ここ数年で急速にキャッシュレス化が進んだ中国。そんな上海のマクドナルドに行ったところ現金レジが見当たらなかった……という話は以前の記事でご紹介した通りだ。

では彼らはマクドナルドでどう支払いをしているのか。セルフレジでのスマホ決済である。日本では試験導入のレベルだが、中国ではガッツリとメインの決済方法となっていた。

・マクドナルドのセルフレジで買い物してみた!

私(沢井メグ)が訪れたのは上海市の静安寺にあるマクドナルドだ。こちらは中国のモバイル決済『Alipay(支付宝)』や『WeChat Pay(微信支付)』などに対応している。余談だが外国人もこれらのアプリを使えるには使えるが、いろいろと手続きが面倒なので、短期滞在者のユーザーは少ない状況だ。

さて、実際に使ってみた様子は動画「中国のマクドナルドで『スマホ決済用セルフレジ』を使ってみた!」でご確認いただけるが、簡単に言うと、タッチパネルで商品を選択 → アプリを起動させ支払い用QRコードをかざす → 受取番号を発券 → 商品ゲット、という流れである。

・良かった点はココ!!

1.メニューがとてもわかりやすい
「新商品」「主食」「サイドメニュー」「ドリンク」「セット」などにカテゴライズされており見やすい。さらにどんなメニューなのか説明もあり、まるでモバイルサイトを見ているようだ。かつて日本に存在した簡略化メニュー表とは正反対である。

2.じっくりと選べてイイ

……という理由で、メニューを見てじっくりと悩むことができる。せかされると適当なセットを選んでしまいがちだが、ゆっくり見ると選択肢も広がり、ついつい買い過ぎちゃいそうだ。

3.カスタマイズ注文にまで対応

さらにカスタマイズも可能! 対象商品は確認画面で、その旨が表示される。たとえばハンバーガー類の「レタス抜き」などが可能だったぞ。

4.受け取りもラクチン / 並ぶ必要なし

さらに受け取りがラクチン。従来のレジでは、レジで注文した後、受け取りカウンターで再び並ばなければならなかったが、セルフレジでの注文なら並ぶ必要なし!

というのも、商品が出来上がったらモニターに自分の番号が表示されるので、表示されるまで店内のイスにでも座っておけばいいのだ。うわぁ、ラクチンだなぁ!


・行列が改善されたかというと……

同様のセルフレジは日本でも試験導入されており、「行列の緩和」にも期待の声が高まっている。で、上海はどうだったかというと……お昼のピークタイムにはセルフレジに行列ができていた。

だってキャッシュレス化が進む中国では、マクドナルドでもほぼ全員がスマホ決済なんですもの。またメニューの詳細が確認できるため、ついじっくりと見てしまう。「はよ選べ!」と言わんばかりのプレッシャーもないので、ゆっくり選んじゃうんだよね……。

・行列問題、すでに解決していた / 公式アプリからの注文&決済へ

便利ではあるが、セルフレジは、何もかもを解決してくれるわけではなさそう。だがしかし! 中国ではこの行列問題もすでに解決されていた!! 混んでいる最中、スーッと店に現れ、並ばずに商品だけを受け取って行く人々を確認したのだ。

勘の良い方ならお気づきだろう。いま中国ではマクドナルドの公式アプリを使ってスマホから「注文 → 支払い → 受取番号の発行」までが可能なのである。具体的にいうとWechatミニアプリ『i麦当劳』だ。外からスマホでで注文、AlipayかWeChat Payで支払いを済ませ、できたころに取りに行けばいいのでもう行列とは縁はない。

それメッチャ便利やん! なお同様のアプリは日本にも導入予定と報じられている。日本の場合、マクドナルドのセルフレジの決済方法が中国のように普及したものではなかったので、使えない人も多く、利便性を感じている人にはバラつきがある印象だ。

でもアプリだったら……決済方法にもよるが、ユーザーにとっても利便性が増すし、お店としてもセルフレジより投資コストもかからなさそうだな、というのは素人考えだろうか。

参考リンク:時事ドットコム
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼こちらが中国マクドナルドのセルフレジの動画だ!

▼もっと便利なアプリは、WeChat内で『i麦当劳』と検索してみよう! Alipay や WeChat Pay が使える人なら中国国内で利用可能なはずだ