電話って緊張する。私(中澤)は電話が苦手だ。面と向かって話したら分かることも、電話を通すだけで一気に噛み合わなくなる。その場では理解した気がしてるんだけど、後から考えるとよく分からないということも多い。ホント苦手。

そんな私に、民事訴訟管理センターから「総合消費料金未納分訴訟最終通知書」が送られてきた。訴訟とは穏やかではない響きだ。相談窓口として電話番号が記載されているが、電話が苦手なので書かれている住所に行って直接話を聞こう

・手紙の内容

前述の通り「総合消費料金未納分訴訟最終通知書」と書かれたこの手紙。漢字の羅列でよく分からないが、訴えられるんだろうか? しかし、何で? 訴えられるようなことしたっけ? 手紙を読んでみたところ、以下のような内容が書かれていた。

「管理番号(あ)127

この度、貴方の未納されました総合消費料金について、契約会社及び、運営会社から、訴訟申し入れされたことを本状にて通知いたします。

下記に設けられた、裁判取り下げ最終期日までにご連絡無き場合、管轄裁判所から裁判日程を決定する呼出状が発行され、記載期日に指定の裁判所へ出廷となります。
尚、裁判を欠席されると相手方の言い分通りの判決が出され、執行官立会いのもと、貴方の給与、財産の差し押さえなどの恐れがございますので、十分ご注意ください。

民事訴訟及び、裁判取り下げなどのご相談に関しましては当センターにて承っておりますので、下記窓口へお問い合わせください。
尚、個人情報保護の為、ご本人様からご連絡頂きますようお願い申し上げます。」

──手紙の最後には、住所、電話番号、受付時間が書かれていた。電話番号は03-4574-5586、住所は東京都霞が関3丁目1番7号、受付時間は9時から18時(日・祝を除く)。

それにしても、総合消費料金って何の? 契約会社及び、運営会社ってどこ? なんでこちらが訴えられているのに、相談窓口に電話したら裁判を取り下げられるの? 普通取り下げるのって訴えた側じゃないのか? 何1つ分からない。

分からないから聞いてみよう。前述の通り私は電話が苦手なので、書かれていた住所に行って直接話すことに。


──というわけで、やって来た。

それにしても、もの凄く大きなビルだ。縦だけでなく横にも広い。ずっと柵。入り口を探すだけでひと苦労である。何の建物なのかと言うと……


財務省だった

財務省って一般人が入れるんだろうか? 当たり前だが警備が半端じゃない。しかし、ここから手紙が送られてきたのは事実。言わば私は財務省関係者である。意外といけるかもしれない。そこで、関係者面して入り口から入ろうとしたところ……

ざわ……

ざわ… ざわ…

ざわ… ざわ… ざわ…


余裕で無理だった

警備員さんが言うには、「この手紙は詐欺でこの住所も存在しない」とのこと。googleマップは財務省を指したが、財務省は3丁目1番1号であり、3丁目には財務省しかないのだとか。

じゃあ、これを送って来たのは誰なのか? 総合消費料金って何やねん。契約会社及び、運営会社ってどこのことやねん! もはや、情報は電話番号しかないため、苦手だけど電話してみることに


え~と、03-4574……


ツーツー。


あれ? 間違えたかな? 03-4574-5586と。


ツーツー。


通話中

──期限を過ぎていたからだろうか? その後何度かけてもつながることはなかった。

なお、警備員さんによると、この手紙を持ってくる人はたまにいるとのこと。が、財務省とは無関係なので、放っておくのが一番良いという

そのアドバイスを聞いて私も放置しているが、特に給与や財産は差し押さえられていない。そういうことなので、同じような手紙が来たという人は無視することをオススメする。

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.