朝7時過ぎの新大久保駅。昨夜は韓国グルメを堪能したから、朝食は落ち着いた和定食を食べたい……ってことで、駅から歩いて10分ほどの場所にある「淀橋市場(よどばししじょう)」に行くことにした。青果専門の中央卸売市場である。

市場内には『孤独のグルメ』に登場した有名な食堂「伊勢屋食堂」があり、数年前に当サイトのあひるねこ記者もチャーシューメンを食べて「意味わからんくらいウマい」と感想を述べている。よし、朝5時から営業しているので通勤前においしい朝ご飯を食べてくるぞー!

・伊勢屋食堂

淀橋市場の南門から入ってすぐの場所にある「伊勢屋食堂」。1951年創業の老舗で、外観もまさに昭和の食堂といった感じ。のれんも看板もいい味が出ている。換気のためなのか扉は半開き状態だ。営業中のサインと考えても良いだろう。さっそく入店すると……

ドラマのまんまの店内。朝刊を読みながら定食をつついているおっちゃんが1人。これまた昭和の雰囲気である。さてさて、ドラマの主人公・五郎さんは「豚バラ生姜焼き定食」を頼み、あひるねこは「チャーシューメン」を頼んでいた。メニューはかなり豊富だ。

決めかねていると「黒板の日替わりメニューがおすすめですよ」と店員さん。目利きの大将が選んだ旬の魚などを使ったメニューが揃っているのだとか。

それなら……ということで、とくに気になった「いわしクジラ刺身定食(1500円)」を注文すると、あまり待たずに定食は運ばれてきた。なんとも豪華なビジュアルである。

イワシクジラとは、その名のとおり「イワシを餌とするクジラ」のこと。赤黒くて迫力がハンパない。これがクジラの刺身か……にんにく生姜醤油で食べると美味しいという。めちゃめちゃスタミナつきそうだ。ってか、こんなに気合いの入った朝ご飯食べたことねえぞ。

いざ食べてみると、舌の上でとろけて旨味があふれ出まくる……たったひと口で高級と分かる味。馬肉に近いイメージだろうか。とはいえ、クセやニオイはないから食べやすい。ご飯も進むし、お酒にもきっと合うだろう。想像していたよりも濃厚で美味しい。

んで、めっちゃ分厚い。クジラをこんなにガッツリ噛み締めるのははじめて。もっちりとした赤肉が口の中でとろけていく……じゅわっとあふれ出る旨味は別格の味わいである。とろっとした食感は癖になりそうだ。軽い気持ちで市場に来たのに、まさかこんな体験をするとは。

ふっくらツヤのあるご飯も味噌汁もうまい。あと言い忘れていたけど、漬物はドラマと同じくいくつかある中から自分で選ぶスタイルだったぞ。

やはり市場の朝飯はうまい。おかげで腹いっぱいである。もっと色々頼んでみたくなった。必ずまた来よう。

私は新大久保駅から歩いたが、最寄りはJR大久保駅(徒歩約5分)なので機会があれば足を運んでみてはどうだろうか。マジでおすすめです。


・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

名称伊勢屋食堂
住所:東京都新宿区北新宿4-2-1
時間:5:00~15:00
休日:日・祝日、おしらせ又はSNSをご確認ください

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.