本日1月22日は「カレーの日」だそうだ。これは社団法人全国学校栄養士協議会が、カレーを全国の学校給食メニューとして提供しようと呼びかけたことにちなんで制定されたという。へぇへぇへぇ。

あ、さて──。この記事ではおそらく世界初の試み『闇カレー』についてお届けしたい。「カレーの日になんか出来ないかな~?」と安易な考えで誕生してしまった『闇カレー』だが、結論から言えばそれは単なる地獄絵図であった。

・闇鍋の記憶

闇カレー。それは参加者たちが内緒で具材を持ち寄る “カレーパーティー” のこと。もちろん元ネタは「闇鍋」で、薄暗いロケーションでカレーを作ってみんなで食べよう! ……という、本来はハートフルな企画である。

いまから6年前、当サイトでは「闇鍋」を敢行した。……が、まだかろうじて若かった我々は好き勝手に具材を持ち寄り、結果的に激マズな鍋が完成。以来「闇○○」は忘れ去りたい過去として全員の記憶から消去されていた。

・編集長指令、発動

そんなことがあったせいで「闇カレーをやりたいでの具材を持ってきてください」と社内チャットで呼びかけても反応はかなり薄い。俺もそんなにやりたいワケじゃないよ……なんて思っていたところ、前日にあの男が動き出したのである。


「たぶん、ウケ狙いのモノ持ってきたらワンパターンすぎてスベると思うので、みんな「真剣に考えて本当にうまいモノ」を持ち寄った方が面白い記事になる気がしました」


男の名はGO羽鳥。そう、我らが編集長である。野放しが基本の当サイトにおいて、編集長とはいえGO羽鳥がネタに口出ししてくることは非常に珍しい。おそらく全員が「真剣にやらなくちゃ……!」とピリッとしたことだろう。



・ルール説明

さて、ここで「闇カレー」のルールを説明しておきたい。まずはこちらでカレーが成立する最低限の具材は用意しておく。具体的には玉ねぎとニンジンを炒めてカレーのルウまでは購入した。

あとは各自が持ち寄った具材を1つずつ追加しながら炒める。最後に玉ねぎの鍋と合わせてルウを投入すれば「闇カレー」の完成だ。で、まずはトップバッターの私(サンジュン)がチョイスした具材はというと……


岩下の新生姜!


そもそもカレーのルウには生姜が入っているし、岩下の新生姜はサッパリとしたアクセントになりそう。というか、岩下の新生姜に合わない料理などこの世にない! 正直これはかなり自信がある。



・暗闘

さあ、ここからは部屋を暗くしての調理だったため、誰が何を入れたかはわからない。2番手に登場した「あひるねこ」からラストの「御花畑マリコ」まで、一気にご覧いただこう。


あひるねこ「これは絶対に合うと思うんですよね~」

サンジュン「え、ビラビラしてるけどナニコレ?」


GO羽鳥「これ絶対にウマいから。俺は真剣だから。ゆえに3つも買ってきたから。結構高かったんだよ~」

サンジュン「缶詰……ですか?」


Yoshio「一気に行っちゃうよ! トリャーーーー!!」

サンジュン「なに、液体的な?」


砂子間「悪ふざけ無しで買ってきました。絶対に合うヤツです」

サンジュン「悪い砂子間が出なきゃいいけど」


和才「スパイスが合うと思うんですよね~」

サンジュン「液体? なんかカラメルっぽいニオイが……」


佐藤「真剣なヤツ持って来たわ」

サンジュン「ビン? え、調味料的な?」


中澤「体にもいいのを用意しました」

サンジュン「また液体? なんか白っぽくなった気が……」


原田「これメッチャ美味しいんですよ」

サンジュン「さらに液体かよ! なんか一気に甘いニオイになったぞ!!」


御花畑「ちょっとこの部屋、甘いニオイと酸っぱいニオイが……」

サンジュン「やった。ようやく固形物が来た」



・イヤな予感

ようやく全ての具材が1つのフライパンに集結した。御花畑マリコが言う通り、部屋の中は「甘いニオイ」と「酸っぱいニオイ」が立ち込めている。さあ、ここで明かりをつけてみましょう! 照明カモン!!



ギャァァァァアアアアア!!!!!!


なんだこれは……? 一瞬チゲっぽいビジュアルなのに、ニオイに辛味の要素は皆無。おいおいおい、編集長のメッセージを見たんか!? 1ミリも食欲が湧かねえ! むしろ食欲を抑える効果があるぞコレ!!

……が、絶体絶命な状況であるにもかかわらず、私はちょっとした奇跡を目の当たりにすることになる。玉ねぎの鍋と具材を合わせ “カレールウ” を投入したところ……



おや?


マジか。見た目が一気にカレーになるどころか、あのイヤなニオイも8割くらいは収まったではないか。鼻が慣れてしまっていることはあるにせよ、誰が見てもカレー以外の何物でもない! すげえぞ、カレーパワー!!


というわけで、全員集合ォォォオオオ!!!!



