街を歩いていて、遠くに見えている看板に誘われることがある。「なんだアレ? 行ってみよう」と近づいてみると、何でもないものであることが多々あるのだが、今回は違った!

渋谷の道玄坂上を歩いていたところ、たまたま目にした飲食店の看板にやはり誘われるようにして近づいてみると、そこはマンションの入口。こんなところに飲食店? と思いつつ、マンション奥に進んだら、そこは弁当屋だった。

それもただの弁当屋ではなく、ミシュランシェフ監修なのに驚くほど安い、超穴場の中華弁当店だったのだ。

・こんなところに格安弁当屋!?

この日は何か意図があって、その辺を歩いていたわけではない。あてもなく彷徨い歩く、それは私の日常だ。気づかないうちに知らない場所にたどり着いていることは、日常茶飯事。

したがって、この時もなぜそこを歩いているのか、私自身がわからないのである。ふと見ると、通りの向こうに飲食店を思わせる看板が見える。何のお店だ? 気になったので、渡って確認することにした。


近づいてみると、それが中華料理店のものであることがわかった。それにしても安くないか? 渋谷の相場感覚でいうと、昼時は1000円オーバーが普通。それでも安いと感じることさえあるが、桁が1つ違う。580円? 680円だって? どういうこと!?

「四川成都ミシュラン1つ星レストランエグゼクティブシェフ監修」の麻婆豆腐が名物ってことかな? 「無料試食OK」「選べる2品の丼」など、なんか情報量が多すぎてよくわからない。

とにかく持ち帰り専門の弁当店ってことで間違いなさそうだ。私が看板を凝視していると、建物の奥に人が入っていって、手に袋を下げて出てくる。この奥が店なんだな。


お、ギリギリ看板が見えた。「真中華」って名前の店なのか。


こういうところに入って行くのは怖いんだけど、おそるおそる奥へと進むと、そこにはおかずが並んでいた。なるほど! ここで好きなものを選んで頼むという方式なんだな。

麻婆豆腐丼は580円で、おかずを2品選ぶ弁当は680円。ご飯大盛りも同一料金ってことらしい。


後ほど確認したお店の公式サイトによると、料理は毎週12~15品用意されているのだとか。この日は昼を過ぎていたためか、10品が店頭に並んでいた。麻婆豆腐・黒酢豚・台湾風から揚げ・トマトと卵炒め・砂肝の青山椒和え・よだれ鶏など、見るからにガチ中華であることがわかる。


私は黒酢豚とよだれ鶏をチョイス。+100円で白ご飯をチャーハンにできるとのことだったので、それでお願いした。お金を払うとプラスチック容器に弁当を詰めて渡されるので、それを自ら袋詰めする仕組みだ。


購入しました、自分チョイスの中華弁当780円。おかずを選択しなければ最安で580円だから安いよなあ。当編集部ご用達の隨園別館の弁当(500円)並みに安い。そりゃ近隣でお勤めの方は利用するでしょうよ。

こういう店ほどネットで情報出てこないんだよなあ。だから、行き先を決めずに歩くのは楽しいんだよなあ。発見があるからね。



・味は間違いない

さて、持ち帰ってきました。何気なく渡されたプラスチック容器はかなりしっかりしている。持ち帰り弁当でこの容器は贅沢なレベルだ。原価的に大丈夫なんかな?


フタを開けると中身はセパレートになっていて、上段におかず、下段にチャーハンが入っていた。


想像していたよりはるかに良い。見た目だけで判断すると、ミシュランシェフ監修はたしかなのだろう。


実際に食べてみると、その評価は確信に変わった。黒酢をまとった豚肉は柔らかく、酸味の中にほのかな甘さがある。弁当屋ではなかなか味わうことのできないクオリティではないだろうか。


よだれ鶏には花椒だれが効いていて、辛さのなかに華やかな香味がある。ひと切れが大きく、食い甲斐もあって満足度が高い。


パンチの強いおかずに対してチャーハンは優しい味付け。おかずを引き立てるほど良い塩気だ。


ちなみにこの真中華は、青山学院大学青山キャンパス近くに「渋谷東店」があり、そちらではイートインできるそうだ。しかも価格は同じ。持ち帰るのが難しい人は、そちらを利用してはいかがだろうか。なお、営業は平日昼だけなので、その点もお気をつけ頂きたい。


・今回訪問した店舗の情報

店名 真中華 道玄坂店
住所 渋谷区道玄坂1丁目20-2
時間 11:00~14:30
定休日 土日祝

参考リンク:真中華
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼渋谷東店は青学青山キャンパスの近く