いきなりだけど、台湾でプロ野球観戦をしてみたい! 今年開催されたWBCではミニスカ姿のチアリーダーやマスコットが爆音の応援歌に合わせて踊りまくり、アメリカの野球ファンも「球場はパーティーだ」「これが米野球のあるべき姿」と感銘を受けたそうだ。

そんな応援スタイルを生で拝むチャンス。ってことで、試合スケジュールを確認したところ、この日は台北市の天母棒野球場なる場所で「味全(みぜん)ドラゴンズ」と「統一ライオンズ」の試合が開催されるらしい。当日券も販売しているという……行くしかねえええ!

・台湾プロ野球観戦

ナビアプリによると、宿泊場所から「天母棒野球場」に行くならバスを利用するのが最もスムーズらしい。台北市の中心部から約30分とのこと。ちなみに台湾ではバスに乗る際、手をあげてバスに乗る意思表示をしなければならない。覚えておくと便利。

バスはスタジアムの目の前に到着……「天母棒野球場」は味全ドラゴンズの本拠地らしく真っ赤に染まっていた。なんとなく楽天ゴールデンイーグルスと中日ドラゴンズを掛け合わせたような雰囲気(ただ台湾には楽天モンキーズなる球団もある)。

窓口で当日券を購入する。1番人気の内野席指定席が満席だったので、バックネット裏後方の空いている席(約2000円)を確保した。球場の雰囲気が味わえればどこだっていい。

そういえば窓口には「指差しシート」があったので、中国語が分からなくても問題なくチケットを買うことができるだろう。逆に中国語が分かるならコンビニで前売りチケットを予約するのがおすすめ。人気席はとくに。セブンのマルチメディア端末(ibon)で買えるらしいぞ。

スタッフの方曰く、試合はすでに始まっているという。大急ぎで球場内へ。それにしても、はじめての球場はテンション上がるな〜〜〜


・台湾プロ野球の応援スタイル

冒頭でもお伝えしたように、この日は味全ドラゴンズ(3位)と統一ライオンズ(4位)が熱戦を繰り広げていた(2023年9月16日時点)。ドラゴンズのホームゲームということで、観客の8割〜9割はドラゴンズファン。

内野席は1塁側も3塁側も、真っ赤なユニホームを着た味全ドラゴンズファンが埋め尽くしていた。統一ライオンズファンは外野席(ライト側)で固まって応援しているようだ。状況的に、私もドラゴンズファンの1員として振る舞うのがベターだろう。気になる試合経過は……

4対0でライオンズのリード。「味全龍」が味全ドラゴンズのこと。ドラゴンズが4点差を追う展開だ。きっと攻撃時の応援に熱が入るだろう。さっそく1番盛り上がっている応援席を見に行くと……


想像以上にパーティー会場だった。


球場内のスピーカーから応援ソングが大音量で流れ、応援団長がマイクを使って観客席を盛り上げている。チアリーダーは激しいダンスやコールで選手たちにエールを送っていた。日本プロ野球ではなかなか見られない光景である。

そんな彼女たちを撮影に来ているファンも多い。野球選手以上に熱狂的な声援を浴びるチアリーダーも少なくないだろう。

ダンスの振り付けは簡単なものが多いので初心者でもすぐにマネできそうだ。子供たちもチアリーダーと一緒に踊りながら選手たちに声援を送っていた。


そして球場内を歩き回っていると、内野席の裏でバンドスペースを発見。どうやら応援団長と連携しながら生演奏を披露しているらしい。どおりでタイミングがバッチリなわけだ。生演奏ならではの迫力がある。選手も応援団も力が入る。


・売店

さて、売店エリアでもチアリーダーたちが目立っていた。彼女たちは選手とファンをつなぐ役割だけでなく、やはりアイドル的存在としてそれぞれ人気を集めている様子。

結果的に球場に多くの人が集まり、試合が盛り上がっているのは素晴らしいことである。野球を知らない人が球場に足を運ぶキッカケになるだろう。実際みんな可愛いし。


・ドラゴンズ敗戦

試合は7対0で統一ライオンズの勝利。味全ドラゴンズにとっては残念な結果に終わってしまった。しかしチャンスの時の一体感なんか本当に鳥肌もの……スタジアムの照明とファンの熱気に包まれた天母棒野球場は、私の記憶にずっと残り続けるだろう。

帰りは無料のシャトルバスで最寄駅(芝山駅)まで乗せてもらって、そこから台北駅まで約15分。スマホのナビさえ分かれば、はじめての方も問題なく台湾でプロ野球観戦を楽しむことができる。野球が好きな方もチアリーダーを応援したい方も、ぜひいつかは球場へ!


参考リンク:台湾プロ野球 順位表
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

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