快挙……マジのマジで快挙である。2018年9月22日の試合で、史上52人目となる2000本安打を達成した千葉ロッテマリーンズの「福浦和也」選手。各スポーツ番組やスポーツ紙で祝福の声が相次いでいるが、ロッテファン歴25年以上の記者から言わせると、どの媒体も “あること” に触れていない。

42歳9カ月での達成は和田一浩(中日)に次ぐ2番目の年長達成であること、投手として入団し努力に努力を重ねて記録を達成したこと……などは語られているが、もっと「今回の記録が本当にスゴイ理由」があるではないか。今回はズバリその理由をお教えしよう。

・福浦の記録がすごい理由

様々なメディアで語られていることなので多くは触れないが、冒頭でもお伝えした通り当初は投手として入団した福浦選手。記者の第一印象は「ずいぶん細いのを獲ったな」というもので、当時はまさか2000本安打を達成するとは夢にも思っていなかった。


後にバッターに転向し、故・山本功児2軍打撃コーチ(当時)と共に血のにじむような練習を重ねたことはファンにとっては有名な話。イチローが海を渡った直後の2001年シーズンには首位打者に輝くなど、千葉ロッテの主力選手へと成長していった。

さあ、ここでズバリ言ってしまうが、福浦の2000本安打が本当にスゴイ理由はズバリ、


千葉ロッテマリーンズという激弱チームで達成したこと


……これに尽きる。例えば直近で2000本安打を達成した、内川聖一(ソフトバンク)も鳥谷敬(阪神)も阿部慎之助(巨人)も荒木雅博(中日)も、記者から言わせればバリバリの強豪チームだ。2005年と2010年に運良く日本一に輝いた我が千葉ロッテとは格が違う。


悲しいことに弱いチームのファンはすぐに「若手を使え」という。当然である、現状に希望が見いだせないのだから。優勝にはベテランの力が必要不可欠であることはわかっているものの、チームが弱いぶん “若手の伸びしろ” に期待せざるを得ないのだ。

さらに言うならば、千葉ロッテは年俸にシビアな球団である。堀幸一を始め、これまで何人かは「2000本安打イケるかも?」と思わせてくれた選手はいたが、例えば西岡剛(現・阪神)の場合は一応引き留める素振りだけは見せて、サクっとメジャー移籍を容認した。

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だがしかし、福浦に関しては「若手を使え」という声をあまり聞いたことがない。そもそも同じポジションに有望な若手がいなかったことが最大の理由であるが、その姿勢や存在感にファンは魅了され「福浦だけは別格」として扱われていたのだ。激弱チームでこの待遇は異例である。

千葉県出身で千葉ロッテに入団した福浦はまさに “千葉の星” であり、いつしか「俺たちの福浦」と呼ばれるようになっていた。また、ファーストは助っ人外国人選手とのポジション争いが多く、例えばイ・スンヨプや金泰均らとのチーム内競争に勝ち続け、レギュラーの座を死守し続けてきたのだ。

ここ数年は「なんとか福浦に2000本打たせたい」という球団のバックアップがあったことは否定しないが、それもこれもファンの後押し、ひいては “福浦の徳” によるものだろう。

強豪チームには強豪チームなりの、弱小チームには弱小チームなりの問題があるに違いない。ただ、これまでに2000本安打を達成した選手の顔ぶれを見る限り「弱いチームでの2000本安打は本当に快挙」であることに気付くハズだ。俺たちの福浦、本当におめでとうございます──。

参照元:パ・リーグTV
執筆:P.K.サンジュン