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大人の男性が公衆の面前でパンツ一丁になる……滅多にないことである。いや、絶対にやってはいけないことと言えるかもしれない。しかし、そんな事件が こともあろうかリオ五輪の会場で起きたと話題になっている。なぜ? ……ザックリ言うと、審判の判定に対して不満を持ったコーチが、ついつい熱くなってしまったようだ。

・最後の最後で銅メダルを逃したモンゴルの選手

リオ五輪・レスリング男子フリースタイル65キロ級。モンゴルのガンゾリグ・マンダフナラン選手と、ウズベキスタンのイフティヨル・ナフルゾフ選手との3位決定戦で、それは起きた。

終盤でリードを奪っていたモンゴルのマンダフナラン選手は、相手を挑発しながら逃げ回って試合終了。マンダフナラン選手は「勝った!」と思って喜びを表現するものの……勝ちじゃなかったのだ。

というのも、“挑発しながら逃げ回る行為” が「戦いを放棄した」と見なされ、相手選手にポイントを献上。マンダフナラン選手は最後の最後で逆転を許し、銅メダルを逃してしまったのである。

・天国と地獄

一瞬で天国から地獄に突き落とされたマンダフナラン選手は、見ている方が気の毒になるほど絶望的な表情。一方で歓喜に沸くウズベキスタン陣営。はたまたその一方で……誰もが予想できない行動に出た人たちがいた。モンゴルのコーチ陣である。

先述の通り彼らは判定に納得がいかず、抗議の気持ちから自分のジャージを次から次に脱ぎ、最終的にはパンツ一丁になってしまったのだ。この抗議に会場は大いに盛り上がったが、結局ウズベキスタン選手勝利の判定は覆らず。モンゴルのコーチ陣は係員によって連れ出されることに……。

・後ろで美しい光景が

どうしてもパンツ一丁になったコーチ陣に注目が行きがちな今回の事件だが、その後ろで行われていることにも注目だ。よ〜〜〜く見ると、脱ぎ始めるモンゴルコーチ陣の後ろで、モンゴルのマンダフナラン選手がウズベキスタンのナフルゾフ選手と抱き合っているのだ。

マンダフナラン選手からすれば、悔しい気持ちで一杯だったに違いない。納得いかない思いだって強かったに違いない。しかし、そんな気持ちをぐっと堪えて、マンダフナラン選手はナフルゾフ選手と抱き合い、親指を立てたジェスチャーまで見せるではないか。

抱き合う選手と脱ぐコーチ……なんという光景だろうか。カオス過ぎる気がしないでもないが、これもまた1つの “男の勝負の形” と言えるのかもしれない。

参照元: YouTube NHKAFP
執筆:和才雄一郎

▼こちらがショートバージョン。脱ぐところまでは視聴できるが、パンツ一丁になったところは確認できない

▼パンツ一丁になるコーチと健闘を称える選手の映像は、参照元の「NHK」で確認できる。なおコーチが脱ぎ始めるのは1:36:20頃から
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▼コーチが脱ぐシーンはネット上で話題に