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佐藤でございます。私は常々思っている。飲食店は、その料理をもっとも知り尽くしていて欲しいと。好みは抜きにして、「もうちょっと味をこうすればな~」、なんてお客さんに思われない方が良い。お店の料理を知り尽くしているがゆえに、できる提案をして欲しいと。

東京・大井町の「丼ぶり屋 幸丼」は、分厚いチャーシューを炙った丼で人気のお店。ここはただ丼を出しているだけではなく、これを茶漬けで食べることを勧めているのだ。ただでさえ美味しい料理をさらに美味しく。そんな提案をしてくれるお店が好きだーッ!

・運営会社はラーメンも手がける

「丼ぶり屋 幸丼」を運営しているのは、株式会社クライチ。「らーめん幸龍」や「麺屋 龍の家族」なども運営している。つまり、ラーメンに欠かせないチャーシューの美味しい食べ方を知っていて当然かもしれない。この丼を提供する「丼ぶり屋 幸丼」が好調らしく、今年に入って大井町と品川に1店舗ずつ出し、計3店舗を展開している。

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・テイクアウト需要

私が訪ねた大井町三ツ又店は、決して大きい店ではない。店内には3つしか席がなく、テイクアウトがメインのようだ。私が訪ねた夕方6時頃、子ども連れのお母さんとサラリーマン風の男性が立て続けに持ち帰っていた。たしかにラーメン店ではテイクアウトが難しい。そこへ行くと丼は、昼夜問わずに需要が見込める。

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・炙る音が響く

看板メニューは店名にもある幸丼(690円)だ。豚バラチャーシューを炙り、ご飯のうえのドドン! と乗っけた一品である。写真見ただけでウマそう~。欲張ってこれに、トッピングのチャーシュー3枚追加(330円)。丼はチャーシューで埋め尽くされているに違いない!

期待で胸を膨らませつつ、着丼待機。厨房からボーッ! というチャーシューを炙る音が聞こえる。おお、炙ってる炙ってる。ガスバーナーで焦げ目をつけている様子が脳裏に浮かんでくる。お待たせしましたという声が聞こえ、カウンターで丼を受け取る。丁寧にフタをしてくれているところに好感が持てる。

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・ご飯見えない!

よっし、いよいよご対面! フタを開けると……。キターッ! 予想通り、チャーシューでご飯が少しも見えない。望んだ通りだ、これでこそ食い甲斐があるというもの。甘辛いタレと、香ばしいチャーシューの匂いが食欲をそそる。チャーシューは箸でつまんだだけで崩れ落ちそうだ。

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・タレダクダク、わかってらっしゃる

口に入れるとホロリと崩れ、ジュワリの肉の甘さが広がる。ああ、神様。この世にチャーシューをもたらしてくれてありがとうございます。至福とはまさに、このような瞬間のことを言うのだろうか。有難いことに、丼の底にはタレだくだく。わかってらっしゃる、吉牛でいうところのつゆダク状態。味が浸みてるな~。

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・美味しさを逃さない

さらに美味しい提案。スープ割で茶漬けにできるのである。これがウマくない訳なかろう。ご飯とチャーシューを3分の1くらい残して、あとはスープをもらってサラサラと頂くのだ。このスープが意外にもコンソメ風の味つけになっている。

ただの茶漬けでも十分にウマそうなのだが、これをスープで割ることによって、丼全体にチャーシューの旨味やタレの味がくまなく行き渡り、1ミリもその美味しさを逃すことなく、胃袋に届けられる。マジで天才。本当に美味しい食べ方を知っていないと、こうはできない。

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私が思うに、この幸丼は今後さらに店舗を拡大することになるだろう。丼サードウェーブとして、来年あたりブレイクするかもしれないぞ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 丼ぶり屋 幸丼 大井町三ツ又店
住所 東京都品川区大井1-42-7 シルバーハイツ大井101
営業時間 月~土曜 11:00~14:45、17:30~24:00 日曜11:00~15:00、17:00~21:00
定休日 なし

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24.

▼幸丼バラ(690円)にトッピングで肉3枚追加(330円)。チャーシュー祭りじゃい!
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▼タレがダクダクなので、ご飯まで味が浸みまくり!
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▼しめはスープ割をお願いして茶漬けじゃい!
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