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美味しいカレーを求めて彷徨い歩く、カレー探求。今回はかねてから店名を知りながら訪ねてこなかったお店である。そのお店とは、東京・池袋の「火星カレー」である。

火星? なぜに火星なのか、その理由は不明だ。しかし一度聞いたら覚えてしまうネーミング。ひそかに美味しいとの噂まで聞いていた。これはそろそろ行かねばなるまい、と思い実際に訪ねてみると、これまで食べてきたカレーとは、一線を画す味だったのだ。

・小さなお店

お店はJR池袋駅西口、東京芸術劇場のすぐそばにある。勢いのある字体で、「火星カレー 地下1階」と書かれた看板が目印。地下に降りてみると、割と小さなお店。カウンターとテーブル席が3つ。お昼時は満席になるのではないだろうか。

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・馬!? 鹿!? カンガルー!?

券売機を見てみると……。『牛カレー』、うんわかる。『豚カレー』、うん、わかるわかる。『とりカレー』、そうでしょう、そうでしょう。『馬カレー』、うん? 『鹿カレー』、なに? 『カンガルーカレー』、ちょっと待て! 意外にも獣肉を扱っているではないか。看板からはそんな雰囲気が出ていなかったのに。

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・牛カレーにとりとチーズをトッピング

さて、何を食べるか。カンガルーがむちゃくちゃ気になるけど、ここはお店の実力を測るべく人気メニューにした方が良いと判断。牛カレー(1080円)にとりトッピング(+200円)、焼きチーズ(+150円)で注文することにした。はたして、どんな一品が出てくるのか?

・ドリアかな?

しばらく待つと、注文の品が運ばれてきた。「器がアツくなっているので、気をつけてください」とのこと。チーズがバーナーで炙られているので、皿がアツいのは良くわかる。それにしても、自分の知り得るカレーとは何だか雰囲気が違う。一見するとドリアのように見えるじゃないか。たしかにカレーを頼んだよな? っていうか、ここカレー屋だしな。

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・独特のスプーン

よく見るとスプーンも何だか変わった形をしている。一般的なものに比べると随分縦に長いような~。不思議に思いつつカレーをすくってみると、この形状の意味が分かった。ここのカレーは、ドライカレータイプでご飯が皿に薄く敷かれている。そのうえにルウ。さらにその上に牛肉や鶏肉などの具材が乗っているのである。

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・欧風とドライの間

これをキレイにすくって食べることが出来るように、縦長のスプーンを使っているのだ。一口食べると、ご飯・ルウ・具材がスッと入ってくる。これは食感を生かすための工夫なのではないだろうか。ルウは水分の少ないタイプではあるが、厳密にはドライカレーとも違う。欧風カレーよりも水分が少なく、ドライよりもしっとりとしている。ちょうどこの2つの中間だ。

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・ヤミツキになりそう

最初の口当たりはマイルド、しかし味の輪郭がハッキリとしており、後味に重量感がある。スパイスの余韻が長く、一口食べると誘われるようにもう一口、また一口と食べ進んでしまう。何だかヤミツキになりそうだ。それにしても、一般的なものとは何かが違う火星カレー。久々にヒットの予感を感じさせるお店だ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 火星カレー
住所 東京都豊島区西池袋3-27-3 S&Kビル B1F
営業時間 11:45~21:45
定休日 日曜日

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24.

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