つい先日、編集部の先輩記者・サンジュンと何がきっかけだったか献血の話になった。そこで改めて気付いたのだが、実は私(あひるねこ)、生まれてこの方一度も献血に行ったことがない。

聞くところによるとサンジュンのお父さんは、今まで100回以上献血しているというじゃないか。マジかよ、これは負けておれん。という謎の動機により、このたび人生で初めて献血に行くことになり申した。

・怖い

献血に行ってみようと思い立ったことは過去に何度かあったのだが、結局断念したのは理由があって、何というかこう……注射が怖ぇ。血を抜くのはいいんだけど、針を刺すのが大人になった今でも嫌なのである。

しかし、行くと決めたからには絶対に行くぞ。というワケでやって来たのが「新宿東口献血ルーム」だ。

・予約可能

『ラブラッド』というアプリを使って予約してみたのだが、献血前の問診回答もアプリ上で事前に済ませられるので大変便利だった。


ちなみに、以下に該当する人は献血ができないらしいのだけど、完全初心者の私にとっては初めての知識だったので一応共有しておく。


3日以内に出血を伴う歯科治療(抜歯、歯石除去等)を受けた
4週間以内に海外から帰国(入国)した
1カ月以内にピアスの穴をあけた

へぇ~。海外から帰国はまあ分かるとして、ピアスの穴もダメなのか。勉強になった。

他にもいろいろ項目があったが、ここで事実と異なる回答をしてしまうと、輸血を受けた患者さんに深刻な状況をもたらす場合があるためくれぐれも注意したい。



・献血までの流れ

さて、噂通り献血ルームではドリンクが飲み放題で、十分な水分補給をしてから事前の問診と……

ヘモグロビン等の測定を受けるよう指示される。中に入ると、想像以上に大量の採血ベッドが並んでいて驚いた。老若男女多くの人たちが血を抜かれている光景を見て、一瞬『マトリックス』みたいだなと思ってしまったのは内緒である。

ヘモグロビン濃度の測定は、腕ではなく指先にパチンと針を刺して行われる。それが終わったら軽い休憩を挟み、いよいよ献血本番だ。

刻一刻と迫る注射の時間に怯えていると、測定を担当してくれる看護師さんからこんな質問が。


「血液型は分かりますか?」


これに対し、私は「はい、B型です」と答えたのだが、口に出した瞬間思った。そういえば血液型って……自分でしっかり確認したことなくね?

・聞いただけ

例えば生年月日は大人になって戸籍謄本を取った時などにハッキリ分かるが、血液型に関しては、少なくとも私は親から「あなたはB型だよ」と口頭で聞かされただけである。よく考えたらソースとして弱すぎるだろ。

ちょっと待ってくれ、私は本当にB型なのか? 長年B型としてやってきたけども、ワンチャンA型という可能性はないのか?



もしそうだった場合、これまで見てきた血液型占いはガチで無意味だったことになるが……とここで新たな展開が。なんと測定と一緒に血液型の事前判定も行うというのである。マジかよ! 人生38年目にして初……!!

・緊張の瞬間

指先から採取した血液を、2種類の薬品に垂らす看護師さん。どちらの血が固まるかで血液型が分かるのだという。

しばらく見ていると……おお! 片方の血液が複数の球体状になってきたではないか。キ、キターーー! こ、これはどっちだ!? どっちなんだァァァァアアア!?


B型ですね


B型かーーーーい!!

・ワンチャンなし

こうして私は当初の予定通り、B型として献血することに。いざ本番が始まると、たしかに注射は恐怖でしかなかったものの、意外とすぐ400ml分採り終わってしまった。立ちくらみ等も特になし。


献血終了後はルーム内で20~30分ほど休憩を取る必要がある。飲み物の他にアイスキャンディーが置いてあり、お菓子(ラムネ)ももらえた。こうして私の初献血は、つつがなく幕を閉じたのだが……

個人的には献血そのものよりも、むしろ目の前で血液型検査をしてもらったことの方が印象的な体験だったように思う。知っているようで知らなかったことを、生まれて初めて直接知ることができたからだ。



Google先生の生成AIによれば、血液型を病院やクリニックで調べようとすると3000円程度かかるらしい。それが無料になるという意味においても、献血に行く意味は大いにあるのではないか。


また、東京都内の献血会場は現在、献血した25歳以下の人を対象にセブンのカップ麺『蒙古タンメン中本』をプレゼントするキャンペーンを実施中である(なくなり次第終了)。近くにいた女の子がもらっていて羨ましかったぞ。

・献血に行こう

大の注射嫌いの私でも何とかなったので、同じように抵抗がある人も特に心配はいらないと思う。つまり何が言いたいのかというと……今からでも遅くないから、みんなで献血に行こうぜ! 私もまた行くつもりです。

参考リンク:日本赤十字社
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:ラブラッド(iOS)