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自分が生まれ育った故郷の「当たり前」が、新天地では全く通用しなかったりする。その世界にはその世界の常識があるものだ。サハラ砂漠でも同様である。驚かされることばかりだが、その驚きが学びとなり、成長へとつながるのだろう。

いきなりだが今回は、サハラ砂漠でラクダ使いになるための修行をしてきた筆者が、現場で感じた「サハラ砂漠あるある」を40連発で紹介したい。

【サハラ砂漠あるある40】

その01: 砂漠の民は、天候や気温によってターバンの巻き方を一瞬で変える。
その02: ラクダ使いは砂漠でスマホを使用している。
その03: ラクダ使いはYouTubeで語学の勉強をしている。
その04: モロッコテレコムは砂漠でも携帯電波が入る。
その05: 砂丘の上から電話をかければピザを配達してもらうこともできる。
その06: 「あ、携帯を落としたかも」と思って振り返った時の“もう手遅れ感”は異常。
その07: 朝起きてラクダがいなくなっていた時の絶望感は異常。
その08: 「先輩、ラクダが逃げました!」なんて絶対に言えない。
その09: 平静を装い、「ラクダいなくないっすか?」くらいで聞いてみる。
その10: 先輩から「砂丘の上からラクダを探すテクニック」を教わり、ラクダを発見する。
その11: 男同士のスキンシップが激しくて焦る。
その12: 「もしかしてキスされるかも」という距離感に震える……。
その13: 100mくらい離れている人を指さして「あいつは面白い」と友人を紹介されるが、全く見えない。
その14: ラクダ使いが売っているラクダの置物のクオリティがあまりにも低い。
その15: 「ラクダの置物は5000円」という、ラクダ使いの強気の値段設定にビビる。
その16: 「家族がこれを作ったから……」と言って相手の心を揺さぶりつつ、値下げには応じないテクがハンパない。
その17: でもラクダの置物は売れない。
その18: 奇跡的に売れた時のラクダ使いのドヤ顔、マジでハンパない。
その19: 基本的にはトイレは大自然である。
その20: 小便をする時は、小便が風に乗らないように片膝をつく。
その21: なので、後ろ姿がカッコイイ。
その22: とりあえず、ウンコをしながら地平線を眺める。
その23: なので、後ろ姿がカッコイイ。
その24: なんとなくウンコを砂で隠す。
その25: 砂で隠れたウンコを数秒見つめる。
その26: その後、使用済みのトイレットペーパーをライターで燃やして立ち去る。
その27: 朝、少し肌寒いと思って着たヒートテックが、昼間、猛烈に威力を発揮して死にそうになる。
その28: 観光客が気づかないであろう場所に、砂漠のスーパーがある。
その29: 砂漠にスノボを持ち込む観光客がなぜか多い。
その30: 出発直後にペットボトルの水を一気飲みする計画性のないやつがいる。
その31: 星が見えすぎて怖い。
その32: 夜中、星座を頼りに散歩をして迷子になり、一晩中砂漠をさまようやつがいる。
その33: 洗濯物は砂の上に置いて乾かす。
その34: 掘ると水が出る場所がけっこうある。
その35: たまに雨が降る。
その36: でも、一番の敵は砂嵐。
その37: 世界一過酷と噂されるサハラマラソン(約230キロ)には挑戦したい。
その38: 日本のゴキブリは絶対に無理だけど、砂漠のフンコロガシはかわいい。
その39: 砂漠から出て一週間たったのに、まだ靴から砂が出てくる。
その40: アラビア語でサハラは「砂漠」という意味なので、サハラ砂漠は「砂漠砂漠」となる。

Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼砂漠のスーパー
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▼この距離感に戸惑う
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▼洗濯物は砂の上に
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