
「地球の歩き方」といえば、誰もが知る個人旅行者向けガイドブックの先がけ。
通常の旅行ガイドでは取り上げないマイナーな地域や、必ずしも観光客向けとはいえないローカルレストランが掲載されているなど、現地の空気感がそのまま伝わるような誌面が魅力だ。
創刊から40年以上かけて世界各地を歩き尽くし、タイトルは100種類以上。さすがに目新しい地域はないだろう……と思っていたら、とんでもない場所を歩くようになってしまった。『地球の歩き方ムー(パラレルワールドの歩き方)』である!
・『地球の歩き方ムー』税込2420円
コラボしたのは「スーパーミステリーマガジン」ことオカルト情報誌『月刊ムー』だ。
実際に手に取ってみると、めちゃめちゃ分厚い! 総ページ数400ページ超え!! 京極夏彦氏のレンガ本のようだ。これが旅行の荷造りなら真っ先に選択外に追いやられるボリュームである。
初回限定版のみに付く「特製着せ替え帯」はリバーシブルで、裏返せば大々的にムーを推すこともできる。電車の中では取り出しにくいオカルティックな雰囲気に。「地球の表と裏、どちらを信じるかはアナタ次第!」とあおり文つき。
ムーを象徴する「目」も3パターンある。なんでも表紙案の投票を実施したところ、人気が拮抗したのだそう。
誌面は『月刊ムー』三上丈晴編集長と、『地球の歩き方』宮田崇編集長のトップ対談から始まる。
ふむふむ、エジプトのピラミッドは紀元前2500年頃に当時のクフ王やカフラー王によって建造されたと。
ところが、ムーによると「作者は1万2000年前の超古代人」「スフィンクスは元からあったものがファラオによって作り直されている」……
しょっぱなから全否定かーい!
内容は終始こんな感じ。これまでの「地球の歩き方」で解説してきた「歴史研究上の定説」と、ムー的に解釈した新説とが、同じページに仲良く共存している。誌面はオールカラーで、写真もものすごく多い。
ページ構成も独特。これまでの「地球の歩き方」では、当たり前の話だが地域ごとに情報をまとめていた。
だから電子書籍なんてない時代には、本を解体して行きたい地域だけを切り取ったり、帰国時には現地の日本人宿に置いてきたり……という使い方があった。
ところが今回の本では「巨石文化」「UMA(未確認生物)」などテーマごとに特集。文化圏や地理に関係なくワールドワイドに情報が掲載されている。
個人的には近代欧米のミステリースポットのページや、妖精・サンタクロースまで含むUMAのコーナーがおもしろかった!
中身はれっきとした「地球の歩き方」だから、交通案内や現地事情がしっかり記載されている。ムーで紹介するミステリアスなポイントに、実際に行けちゃうというところがすごい。まさにリアルワールドとパラレルワールドが地続きでつながっていく感覚!
最初は荒唐無稽と思えたムー説も「これ、実はあるんじゃない……?」と思えてくる。なんだこれ、楽しい~~~~~!
・一部書店では入荷待ちに
異世界の歩き方でありながら、めちゃくちゃ地球を歩きたくなるこの1冊。
発売は2022年2月10日。Amazonの海外旅行ガイドの売れ筋ランキングでは1位。昨年末の予約開始時点で話題になっていたから、初版は予約で入手した人も多かったかもしれない。
記事執筆日現在では、一部ネット書店で入荷待ちの状況になっている模様。電子版はいつでも購入できるし、注文受付終了というわけではないので焦らず探して欲しい。オカルト好きのみならず、旅行好きなら絶対に「買い」だ。
冨樫さや









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