先日、日本橋で取材を終えたあと、喫茶店を探しながらブラブラ歩いていたら渋い看板が目に留まった。「ミカドコーヒー」という名の喫茶店で、看板曰く「モカソフト」が名物らしい。なんとも雰囲気のある喫茶店だ。

日本橋で老舗となると、もしかしたら名店かもしれない。となれば、行くしかないだろう。ってことで、コーヒーとモカソフトで休憩することに。どうやら1階のスタンド席と2階のテーブル席では注文方法が異なるらしく……

・ミカドコーヒー

この日は少し休憩するつもりだったので1階のスタンド喫茶を利用した。2階の喫茶室を利用する場合は2階で注文。価格も異なるらしい。ちなみにスタンド喫茶とは、立ち飲みやテイクアウトでコーヒーを提供するスタイルのこと。

仕事の合間にほっと一息。立地的にそういう使い方をする人が多いかと思いきや、雰囲気的にお客さんの半分くらいは「ミカドコーヒーの味」を求めて来店しているっぽい。コーヒー好きなら1度は、というお店なのかも。


・1948年創業

やはり気になったので調べたところ、ミカドコーヒーは1948年創業の老舗珈琲店で「日本人が作るコーヒーが世界に通用する味をつくる」という思いで、半世紀以上歩み続けているそうだ……す、素晴らしい。

んで、開業当時はコーヒーが庶民には高価だったらしく、より多くの人に飲んでもらうべく立ち飲みスタイルでコストを抑えたのが始まりなのだとか。当時の飲み方で味わう名店のコーヒーは上品でとてもマイルドな味

公式サイトによると、ミカドコーヒーではとくに「酸味」を大切にしているという。酸味が苦手な方もいるかもしれないが、言うほど酸味は強くない。爽やかな後味なのにコクも感じられてスッキリとした味わいが楽しめる。まさに上質な1杯。



・ジョン・レノンもハマった味

そしてモカソフトである。モカソフトはコーンとカップから選べて、カップで頼むとプルーンのシロップ漬けが付いてくるもよう。さっそく食べてみると……

ああ、美味しい。こちらもスッキリとした味だ。ザ・大人のコーヒーソフトクリームである。コーヒーのほろ苦さとミルクの甘さが爽やかに感じられる味で、確かにハマってしまいそう。口直しのプルーンも美味しい。歴史を感じる逸品だ。

後から知ったが、軽井沢にも店舗があって、モカソフト目当ての行列もできるほど人気らしい。ジョン・レノンとオノ・ヨーコも常連だったそうだ。たまたま入った喫茶店で伝説のモカソフトを食べていたとは……もう1回食べてぇぇ。

・三越前駅からすぐ

言い忘れていたが、日本橋の店舗は「三越前駅」から歩いて1分もかからない場所にある。興味があれば、軽井沢の店舗とあわせてチェックしてみてほしい。今度は2階でじっくり味わうつもりだ。本当に美味しかった〜。



・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 ミカド珈琲店 日本橋本店
住所 東京都中央区日本橋室町1-6-7
時間 7:00〜17:00(平日)・10:00〜18:00(土日祝)

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.