中国の民主化運動「中国ジャスミン革命」(以下ジャスミン革命)。インターネットを通じ、幾度か集会・デモを呼びかけられたが、いずれも不発。数人の逮捕者を出し、今後も行われるのか、完全にあきらめてしまったのか……はっきりしない状況が続いている。

そのジャスミン革命集会を呼びかけた発起人の一人とされる、アメリカに留学中の中国人男性が外国メディアの取材に応じ、自身は大使館のブラックリスト入りしたこと、そして帰国禁止となったことを明かした。

ブラックリスト入りしたことを明かしたのは、アメリカ・コロンビア大学に留学中の男性、ガイウスさん、通称「ジャスミン兄さん」だ。武漢出身の27才、アメリカには5年前から留学している。

彼は今年の2月にブログやGoogle talk、TwitterやFacebookなどでジャスミン革命集会を呼びかけた。

彼によると、『ニューヨークタイムス』の取材を受けた後、在米中国大使館に身分をつきとめられてしまったそうだ。当局から監視されており、帰国禁止にもなったという。

ジャスミン革命に関わったことで、故郷に帰れなくなったことについては後悔はしていないそうだ。今のところ、国による弾圧は彼自身のみで、親戚・縁者にはまだ及んでいないこともあるだろう。

ジャスミン兄さんによると「現在、ジャスミン革命の主要メンバーはすでに数十人。私のように外国にいる者もいるが、ほとんどは中国国内だ。私達はインターネットを通して連絡を取り合っている」

「中国共産党はジャスミン革命の扇動者の逮捕に躍起になっているが、実は主要メンバーは誰も捕まっていない」とも語った。

ジャスミン革命は、現在当局の圧力により下火になっているが、革命の息吹と闘争精神は中国大陸で今もなお広がりをみせている。「私達は暴力的抗議は推奨していない。だが集会が鎮圧されてから、各地の為政者に対する暴力事件がひっきりなしに起こり、彼らを震撼させている」とのことだ。

ジャスミン革命の意義を問う声もあるが、「ジャスミン革命は旗のようなものなんです。旗がそこにある限り、誰が持ってもいいんですよ」と意に介さない様子だ。

彼らはあきらめない。今でもネット上で毎週革命集会を呼びかけ、また各地での抗議運動について発信を続けている。また、今後については、中国の民主化基地である香港の若者を手を取り合い、共に中国の民主化を進めていきたいとのことだ。

参照元:看中国(中国語)