世の中には、カッコイイ男のみが口にすることを許されるセリフがある。例えば、「俺のカードで好きなのを買えよ」ってセリフもそうだ。それはまるで映画。『プリティ・ウーマン』のリチャード・ギアであるが、いざ現実にその言葉を口にしようと思ったら……なかなか難しい。
まず、そう言えるだけの経済力がいる。気前の良さもいる。そして、その言葉がイヤミに響かないだけの “内面の清潔さ的なもの” もいる。どう考えても、ハードルが高いセリフであるが……そんなハードルをなぎ倒すようにして、カッコイイセリフを口にする人も世の中にはいるのだ。私が約10年前に出会った、ある上司のように……。