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2015年秋、大阪の粉モン界に衝撃が走った。星の数で飲食店を格付けする『ミシュランガイド京都・大阪2016』に大阪のたこ焼きが掲載されたのだ!

「ミシュランに掲載=高級店」というイメージが強いが、掲載されたお店はどれも庶民的なお店。いったい何がポイントで掲載になったのだろう……ロケットニュース24編集部でミシュラン掲載のたこ焼き店11店舗をめぐってみたぞ!

今回、ミシュランガイドに掲載された11店舗は、「ビブグルマン」という「星はつかないが、5000円以下でコスパいい食事を楽しめるお店」という区分で掲載されている。コスパいい大阪名物って、まさに、たこ焼きのことやんか!! そんな11の名店を、エリアごとにまとめてみた。 

【玉出】

・たこ焼き発祥の店『会津屋本店』(西成区玉出)
たこ焼きを語るにこの店は外せないだろう。玉出の会津屋本店だ。会津屋こそたこ焼きが生まれたお店である。たこ焼き(12個500円)を食べるのも、原型とも言える「ラヂオ焼き(12個600円)」を味わうのも一興だ。

ちなみに創始者とも言える会津屋の初代は大阪人……じゃなくて福島県出身! たこ焼き好きなら是非とも知っておきたい豆知識である。

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【難波・心斎橋】

・立地最高な『会津屋ナンバ店』(中央区難波)
会津屋のたこ焼きが食べてみたい! でも玉出まで行くのは大変……という人は、迷わず会津屋ナンバ店に行くべし。ナンバ店は地下鉄直結のモール「NAMBAなんなん」内と良アクセス。観光や買い物帰りでも行きやすい立地だ。

こちらのお店では、一度に人気3種を味わえる「たこ焼き・ラヂオ焼き・ネギ焼きの3種盛(4個×3種550円)」をオーダーしたい!

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・生タコ使用の『道頓堀赤鬼』(中央区難波)

一般的に、たこ焼きとはボイルしたタコを入れるもの。どこもそうだと思っていました。だがしかし! 『道頓堀赤鬼』のたこ焼きには “生タコ” が使われているそうだ。たこ焼き(6個380円)は、かめばかむほど、タコの味がジュワリと美味。

そのほか、温かい出汁にたこ焼きを入れた「ちゃぷちゃぷ(500円)」も、これからの季節にはピッタリだろう。

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・トロットロがたまらない『わなか』(中央区難波)

難波で、「外はカリふわ、中はトロットロンのたこ焼き」と言えば、『わなか』である。日本にたこ焼き店は星の数ほどあるが、出汁がたっぷりのトロ~リ生地にハマってしまうと、他のたこ焼きが食べられなくなるという罠。ソース塩で食べると、より出汁の味を感じることができるぞ。価格は、8個450円だ。

また、少しだけ食べたいときは、えびせんにたこ焼き2個をサンドした「たこせん(100円)」もオススメだ。

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・超ビッグなタコを使用の『大たこ』(中央区道頓堀)

その名の通り、『大たこ』の特徴は何と言っても大きなタコ! 普通のたこ焼きのタコが1円玉サイズだとすれば、大たこのものは5円玉ほどのサイズ。1粒でもズッシリ満足だ。価格は6個で380円。

店はいつも行列だが、客の回転は思いのほか早い。「混んでるなー」と通り過ぎるのはもったいないぞ。あきらめないで!!

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・外国人にも人気な『甲賀流本店』(中央区西心斎橋)

『甲賀流』は、王道の “ソースマヨ(10個350円)” から、変わり種の “ブラックペッパー ソルト&マヨネーズ(10個400円)” まで バリエーション豊かだ。素材へのこだわりがハンパなく、たとえばマヨネーズひとつとっても黄身だけを使用し酸味を抑えた特製なのだとか。外国人にも人気、たこ焼きは国境を越える!

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【阿倍野】

・あべのの最強たこ焼き『やまちゃん本店&2号店』(阿倍野区阿倍野筋)
あべのハルカス裏に店をかまえる『やまちゃん』。路地裏と言えども、阿倍野でやまちゃんを知らないなんて、モグリと言ってもいいほどの超人気店だ。

生地には、鶏ガラに果実や野菜を入れて4時間煮込んだスープ、そして昆布とかつお出汁がブレンドされているそう。1粒食べただけで複雑で豊かな味が口いっぱいに広がる。価格は、レギュラー・ソースと青のりで、8個 400円。

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1号店はテイクアウトのみだが、2号店にはイートインスペースもあるぞ。ただし価格は1号店より50円お高いのは、やまちゃんファンなら知ってる豆知識。席料かな?

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【天六】

・シンプルを極めた『うまい屋』(北区浪花町)
「シンプル・イズ・ベスト」とは誰が言い出したのか。究極のシンプルさを追求したのが『うまい屋』のたこ焼きだろう。ソースなしでパクっと食べると、口に広がる優しい味。

だが、作り方はちょっと特別。キレイに形ができたたこ焼きに、もう一度出汁をかけ回すのだ。この「出汁の二回流し」、出来上がったものはシンプルでも、その裏には並々ならぬこだわりが感じられる。

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・出汁にはまさかのオマール海老『玉屋』(北区国分寺)

たこ焼きとは、カツオや昆布出汁がきいた生地を焼いたもの……その常識を打ち破ったのが『玉屋』だ。ここのたこ焼きは、なんと “オマール海老の出汁” を使っているのである。あの高級食材・オマール海老でわざわざ出汁を取っているのだとか。

なら、さぞかしお高いんでしょう? と言いたくなるが、なんと5個 290円という庶民でも手が届く価格。岩塩&マヨで磯の香りがするたこ焼きを楽しんでみてほしい!

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【長居】

・コスパ最強説『浪花屋』(住吉区長居)
浪花屋のたこ焼きは8個250円! 大阪の有名店にしては、相当リーズナブル。ミシュランガイド上でも最安値なのではないだろうか?

そんなリーズナブルなお店だが、雰囲気はとても上品。たこ焼きも同様に品のある味。「しょうゆ」で食べたところ生地に入っている卵の風味を存分に感じることができた。食感はトロトロ過ぎない柔らかさで、具には、タコとコンニャクを確認したぞ。品はあるがカッコつけていない、地元に愛されるのも納得のお店だ。

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──以上である!

どこのお店も「味よし」「価格よし」「雰囲気よし」で、ミシュランガイドに掲載されるのも納得。ミシュランを見て、全国から、いや、世界からたこ焼きを求める人が大阪に来るかと思うと……オラ、ワクワクしてきた!!

ちなみに、今回、一番多くの店を食べ比べた K.Masami 記者によると、お気に入りは、シンプルで、ほっこりできる味の『うまい屋』とのこと。大阪出身の私・沢井メグは、トロ~リトロトロな『わなか』がイチオシだ。

11店舗は、味や食感それぞれに特徴がある。皆さんも、ぜひお気に入りの一店を探してみてくれよなっ!!

参考リンク:クラブミシュラン
執筆:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.