環境に適応し、進化しないと生物は絶滅してしまう。これは自然界の摂理である。

どうやら生物だけでなく、定番のお菓子にもその波が来ているらしく、コンビニで不思議な「進化」を遂げていた。

その中には販売終了していたはずの森永「チョコフレーク」の姿が……。しかし再会した「チョコフレーク」は変わり果てた姿になっていた。

・コスパ、タイパ重視の影響か…

「一本満足バー」や「SOYJOY」が並ぶコンビニの栄養補助食品コーナーに、突如として現れたロングセラーお菓子の面々。

今でも現役バリバリの森永「ムーンライト」に「チョコチップクッキー」、「ダース」。そして「小枝」「チョコフレーク」。さらにはブルボンの「シルベーヌ」まで! アラフォー世代以上にとってはおなじみのお菓子ばかりである。


だがしかし、その姿はこれまでと全く違う。


クッキーもチョコレートもケーキもみな、棒状になっているのだ。見事なまでに形を変えられてしまっている。


この片手でもって食べられる形状……。最近のコスパ(コストパフォーマンス)とかタイパ(タイムパフォーマンス)といった効率化重視の流れだろうか。

狭いコンビニの棚で生き残るためのスリム化まで叶えたウルトラパフォーマンス菓子へと変貌を遂げている。



・アイデンティティは

へえ、たしかに便利かもな……と思う反面で、なんとなくモヤモヤしたものがあるのも事実。


「ムーンライト」は黄色くて丸いクッキーの形がお月さまに似ているからムーンライトなわけで。


「小枝」は小枝みたいな形だったのに太すぎて「枝」になっている。


そして復活した「チョコフレーク」もフレークじゃなくて、完全にチョコバーになってしまっているではないか。


さらに「シルベーヌ」といえば、スーパーで買えるお菓子らしからぬ三角形のケーキ型にそこはかとない特別感があったのに、バーになった途端にあの優雅さがなくなった気もする。

でも最近「シルベーヌ」全然見かけなかったしなあ。チョコフレークは手が汚れるから食べるの難しかったし……。生き残るためにはこうなるしかなかったのか。



・う〜ん

文句ばっか言っていても、老害感丸出しである。会社のデスクで仕事しながら実際に食べてみた。


果たして……。コスパやタイパもよくて、あっと驚く美味しさなのか?


か、硬ぇえええええ!!!


小枝20本分を固めたという「まるかじりの小枝」も「チョコフレーク1本固め」も、チョコが多いせいかめっちゃくちゃ硬いのだ。


あまりにも硬すぎて顎が壊れそうなので、テーブルの角に叩きつけたり……


硬いもので叩いて砕いて食べようとしたのだが……


全然割れない。果たして効率化とは。

たしかに携帯性には優れているけど、これは果たしてタイパがいいのかどうか……。お菓子業界の生き残りの難しさを感じた変化であった。


執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

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