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楽しい楽しい空の旅。なんと雲の上を飛びながら大陸間移動してしまうのだ。上空1万メートルの高さでメシを食って用を足し、映画を楽しみつつグースカ寝てしまったりするのである。冷静に考えればスゴいことだ! だが……エコノミー席は、狭い。

着陸後、搭乗口まで移動する最中に横目で “ブランケットが散乱したビジネスクラスの席” を見ると、「なんて快適そうなんだ……」と悔しくなることがある。しかし、考え方によってはエコノミー席も快適になる。ファーストクラスやビジネスクラスでは到底体験できない “楽しみ方” があるのだ。今回ご紹介する9つの快適テクニックのように。

その1:おれは直角

発生ポイントは窓に面した並び席で、主に “着陸・離陸” のタイミングで出現するのが、『満員電車を生き抜くための乗車テク9選』にも登場した「おれは直角」の横90度回転タイプだ。杉良太郎ばりの流し目で、チラ見するタイプも存在する。orehatykkaku

もちろん飛行機版の直角さんが見たいのは、スポーツ新聞ではなく、窓の外に広がる美しい景色。本当は窓にキスするくらいの距離で眺めたい……のだけれど、「窓側席がなかった!」、もしくは「景色も見たいけどトイレ重視」のため、窓から2列目に席をとった乗客が無意識的にやってしまう行動だ。「こっち見んな!」なんて思わずに、広い心で「直角さんキター!!」と見守ると楽しい気持ちになってくる。

その2:エグザイル

上記「おれは直角」の最終形態がコチラ。窓側席だけでなく “通路に挟まれた真ん中席” の面々が、全員「おれは直角」をした場合のみに発生する神秘的な現象だ。この現象の発生率は極めて低く、オーロラを見るよりも難しい。もしも見れたらラッキーだ。EXILE

その3:早々のシャットアウト

時として人間は、まるでゴルゴ13のように冷徹な行いをする。そのひとつが、この「早々のシャットアウト」だ。発生ポイントは窓側席。「おれは直角」ならびにエグザイルの面々は、窓の外の景色をワクワクと心待ちにしている。それなのに……!!shatout

閉めるのだ。無常にも、離陸前に「シャッ」と閉めるのだ。それはまるで、「俺は諸事情により窓側に座っているが、景色に興味は一切ない」と言わんばかりに閉めるのだ。窓側に座っているのだから当然の権利とも言える。早々に光をシャットアウトして快眠するためのテクニックとも言えるだろう。だがしかし、だがしかし……!

その4:サブサブキャプテン(副副機長)

旧式の飛行機や小型機でないかぎり、たいてい目の前に「画面」がある。映画を観るのも楽しいが、飛行経路や出発地と到着地の時刻、気温や速度、そして「機外カメラからの風景」が確認できるモードが実に楽しい。まるで気分はキャプテン(機長)だ!11116709_643858815749139_563657653_n_500px

そんなキャプテン気分を究極状態で味わえるのが「サブサブキャプテン」だ。もしも隣の席が空いていた場合、隣の席の画面を「下方機外カメラ」に設定、自分の席の画面では「前方機外カメラ」からの風景を確認する。つまりダブルウインドウで機長気分を味わうのだ。もしも左右の席が空いていたら、「前方 / 経路 / 速度」など、3画面を駆使しつつ、心の中で「高度OK」などと機長に報告するとメッチャ楽しいゾ。

その5:ボンバーマン

『ボンバーマン』というゲームがある。ブリブリと爆弾を置いて敵を爆死させまくるパズル的なアクションゲームなのだが、うっかり間違えると「爆 ボ 壁」的な、自分で置いた爆弾が爆発して爆死するのを待つしかないという絶望的状況になったりする。bonbaman

そんな絶望的ボンバーマン現象は、飛行機の中でもよく発生する。窓側席、もしくは真ん中席のド真ん中席において、隣の人が爆睡していたりすると……トイレに行きづらい状況になる。またぐのもアレだし、彼らに動いてもらわないと “道” が開けない。そんな絶体絶命の状況を、あえて余裕こいて「いや〜、スリル満点!」と受け取ってみると、なんだか気持ちがラクになるぞ。なお、楽しみ過ぎると爆死するので要注意。

その6:DJモード

前方席のポッケに入っているヘッドホンを装着し、映画の世界に浸っている……ように見せかけて、射程距離に入ったCAさん(客室乗務員)から “いつなんどき声をかけられても反応できるようにヘッドホンを片耳ズラしておく” のが、通称「DJモード」なるテクニックだ。djmode

DJモードのプロになると、映画を「一時停止」しつつ、さりげなくテーブルも出しつつ、お行儀よく待機する。さらに、周囲の乗客が “CAさんに何を聞かれているのか” を集中して聞き取って、実際に聞かれる前に返答を用意しておく。これがプロ。

その7:チキンハート

DJモードで精神を集中。1歩1歩近づいてくるCAさん。みんな食事をもらっている。きっと次は俺の番……なのに、何を言っているのか分からない! 聞き取れない! チキンか “何か” を選択しろつってるんだけど……その “何か” が聞き取れない!!biman

そんな時、さも “私は英語を聞き取れました顔” をしながら発してしまう言葉が「チキン(chicken)」である。本当は、チキン以外の「何か」がメッチャ気になる。つたない英語でも良いので勇気を出して「chicken……or?」とか、もう一度聞けば良い。だが、チキンハートなので聞き返せない。それゆえ答えはひとつ……チキンなのだ。

その8:(笑)

究極のチキンハートになると、飲み物の選択ですら答えに窮する。本当はリンゴの……アップルジュースが飲みたい。だが、それっぽく「アポー」と言った瞬間に「は?」なんて返されたら……もう恥ずかしくて生きていけない! 本当はコーラが飲みたい。だが、それっぽく「コゥク」と言ってるのに「Cock」と聞き取られたら絶望的!!Water

そんな時、無難なのが「ワラ(Water)」である。出てくるのは単なる水だが、ワラと言っておけば水がくる。さらに「あら、この人は健康に気を使って Water しか飲まないのね。意識高いわァ!」と意識高い系に思われる、一石二鳥のテクニックだ。

その9:謎のアジア人

JALやANA、はたまた日本発着の飛行機には、たいてい日本人のCAさんが乗っている。彼・彼女らは、乗客の国籍を見極めて、最もふさわしい言語で話しかけてくる。日本人だと思われたら日本語で、それ以外だったら英語で……だ。──ところが!Philippines

前方席も日本語、隣も日本語……なのに、“なぜか自分には英語で話しかけてくる” という、まるで英語教師による “ぬきうちヒアリングテスト” 的なことを仕掛けてくる時があるのだ。そんな時、私(筆者)はチャンスとばかりに謎のアジア人を演じることにしている。飲み物選択のときも、ワラではなく、コゥクでもなく、タイ人なまり風に「ペプシィ〜(語尾上がる)」と言う。一体いつバレるのか? そのスリルがタマらない。

執筆:GO羽鳥
イラスト: マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.

▼よく間違えられる
MysteriousASIAN