・ついに実食

給食のようにカレーを配膳し、みんなで仲良く闇カレーを食べようじゃないか! 一応もう1回だけ言っておくけど、みんなが自主的に持って来たんだからね!! しかも編集長から「真剣に考えて本当にうまいモノ」って言われたんだからね!? それでは……


全員「いただきまーーーーす」



うむ、まずい。


食えないほどマズいとは言わないが、店ならば確実に2度目は無い。圧倒的に強いハズのカレー味すら切り裂くイヤな酸味と生臭さ。カレーの香りに交じり合う甘ったるいニオイは何なのか? ちょっとこれほどマズいカレーは食べたことが無い。

一方で、絶望的な状況からとりあえず食べられるレベルまで持ち込んだ「カレールウの偉大さ」には感動すら覚えた。地獄に仏とはまさにこのこと。少なくとも「闇カレーは成立する」と判明したことが今回の収穫だ。カレーはガチで偉大なり。



・ネタばらし

さあ、いよいよ参加者が持ち寄った「闇鍋の具材」を発表しよう! 闇カレーを食べた感想と合わせてご覧いただきたい。


あひるねこの食材「いかくん」: イカの芳醇な旨み、さらにほのかな燻製の香りがカレーにもたらされることを期待。

※ 謎の急用を思い出したため試食には不参加。


Yoshioの食材「海老のビスク鍋」: 海老のスープカレーが大好きなので、海老の出汁としてチョイスした。

Yoshioの感想「一口食べた瞬間、生臭さと酸っぱさを感じ、正直「え?」となってしまった。そして海老はどこかに行ってしまわれた。カレーは何でも合うという神話はなんだったのか? なお、もち巾着がうまかった」


砂子間の食材「CRATZ(濃厚コンソメ)」: カリッと濃い味だからカレーに合うと思って。食感の違いも楽しめるはず。

砂子間の感想「ニオイが無理。カレー屋に入ってこんなに酸っぱいニオイがしたら1秒で店を出る。もち巾着とCRATZが入っていなければ地獄だったと思う」


和才の食材「伊良(いよし)コーラ」:普通のコーラよりスパイス感があるし、甘みがカレーに奥行きを加えることも期待してコレ。

和才の感想「奥行きはない。なんでも美味しくしてしまうカレー粉の限界を感じた」


佐藤の食材「リーペリンソース」: 英国のウスター市で生まれた本場のウスターソース。何にかけても絶対に美味くなる優れモノだから隠し味になりそうだろ?

佐藤の感想「酸っぱかった。食えなくはないけど、美味くはない。美味くないカレーに出会うことはそうそうないことだ。逆に貴重な経験をしたのかも」


中澤の食材「ヤクルト1000」: 最近眠りが浅いんですよね。入れたらウマイだけでなく眠れるカレーになるに違いない。

中澤の感想「生臭いのが凄い嫌。さらに味もなんか酸っぱい。なかなかカレーをこんなに不味くは作れないと思う。とは言え、このストレスはY1000のストレス緩和効果で解消されているので安心して欲しい。やっぱりY1000は必要だったか」


原田の食材「プロテイン(バナナ味)」: 最近毎日飲んでるくらい好きなんですよ。今の時代、たんぱく質は大事。たんぱく質を無意識のうちに摂れるカレーなんて最高じゃないですか?

原田の感想「食べられなくはないが、酸っぱさがかなり尾を引いて食が進まなかった。シンプルに美味しくはない。あと、個人的にはボリッとした変な歯応えが辛かった。世の中のカレーって本当に美味しく作られているんだなぁ……」


御花畑の食材「もち巾着」: ご飯とお餅は親戚のようなもの。合わないわけがない。さらに油揚げから染み出すコクと、カレーの汁を吸ったときの旨味も考えた。

御花畑の感想「食べる前は甘いような酸っぱいような変な匂いにひるんだ。それでもなんとか食べられる味にまとめあげ、完食に導いたカレールウの偉大さに感謝。

ただ、あひるねこがシレっと食べずに帰ったり、食べ終わったあとに誰が戦犯か、醜い罪のなすりつけ合いに……。闇カレーは人間の本性が炙り出されると思った」



・自供

御花畑の言うように、闇カレーを食べている最中の犯人捜しは “人間の醜悪さ” が渦巻いていた。率直に申し上げて、味よりも遥かに地獄絵図である。ただ最後まで犯人はわからず、闇カレーは終了した……と思われていた。

闇カレーが終わって数時間後。社内チャットにGO羽鳥からメッセージが。もしかしたら美味しくなかったカレーに怒ってしまったのだろうか? 少々長いが、あえてそのまま全文を記載する。


「おいしいカレーが食べたかった。味を壊すような食材が入ったカレーなんて無理。なので前日、社内チャットで『ふざけた食材を選ぶのは禁止』と編集長権限を発動させた。たぶん皆、震えた。

私が選んだのは1缶819円の『K&K缶つま 広島産焼かきレモン黒胡椒』を、なんと3缶。合計2500円近い食材。牡蠣のダシで絶対に美味しくなるはずだった。オイルごと、すべて入れた。

しかし結果的には「生臭くて、すっぱいカレー」がそこにあった。たぶん生臭いのは私の牡蠣。すっぱいのは佐藤のソース……との意見が多かったが、もしかしたら私の「レモン黒胡椒」かもしれない。

味を壊すような食材を選んだのは「禁止」と言った張本人の私だった。ふざけたわけではないけども、結果的に私が戦犯だったように思える。本当にすまなかった。第二回、希望」



貴様ァァァァアアアアアアア!!!!!!!!


帰宅後、こっそりとチャットを送ってきたGO羽鳥。いつもより気配を殺してスッと帰宅したのは罪悪感の表れだったのかもしれない。どうやら闇カレーが美味しくなった「酸っぱさ」と「生臭さ」の2大巨悪はGO羽鳥の仕業だったようだ。



・恐ろしき企画

とはいえ、GO羽鳥に悪意はなかったため、今回の件は不問とすることにしよう。それよりも個人的には「プロテイン」「CRATZ」「ヤクルト1000」の方が完全にナメている気がする。いや絶対にフザけてただろ!

結果的に闇カレーは味のみならず、人間性まで浮き彫りにする恐ろしい企画だと判明した。果たしてGO羽鳥がリベンジを期する「第2回」はあるか? 全ては闇に包まれている。

参照元:今日は何の日
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.