
会社を退職する手段は、大まかに2種類ある。円満に退社する方法と、円満ではない雰囲気のなか退社する方法だ。そして、辞める側にとっても会社側にとっても、なるべく前者の “円満に” という方向で退職の話を進めたいところだろう。
……が、現実的にそうは言ってられない場合だってある。例えば、辞める側が「うおおおお! こんな会社、潰れちまえ!! ボケ、コラァァッ!!!!」となってたら、話を円満に進めるのはなかなか難しい。それどころか、場合によっては退職者の怒りが会社を倒産の危機に追い込むことだってあるのだ。こんな風に……
・ブラック企業で起きた話
というわけで、実際にあった「退職者の怒りが会社を潰しかけた話」を以下で紹介したい。まず、最初に言っておかなければいけないのは、その会社はかつて私が在籍していた会社だということ。そして、大手を振りながら堂々と労働基準法を破りまくる超ブラック企業だったということだ。
ひと月あたり平均して150〜200時間くらいの残業時間があり(残業代なし)、社長から「こいつはダメ」と思われたら、採用から1〜2カ月で有無を言わせずクビ。そこをクリアした人も、長時間労働と低賃金、社長の人格についていけず、長くても3年以内にほぼ全員が退社するような編集プロダクションである。
・社長自身が告白
なお、その事件は私が会社に在籍している時期に起きたわけではなく、入社前の出来事。それをなぜ私が知っているのかといえば、当事者である社長から私が直接聞いたからだ。
といっても、私がその社長から気に入られていたわけではない。後で聞けば、ある程度 会社に慣れた人には誰にでも話していたようだ。吐き出さずにはいられないほど、社長にとっては、“その事件” がショックだったのだろう。
ただし、聞いている側からすれば「ショックっていうか、お前が悪いねん!」と思わずにはいられないものがあった。前置きが長くなってしまったが、当時の状況から説明していこう。
・女性社員だけの少人数体制
事件勃発前、会社には社長(男性)、女性社員のAさん、女性社員のBさん、同じく女性社員のCさんがいたらしい。社長以外は全員女性である。理由は、扱っていた出版物が女性向けだったから……ではなく、社長の「好み」により女性しか採用していなかったからなのだが、それは一端置いておこう。
とにかく、そんな会社を引っ張っていたのは、有能なAさんとBさん。社長いわく「見た目はアレだが、仕事はデキる」というAさんとBさんは、クライアントの依頼をバリバリとこなし、会社に多大な売り上げをもたらしていたという。
一方のCさんは……これまた社長の言葉を借りるなら「愛想がよくて、アヤヤ(※松浦亜弥)に似てて可愛いけど、仕事はデキない」とのこと。社長の評価としては、「顔は良いけど、仕事はダメ」だったようだ。
・社長の圧倒的ひいき
そしてここがまず問題なのだが、社長はその3人に同じ態度で接するのではなく、ルックス最強のCさんをあからさまに可愛がっていたという。それは社長自身も認めており、「Cは一緒にいると楽しくなるタイプで、ミスしても可愛かった」と言っていたので、社長はCさんに相当メロメロになっていたと思われる。
——するとどうなるのか? もはや “あるある” だが、A&B国とC国は、メチャクチャ仲が悪くなってしまったそうだ。
ちなみに、社長は自分のお気に入りの社員だけボーナスをこっそりと出したりしていたので、A&Bさんよりも、Cさんの方が収入面でやや上だった可能性もある。この辺り、確証はないがそういうことが起こっても不思議ではない会社であった。
・ついに全面戦争へ
話を戻そう。そんな険悪な雰囲気が続いていたある日、冷戦なんてヌルい争いは終わり、ついに戦争が始まったのである。仕掛けたのは、武力最強のA&Bさんタッグ。何かのきっかけでついにキレてしまったA&Bさんは、社長に直談判。そこで、Cさんや社長、会社に対する不満をぶつけ、最後にこう言ったという。
「こんな状況が続くのだったら、私たち2人で一緒に会社を辞めます」
——クビを賭けて、決めに行ったのだ。それを聞いた社長は、A&Bさんタッグを一端下がらせて、Cさんを呼び出した。そして……とんでもないことをCさんに告げたのである。そこで放たれたまさかの発言が、会社を倒産の危機に追い込むことに! それは……次のページへGO!!
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
和才雄一郎


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