「もっこり」。この言葉は聞けば不思議と微笑んでしまうようなマジックワードである。そうと知りながら、私(佐藤)は初めて訪ねた「定食のまる大」でついもっこりしてしまった。

そのせいで、恥ずかしい思いをしたことをここに打ち明けたい。もっこりにすべきではなかったかも……。

・大庄グループのお店

定食のまる大は、「庄や」をはじめとする居酒屋チェーンを展開している「大庄グループ」が運営する大衆食堂である。昨今のネオ居酒屋ブームの波に乗って、関東を中心に店舗を増やしている。

訪ねたのは東京・飯田橋のお店だ。11時半の開店時刻に訪問したところ、続々とお客さんが入ってきてアッという間に満席。どうやら人気店のようである。

大衆食堂というだけあって食事は充実している。曜日限定の日替わり定食はもちろんのこと……。


小鉢やおかずもそろっており、昼飲みにも対応している。


そのほかにも定食・丼・ご飯もの・麺類・そば・うどんなどなど……「何でもある」と言っていいだろう


今回、私は火曜日の日替わり「スタミナ鉄板焼」(税込850円)を食べることした。


そしてライスの量は……


よっし、今日はもっこりすっか!

思い切ってもっこりしてやるぞ!! 48歳、まだまだイケる!


ってことで、150円増でもっこりすることにした。


・も、も、もっこりってヤツ……

私は間もなく、誕生から半世紀を迎えようとしている。老眼で近くが見えない、カタカナの単語が覚えづらい、そしてすぐ忘れる。毎朝確実に目覚ましよりも先に目が覚める。冷えると節々が痛い……。加齢による身体の変化を痛感する日々である。

それでもできる! もっこりできる!! 若いもんには負けへんで~!


と気合いを入れたのは良いけど、いざ注文する段になって恥ずかしくなった。というのは、スタッフが女性だったから、思わず素になってしまったのだ。


「すみません、日替わりのスタミナ鉄板焼を、も、も、もっこりってヤツで」


言いづらい! ご飯をもっこりでって言いづらいんだよ。女性スタッフの方は慣れたもので、


スタッフ「日替わりをもっこりでですね」


と、サラリと言ってのけた。照れてる自分はむしろ恥ずかしく思えてきた……。


そして少しすると、先ほどのスタッフが膳を持ってやってきて、


スタッフ「日替わりのもっこりお待たせしました~」


とこれまたカッコよく言い流して去っていった。無駄に恥ずかしがるくらいなら頼むべきではなかった。何をやってるんだ、私は……。


・もっこれ!

さて、もっこり定食……、ではなくて。日替わりのスタミナ鉄板焼の定食はこちら。メインの鉄板よりも、圧倒的なもっこりの存在感、もっこりが主役になってしまっている。やはりもっこり定食といっても差し支えないだろう。


茶碗にご飯がてんこ盛り。この上をいくチョモランマ(ご飯800g +税込200円)は、こぼさずに運ぶことができるんだろうか?


まずはこの山のようなもっこりを何とかしないとな。ご飯の量に対して、おかず1品で足るかな? とりあえず今にも崩れそうなので、こぼれ落ちそうな部分を箸ですくうようにして食っちまおう。


ご飯崩壊の危機を回避した段階で、スタミナ焼に手をつける。食べてみると意外と優しい味だ。もっとニンニクとショウガをガシガシ効かせてくれてもいいんだけどな。気持ち、パンチが欲しいところだ。


後半はご飯の上にのっけて丼ぶり風にしていただく。それでもご飯が余りそうな感じだったので、慎重にペース配分しながらすべてを平らげた。久しぶりの山盛りご飯だったけど、無事完食したぞ! 50歳が目前だけど、この程度のもっこりならまだまだイケるッ!!


ちなみに、カウンター上のお品書きには「米と書いてチョモランマ」と掲げられていた。

なるほど、この店ではもっこりなんぞは序の口ってことか。いずれコンディションを整えて、チョモランマの登頂にも挑んでみたいと思う。もっこりに自信のある人は、挑戦してみてくれよな! みんなでもっこれ!!


・今回訪問した店舗の情報

店名 定食のまる大 飯田橋西口店
住所 東京都千代田区富士見2-3-7 山田ビル1・2F
時間 11:30~23:00

参考リンク:大庄グループ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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