人間、生きていれば嬉しいことも悲しいこともあるが、まさかこんな深い絶望を味わうとは夢にも思わなかった。それも日高屋で。日高屋でだぞ? あれこそ、この世でもっとも深刻さなどと無縁の場所ではなかったのか。
先日、久しぶりに日高屋に行った時の話である。といっても、1カ月ぶりくらいなのだが。会計を終えて店を出た私(あひるねこ)は、かつてない違和感に襲われた。なんだろう……何かが足りない。いつも最後に必ず手渡される “アレ” が、今日に限って見当たらないのだ。
人間、生きていれば嬉しいことも悲しいこともあるが、まさかこんな深い絶望を味わうとは夢にも思わなかった。それも日高屋で。日高屋でだぞ? あれこそ、この世でもっとも深刻さなどと無縁の場所ではなかったのか。
先日、久しぶりに日高屋に行った時の話である。といっても、1カ月ぶりくらいなのだが。会計を終えて店を出た私(あひるねこ)は、かつてない違和感に襲われた。なんだろう……何かが足りない。いつも最後に必ず手渡される “アレ” が、今日に限って見当たらないのだ。
春真っ盛り。東京では桜の花が満開に咲き誇っている。そんな希望に溢れる季節に、このような怪談じみた話をしなければならないのは大変心苦しいのだが、長年その恐怖を胸にしまい続けてきた私(あひるねこ)の身もそろそろ限界である。どうか私の話を聞いていただきたい。
そう、これはなにも昨日今日に始まったことではない。この現象が一体いつ始まったのか、それすらとうの昔に忘れてしまった。恐ろしい……。考えただけで体が震える。なのに、私はこの負の連鎖から逃れることができないのである。中華料理チェーン「日高屋」。あれは、悪魔だ。