韓国の音楽といえば「K-POP」だ。最近は落ち着いた印象があるが、少し前までは日本でも謎のK-POPブームが巻き起こっていた。あまりにもK-POPがゴリ推しされている状況に、嫌悪感を抱く人も大勢いたことは事実である。
しかしながら、そんな “反K-POP” な人たちにも認められる韓国人アーティストが存在したことも忘れてはならない。韓国の伝統ディスコ音楽「ポンチャック」の帝王こと、「イ・パクサ(李博士)」だ。
・真のK-POPはイ・パクサ
ポンチャックの帝王「イ・パクサ(李博士)」については、過去に報じた数々のイ・パクサ記事を参考にしてほしいのだが、特に注目してほしいのは読者からのコメントだ。
「これこそKING OF K-POP!」
「これが本当のK-POPなのか」
「そうでした。これがK-POPでした」
「K-POPといったら李博士だよ」
「これが本物の韓流だ」
などなど、日本におけるイ・パクサの愛されっぷりは紛うことなき本物である。「PSYは認めないけどイ・パクサは認める」なんていう人も数多い。だがしかし……だがしかし!
・「それは聞かないで」的な反応をする
韓国人の若者に、イ・パクサのことを聞くと、どういうわけだか露骨に困った顔をするのである。「それは聞かないで」的な反応をするのである。なぜだ? 君たちはイ・パクサのことが嫌いなのか? あれは一体なんなのか。
もう15年以上も前から、私(筆者)は、日本国内や海外などで韓国人に会った時、必ずイ・パクサのことを聞くようにしているのだが、決まって以下のような答えが返ってくる。
「あぁ……。知ってるけど……。私は興味ないね……」
「なんつーの、日本の演歌歌手みたいな存在っつーの……」
「若い人は聞かない音楽なんだよね……」
「イ・パクサは好きじゃないなぁ……」
「オジサンやオバサンが好きな音楽だね……」
「イ・パクサの話より、BoAの話をしようよ」
などなど。BoAの話なんて聞いてない。私が聞きたいのは、韓国人でしか知り得ない、イ・パクサのコアな情報なのだ。知らないなら知らないでいい。だが、BoAやPSYの話に誘導するのはやめてくれ!
・「そんな人の話をしないでくれ」的な空気を漂わす
これまで私は、15年以上かけて、総勢50人以上の韓国人の若者にイ・パクサについて聞いてきた。だがしかし、イ・パクサについて語れる若者は一人もいなかった。なぜだ。なぜだ。なぜなんだ!
語れなくてもいいけど、露骨に困った顔をするのはやめてくれ。一体なぜ、「そんな人の話をしないでくれ」的な空気を漂わすのか。悲しいよ。日本のパクサファンとしては、そんな反応が悲しいんだよ。
・イ・パクサの話をしてくれよ!
誰も聞いてない「韓国ネット環境のスゴさ」を語るより、BoAやPSYが世界に認められているってことを語るより、日本人にイ・パクサが認められているってことを素直に受け止めてくれよ!
……そんなことを思いつつ、今日も私はYouTubeにアップされていた「観客総立ちの伝説ライブ映像」を見るわけである。そして今ひらめいた。次はオバちゃんたちにパクサのことを聞いてみよう、と。
執筆:GO羽鳥
GOさんのシリーズコラム『あれは一体なんなのか。』
▼「見どころ」がありすぎる伝説の動画だ