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2015年3月14日に開業を控える北陸新幹線。終点である金沢市を有する石川県と言えば、何と言っても海の幸! ……だけじゃない!! すばらしい肉質を持つ「黒毛和牛」の産地でもあるのだ。

その名は「能登牛(のとうし)」。食通もうならせる味でありながら、流通量が極めて少ないため “幻の和牛” や “伝説の肉” とも呼ばれているそうだ。……そんなにウマいなら食べてみたい。せっかく金沢まで来たんだから食べずには帰れない!! ということで、能登牛認定のお店に肉を食べに行ってみたぞ!

・幻のブランド和牛「能登牛」

豊かな海と山を持つ石川県。その石川県で生育された黒毛和牛のうち、肉質などが特に優れたものが「能登牛」と認定されるそうだ。

年間出荷頭数はわずか600頭にも満たないとのこと。ちなみに全国的に有名な松坂牛や近江牛の年間出荷頭数がそれぞれ4000頭、5000頭だ。能登牛が県外で流通することがほとんどないというのも納得である。

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・県内に行けば食べられるのでは!?

良質な肉でありながら、希少であるため「幻の和牛」や「伝説の肉」などと呼ばれている能登牛……。県外で手に入らないのなら、県内に行けばいいじゃない! ということで、とりあえず金沢にGO!!

「能登」と言うくらいだから、北部の能登半島まで行かないと食べられないのではとビビっていたが、能登牛公式サイトをチェックすると、金沢でも数軒取り扱っているお店があることが判明。今回はそのうち、『てらおか風舎 金沢店』に行ってみたぞ。

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・食べてみた → 「ふぉぉぉぉぉ!!」

『てらおか風舎』は、元々牧場を経営していた能登の老舗の肉屋だ。能登牛を使った焼肉、しゃぶしゃぶ、そしてステーキなどが味わうことができる。能登っ子も「ココなら間違いない」と推すお店だ。

ここで、思い切ってヒレステーキ(170g 9000円)を食べてみることに。一見、ゴツくて肉肉しい見た目だが、ナイフがスーっと入る! 思ったより柔らかい。そしてパクっと食べると「ふぉぉぉぉぉ!!」、何じゃコリャーッ!!

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・とろける脂! まるでブリトロ!!

何と言っても感動したのが “脂” だ。牛肉の脂は口の中がくどくなり、どうも胃にもたれる。ところが、能登牛はどうだろう! 脂がスーっと口のなかで溶けて、全く嫌な感じがしない。結構なボリュームなのに、パクパク食べられてしまうのだ。

刺身も食べてみた。出されたのはサシがシッカリと入り、見た目も美しい肉だ。だが、牛の刺身は「赤身の方がウマイ」というのがセオリー。……で、あるはずなのに!! 能登牛の脂はサッパリと甘く、赤身部分とまろやかに絡まり……そう、まるで旬のブリトロのようなのだ!! こんな牛肉、食べたことがない!

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・口溶けの秘密はオレイン酸

それもそのはず。後から知ったのだが、能登牛の脂肪にはなめらかさ、口溶け、そして甘さを左右するオレイン酸が非常に多く含まれており、和牛のオリンピックこと「全国和牛能力共進会」でも「脂肪の質賞」を受賞したことがあるのだとか。あのとろける食感は気のせいではなかった……!

・味だって “伝説” になるレベル

希少性から “幻” や “伝説” と言われている能登牛だが、味だってまさに「伝説」になるレベルである。今までは流通量が大変少ない能登牛だったが、増産体制を整えつつあるという。能登牛がもっと身近なものになってくれれば、肉に関してはこれ以上の幸せはない。

なお『てらおか風舎』では、ヒレステーキのほか、ハンバーグや能登牛コロッケも楽しめる。肉汁ジュワワ~なハンバーグは1300円からと、ステーキと比べてリーズナブルでありながら、しっかりと肉の重量感を感じることができる。

コロッケは鎧のように中身をしっかり守る衣のなかに、まるでクリームコロッケのようにとろけるイモと甘い牛肉ミンチが入っている。これだけで、ご飯が3杯はいけそう。何を食べても大変美味しゅうございました。

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差し出がましいかもしれないが、お寿司だけ食べて「石川満喫したわ☆」と思ってしまっては、本当にMOTTAINAI(モッタイナイ)!! 肉だってウマイ石川。ランチタイムなら3000円くらいと手も届きやすいので、是非とも「能登牛」を食べてみてほしいぞ!!

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 てらおか風舎 金沢店
住所 石川県金沢市寺地2-2-2
時間 11:30~14:30、17:30~22:00
休日 火曜(祝日の場合は営業)

参考リンク:能登牛公式サイト
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24

▼金沢中心部からクルマで20分くらいの『てらおか風舎 金沢店』
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▼こちらが幻の和牛「能登牛」のヒレステーキだ
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▼170g 9000円……!
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▼ゴッツイけど、ナイフがスーッと入っていく
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▼脂がちっともしつこくない、甘く、まろやかで、これこそ能登牛の特徴だ
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▼脂の口溶けのよさは、刺身(1800円)で食べるとさらにハッキリと分かる

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▼まるでブリトロ!!
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▼薬味をつけてもイイ
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▼こちらは、能登牛のハンバーグ&コロッケ(1400円)
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▼ハンバーグはまさに王道の仕上がり。フワっとしながらも、肉の重量感がしっかりと感じられる
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▼鎧のようなカリカリ衣に包まれた、ポテト&能登牛がたまりまへん
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▼ディナーだとちょっと値がはるが、ランチだと能登牛が3000円くらいで食べられるぞ!
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▼大変おいしゅうございました!
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