたのだ。もちろん仕切りなどはなく、シャワーはシャワーとして別で設置されていた。どんな理由があるかはわからないが、清々しいほどのバカであることは疑いようがない。

・とりあえず笑った

部屋にはテレビやパソコンなど電化製品が一通り揃っており、水を使用する浴槽との相性は最悪だ。その対策のためか部屋の窓が10センチほど開けられており、そこはかとなく換気を気にしている感があったことは記述しておきたい。

勢いなのか、それとも緻密な計算があってのことなのか? あの日以来、どれだけ考えても答えは出てこない。ちなみに浴槽は使用せず、翌朝シャワーを浴びて私は部屋を後にした。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼電化製品も一通り揃っていた。

▼とりあえず一瞬、固まった。そして「フフフッ」ってなった。