もちろんコロナは終わっていない。世界的に見たら依然として緊急事態な状態だ。しかし日本ではつい先ほどの2020年5月25日18時、緊急事態宣言が全国で解除された。まだまだ油断は禁物ながら、ひとつの “区切り” が発表されたのである。

そんなことを考えながら、私の iPhoneの中に入っている「近所のダイソーに行くたびに撮っていたマスクコーナーの写真」を眺めていたら、ここ数カ月の “変化” が克明に写し出されており、様々なことを思い出した。

もちろん、振り返るには、まだ早い。しかし、日本が次の段階に入った今日、ダイソーのマスクコーナーを眺めながら、ここ数カ月の日常(非日常)を思い返してみたいと思う。


・見続けて来たのは近所にある2軒の「小型店」

なお、私がウォッチしてきたダイソーは、我が家から徒歩で行ける2軒のダイソー。ともに規模は「小型店」だ。まず、私が世の中の変化を感じ取ったのは1月下旬のことだった。そしてその頃、すでに「マスクコーナー」ができていた。


【2020年1月30日】

この日に撮影した1枚の写真からは、さまざまな情報が読み取れる。まず、「マスク品薄につきお1人様1点まで」と書かれていること。すでに品薄の波が “来ている” のだ。しかし、写真をよ〜く見ると……

マスクや除菌シートは、まだまだ十分に陳列されている。それこそ売るほどの種類が陳列されている。とどめとばかりに圧巻なのは……

花粉、細菌、ホコリにも対応したノーズワイヤー付きの「ブラックマスク30枚入り」が100円で売られていたこと。そういえば こんなのあったなぁ……。30枚100円で、しかも黒でカッコイイ……。正直、いま、欲しい。


【2020年2月24日】

約1カ月後には、完全に世間からマスクというマスクが無くなっている状態。ウェットティッシュやガーゼの類は、まだギリギリ売っていて、ダイソーは「キッチンペーパー」を使った簡易マスクの作り方を掲示していた。ゆえに、まだキッチンペーパーの在庫もかろうじてある感じだ。

ちなみにこの写真を撮影する4日前の2月20日、私(羽鳥)はダイソーに売られている「マスクになりそうな商品」をかき集め、自作マスクの記事を書いている。

また、ロケットニュース24編集部では、その2日前の2月18日にテレワークが開始された。世間的にも、だいたいこのあたりからテレワークが始まっていると思われる。本格的な「外出自粛」が始まった時期だ。


【2020年2月29日】

もう完全にマスクは無い。ガランとしたコーナーに掲げられていたのは、布を使った「自作マスクの作り方」の紙と「はぎれ」。使い捨てマスクではなく「自作の布マスク」が徐々に浸透してきている雰囲気だったと記憶している。実際にミシンを使って自作して記事にもしたが、完成したのは下手くそすぎるシロモノだった。


【2020年3月15日】

翌月3月にもなると、世間ではトイレットペーパーが品薄になり始まりつつ、お店の店頭に「消毒スプレー」が置かれ始めたような感じ。あらゆるモノが品薄になっていく中、ダイソーではキッチンペーパー(ペーパータオル)ですら「お一人様1個まで」になっていた。

ちなみに、私の日記を読み返すと、3月28日には、まだラーメン屋さんの店内で食事をしていたが、このあたりから急激に世間の緊張感が一気に高まった感がある。翌3月29日には東京で雪が降り、3月30日に志村けんさんの訃報が報じられた。


【2020年4月19日】

星野源が「うちで踊ろう」をアップしたのが4月3日で、4月7日に緊急事態宣言が発令。小池都知事が記者団に対し「密です」「ソーシャルディスタンス」と発言したのは4月10日……と、毎日があわただしく過ぎていく。いっぽうダイソー店内はというと……

なんと、トイレットペーパーが復活していた! 割高ながら、トイレットペーパーがダイソーでも手に入るようになったのだ。これを入手した私は、トイレットペーパーにおける “品薄の解消” を強く感じ、記事にもしている。トイレットペーパー争奪戦は、もう完全に終わったのだ。


【2020年4月27日】

トイレットペーパーに続き、私が「マスク復活」の息吹を感じたのも、偶然ながらダイソー店内だった。いまだ世間はマスク不足。シャープがマスクを抽選販売し始めたのもまさに4月27日だった。

しかし、そんな同日……! ダイソーのマスクコーナー(感染対策コーナー)に行ってみると、ななな……なんと!

「100円で3枚入り」のマスクが売っているではないか! この光景を見た私は、心の底からホッとした。まだまだマスク不足ではあるけれど、こうして「100円3枚」のマスクも若干数ながら戻りつつある。慢性的なマスク不足も、もうついに終わるのだな……と感じたものだ。

ちなみにこの日、同コーナーの脇には、3組200円のショートソックスと共に、「靴下で作る自作マスク」のPOPが掲げられていた。なお、私のもとに通称「アベノマスク」が届いたのは、この3日後の4月30日だった。


【2020年5月11日】

もうなんだかダイソーにもマスクがあったりなかったり。そんな中、ダイソー店内のコーナーに展示されていたのは、「下敷きを使った手作りフェイスマスク」と、

「コーヒーフィルター簡易マスク」の作り方だった……。たしかに、まだ世間的にもマスクは品薄。しかしながら、もう「コーヒーフィルター」を使ってマスクを作るような緊急すぎる状態は過ぎているのでは……と思ったりもした。でも一応、自作はした。クオリティはアップしていた。


【2020年5月12日】

もう完全に余裕。売ってる売ってる。マスクケースも売ってるし、余裕でマスクが手に入る〜みたいな状態だ。3枚100円なので安くはないが、買えるといえば買えるのである。あとは、伝説の「ブラックマスク30枚入り(100円)」が戻って来れば完全復活。


しかし……


【2020年5月23日】

つい先日のこと。この日もダイソーのマスクコーナーをチェックしてみると、なんと箱のマスクが売っているではないか! ところが、価格をよく見ると……

50枚2000円……。


どうした。どうしたんだダイソー。2000円って……。私はひどく心配である。たしかに世間的に見れば、「50枚」の箱が2000円なら「適正価格」という印象もある。しかし、ここはダイソーである。かつては伝説の「ブラックマスク30枚入り(100円)」を売っていたダイソーである。

そもそも、比較的手に入りやすい「3枚100円」のマスクで50枚ぶんの価格を出してみたら1665円。それより高い「50枚2000円」で、しかもダイソー……。なんなら私が見たダイソー商品の最高額。これ、需要あるのかな……と正直思ったりしたのであった。大丈夫かダイソー!?


いずれにしても、ここ数カ月におけるダイソーの「マスクコーナー(感染予防コーナー)」の変化は凄まじいものがあった。写真を見ると、様々なことを思い出す。今後もダイソーに行った際は、マスクコーナーを注視していきたい。引き続き、密やソーシャルディスタンスには気をつけつつ。

Report:100均評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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