男も40代になると、誕生日を誰も祝ってくれなくなる。まあ、当然だ。たとえかわいい後輩のために服を買ってやったところで、「先輩、お礼にご馳走しますよ!」なんて言葉を聞くことはない。せめて自分だけでも自分を祝福してあげたい。仕方ない……。
という訳で、私(佐藤)は自分の誕生日に贅沢するために、香港でミシュラン1つ星に輝いた中華料理店「ティム・ホー・ワン(添好運)」へ行くことにした。結構軽い気持ちでお店を訪れたのだが、私を出迎えたのは……。
・行列がヤバい
猛烈な行列だった! 午前11時40分頃にお店にたどり着くと、入店待ちの長い列。しまった! かなり余裕をぶっこいてお店に来たけど、こりゃ相当待つことになるぞ。
そのうち列はハケるだろうと思ったのだが、スタッフの言うことには、最後尾は1時間半くらいかかるかもという。すでに並び始めて20分経過。
ここからまだ1時間も待つのか……。めっちゃトイレに行きたいし、たばこも吸いたい。でも我慢だ。自分の誕生日をお祝いしなければ……。
・1つ星なのに安い!
待ち時間はたしかに長いけど、列の進行は意外と早い。8~10分くらいに1組の割合で客が出て行き、その分、列は前へと進むので、気が滅入ることはなかった。
お店の入り口が近づいてくると、スタッフがメニューと伝票を持ってきて、注文する品を書くように言う。ここはいわゆる点心のお店で、1皿3~5個の餃子やチョンファン(広東式の点心)が売り。価格は1皿480~580円で、かなりリーズナブルだ。
食べたいものを適当にチョイスして、いよいよ入店! 時計を見ると、並び始めて約1時間20分経過。長かった……。まずはトイレへ。
・さすが点心専門店
さて、オーダーはもう完了しているので、あとは提供されるのを待つだけ。最初に来たのは、ベイクドチャーシューバオ(580円)。まるでメロンパンのように見えるのだが、食感はまさしくメロンパン。
サクサクの生地のなかに、旨味がギュッと詰まったチャーシューの餡が入っている。1人で食べるのには、3個はちと多い。複数人で来てシェアした方が良いだろう。
お次は海老の蒸し餃子(580円)。皮はもっちりとして透き通っており、その見た目はとても美しい。
中にはプリプリの海老の身。海老好きなら一口食べただけで悶絶すること間違いなしのウマさ!
続いては青菜を茹でて特製の醤油で絡めた温菜(580円)。野菜を食べておきたいと思ったのだが、意外にも量が多いのでやはり1人の場合はオーダーしない方が良いかも。他が食べられなくなるので。
・大根餅食え!
今回食べたなかで、一番おすすめしたいのが大根餅(480円)だ。いまだかつて、これほどまでにウマい大根餅を食べたことはない!
口に入れると溶ける! マジかよ、本場の大根餅ってみんなこうなのか? こんなにトロける食感なのか? それが480円って安すぎるだろ。
お次は海老と黄ニラのチョンファン(680円)。米粉を使った茹で春巻きで、生地はツルンツルンで口当たりがとてもなめらか。海老のプリプリ感がとてもクセになる。
シメには、鶏肉と生姜の蒸しご飯(580円)。生姜の芳しい香りとホロホロの鶏肉、ジャスミンライスの香味が相まって、お腹いっぱいでも思わず食べてしまえる。ほどほどに食べて、上からお茶をかけても良いかなと思った。
止せばいいのに、さらにデザートでミルクフライ(480円)。ミルク餡をサクサクの衣で包んだ、あま~いお菓子。とにかくアツアツで少し冷めてから食べないと、口のなかをヤケドするかも。
・お会計は?
最近食事を少し抑えているのだが、今日は食った! めっちゃ食った!! 誕生日を祝うには十分すぎるくらい食ったぞ! という訳でお会計は……。
ウーロン茶と席料(10パーセント)、それに消費税がついて5152円!
マジでちょっと食いすぎた。1人で3品1500円(席料・消費税別)と考えればかなりお得。少なくとも味は間違いなく、ミシュランレベルだ。少なくとも大根餅は1度でいいから食べるべき! ただし、それなりに並ぶことを覚悟して欲しい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 ティム・ホー・ワン(添好運)
住所 東京都千代田区有楽町1-2-2 日比谷シャンテ 別館1F
営業時間 11:00~23:00
定休日 なし(日比谷シャンテに準ずる)
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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