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動けば暑い。動かなくても暑い。暑い暑い暑い……あっつーーい!! 灼熱フルスロットルの日本列島だが、この時期の食卓に欠かせないのがそうめんである。以前の記事で紹介したように、缶のめんつゆを使ってもよし! 韓国風にアレンジしても激しくウマイ!! そのそうめんで最も有名なブランドといえば揖保乃糸(いぼのいと)であろう。

揖保乃糸とは、兵庫県手延素麺協同組合が有する手延そうめんの商標で、パッケージを見れば誰もが「あのそうめんね」となるはずだ。その揖保乃糸だが、とにかく保存しづらい。なぜこんな仕様なのか? 問い合わせてみたら、思わぬ展開になったのでご紹介したい。

・とにかく保存しづらい

スーパーなどで販売している揖保乃糸で、スタンダードなものが300gパッケージだ。50gのそうめんが6本入っているあれである。おいしくてノド越し爽やか、味については何の文句もないのだが、とにかく保存しづらいのだ。

「ここからお切り下さい」と書かれており、その通りに切ってみる。すると、切り口とそうめんの高さの差が1cmほどしかなく、輪ゴムでもクリップでも止められないのだ。袋の端ギリギリから切っても、せいぜい1.5cmほどで、いずれにしろ保存は困難である。

・そこで問い合わせてみた

その割りには「開封後はお早めに召し上がり下さい」と書かれているではないか。家族ならまだしも、一人暮らしや夫婦2人で、一度に300gを消費するのは難しい。そこで下記のように問い合わせてみた。

「私は揖保乃糸が大好きです。そうめんは揖保乃糸以外考えられません。本当に大好きです。ただ、パッケージが解せません。『ここからお切りください』のとおりに切ると、クリップで止められるほどの幅も残りません。無理矢理口を縛ると、そうめんが折れてしまいます。

どういうお考えで、このパッケージを続けているのでしょうか? どう保存すればいいのでしょうか? 改良する予定はあるのでしょうか? よろしければお聞かせ下さい。よろしくお願いいたします」

揖保乃糸愛ゆえの問い合わせである。他メーカーの商品では、切り口がジップ式になっていて保存しやすいものもある。だが、私(筆者)は揖保乃糸が好きなのだ! 今後も揖保乃糸を食べたいのだ! すると2日後、兵庫県手延素麺協同組合から返信があった……。

・一見、つっけんどんな返信があった

「袋の案内にしたがって開封すると口が閉じ辛くなりますので、開封後は賞味期限がわかるよう袋のまま密閉できるプラスティック容器やジップロック等の保存袋に入れて保存する方法をおすすめしております。

現在改良の予定はございませんが、新商品開発の際は、お申し出を参考にこれからも末永くお客様に愛される商品づくりを心がけて参ります」

(一部略)

要するに、「保存しづらいことは認識しており、保存もそちらでやって下さい、改良予定もございません」ということだ。ななな、なんてつっけんどんな返信なんだ! それでいいのか揖保乃糸! なんだか悲しいぞ揖保乃糸!! と思っていたら、文末にとんでもない神対応が待っていたのだ……!

・まさかの神対応に泣いた

「尚、一部ギフト商品にて用意しております素麺300g用プラスティック容器をお送りさせていただきたく存じますので、お試しいただければ幸いでございます。今後とも『揖保乃糸』をご愛用のほど、よろしくお願い申し上げます。」

なんと、保存用の専用容器を送ってくれるというのだ! もちろん無償である! まさに神対応だ!! 感動した! そして一瞬でも疑った自分を責めた! なんて俺は馬鹿野郎なんだ! ごめんなさい、揖保乃糸さん! ありがとう、揖保乃糸さん!! 一生大切にします!

・容器欲しさの問い合わせは絶対にやめよう

後日、郵送されてきた「素麺300g用プラスティック容器」の使い勝手は抜群であった。これは販売すべきである! 今回は専用容器を送っていただいたが、目的はそれではない。容器欲しさの問い合わせは絶対にやめよう。とにもかくにも、「そうめんは揖保乃糸以外食べないぜ!」と固く心に誓ったのであった。

参考リンク:揖保乃糸ホームページ
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼このとおりに切ると、クリップでも輪ゴムでもとめられない。
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▼送られてきた包み。
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▼中にはご丁寧な手紙まであった。
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▼これが「そうめん300g用プラスティック容器」だ!
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▼「揖保乃糸」と刻まれている! 家宝にします!!
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