日本最古のカプセルホテルは大阪にある。日本を代表する建築家・黒川紀章が設計したもので、1970年の大阪万博で注目を集めた未来型都市住宅「住宅カプセル」のアイデアから生まれたものだそうだ。

そんな話を聞いた直後に大阪行きが決まった私は、ソッコーで “世界初のカプセルホテル” こと「カプセルイン大阪(ニュージャパン梅田)」を予約。1泊4000円で朝食付き。かなりコスパが良かったので詳しく紹介したい!

・世界初のカプセルホテル

カプセルイン大阪は1979年2月1日に誕生した。高度経済成長期の人口増加に対応する宿泊スタイルとして「カプセル式のホテル」が考案されたらしい。ちなみに公式サイトには開業当時のポスターが載っていて……

宇宙船のようなカプセルルームと「この新しい個室空間をどう使いこなすか……これこそ1人旅の男のセンスだ」という渋い宣伝文句を確認することができる。男のセンスを磨く宿、それがカプセルホテルなのだ。


・大阪駅から10分

そんなわけで、カプセルイン大阪に到着。大阪駅から徒歩約10分、地下街(ホワイティ梅田)のイーストモール方面「M-6号出口」を出た先の東通り商店街のアーケード内にある。駅から少し離れているが雨が降っていてもほとんど濡れることはない。

下駄箱に靴を入れてチェックイン。サウナのみの利用だと1階ロッカーから大浴場へ。宿泊の場合は4階ロッカーで館内着に着替えて、2階から大浴場を利用する流れとなる。今回は宿泊利用なのでまず4階へ。

山小屋のような雰囲気の4階ラウンジ。テレビ・自販機・ソファなどがある。くつろぎたい方向けのスペース。

壁には開業当時の写真が飾ってあった。小さなブラウン管テレビが歴史を物語っている。レトロなソファや灰皿もいい味を出している。



・大浴場

さて、バスローブに着替えたら2階の大浴場入口へ。どうやら大浴場は、カプセルイン大阪に併設されたサウナ・スパ施設「ニュージャパン梅田」となるらしい。

1階〜4階までサウナ、大浴場、露天風呂、マッサージなどが勢揃い。まるでサラリーマンの遊園地。男のセンスを磨くスパである。

とくに気に入ったのが、1階の低温サウナと3階のフィンランドサウナ、樽型の水風呂だ。低温サウナはプラネタリウム仕様で、星空ライトやBGMに癒される。

しかし裸のオッサンたちが横になって星空を眺めている姿はかなり異様だった。その後、低温サウナで気が緩んだオッサンたちは、流れる温水プールで流されていた。完全に地獄絵図。



・世界初のカプセルルーム

カプセルルームはよくある昔ながらのスタイルだが、今までと違うのは……ここが世界初だということ。それだけで泊まる価値はあると言っていい。

ルーム内にはテレビや目覚ましタイマーなどがある。このコンパクトさは画期的だったに違いない。世界初のスリープカプセルはかなり機能的だ。しかし……

公式サイトには「想像以上に広く」と書いてあるものの、最近はさらに広いカプセルも多いため、どちらかというと狭さを感じた。それでも世界初の空間は快適。よく眠れました。



・朝食

朝食は6時から。早起きをして朝風呂で目覚めてからカレーを注文。6時15分に出発するスケジュールだったので大急ぎでカレーを完食した。ボリューミーで満足度は高い。トーストセットや納豆定食、鮭や鯖の定食もあったぞ。

これで4000円はどう考えても安い。人気なのも納得。カプセルホテルが好きな方なら世界初に1度は泊まるべきだろう。そうでない方も、もちろん便利なので大阪方面に行く機会があれば利用してみてほしい。ぜひ!


・今回ご紹介した施設の詳細データ

名称カプセルイン大阪
住所:大阪府大阪市北区堂山町9-5

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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