いまやブームを超越し、すっかり定番となった韓国料理。キムチや辛ラーメンくらいなら理解できるが、まさかコンビニにソジュ(韓国焼酎)が並ぶ日が来るとは。おそらく日本人よりも、在日韓国人である私の方が驚いている。

それはさておき、2026年10月13日、一部の松屋限定で『タコの旨辛炒め』の発売が始まった。無論これも定番の韓国料理であるが、ナッチポックン(韓国名)まで……と驚きを隠せずにいる。

・タコは定番

ご承知の通り、松屋の店舗限定メニューは「テスト販売」の意味合いが強い。店舗限定で話題になったメニューはその後、全国展開することも珍しくなく、おそらく『タコの旨辛炒め』もその類なのだろう。

さて『タコの旨辛炒め』こと『ナッチポックン』は、韓国の定番料理の1つ。というか、豚肉を炒めれば「チェユポックン」でイカを炒めれば「オジンオポックン」になる、大スタンダードグルメである。

ここ数年、新大久保などではチュクミ(イイダコ)を扱う店が非常に多く、松屋も当然その流れを意識しているのだろう。ちなみに「ナッチ」は大きいタコで「チュクミ」が小さいタコを指します。

・ナッコプセ風

また公式サイトによると『タコの旨辛炒め』は、釜山発祥の旨辛鍋「ナッコプセ風」とのこと。ナッコプセにはホルモンやエビが入っているが、松屋の『タコの旨辛炒め』がどうなっているかにも注目だ。

松屋の『タコの旨辛炒め』は店舗によって価格が異なり、私が訪れた新宿の店舗では1人前1050円。また「タコの旨辛炒めキムカル丼」を880円で販売していた。取り扱い店舗についてはこちらのページを確認して欲しい。

というわけで、該当の松屋で『タコの旨辛炒め』をオーダー。しばしするとナッコプセを意識しているだけあって「コンロ + 小型鍋」のスタイルで料理が登場した。

・あくまで風

さっそく食べてみると、入っているのはタコの他はキムチや玉ねぎなどの野菜だけ。あくまで “ナッコプセ風” であり、ホルモンやエビは入っていない。商品名に偽りなく『タコの旨辛炒め』である。

お味の方はタコの旨味がそれなりに出ており、甘辛の味付けで美味しい。旨味ギンギンではないものの、それなりの辛さが大丈夫な人であれば美味しくいただけるのではないだろうか?

・本領発揮

ただし、そのまま食べてもいいが『タコの旨辛炒め』が本領発揮するのは、むしろ終盤。鍋にライスと追いダレ & 追いチーズを投入しナッコプセよろしく締めの「ポックンパ(炒飯)」を再現するのである!

そしてこれがウマい!! これは日本の鍋料理にも言えることだが、雑炊だろうとうどんであろうと鍋の締めはマジ格別。ただのタコの炒め物ではなく、締めを意識して設計されているあたり松屋の強いこだわりを感じた次第だ。

『タコの旨辛炒め』そのものだとまあまあだが、締めに関してはかなり満足度が高い。「韓国海苔があれば100倍美味しくなるのに……」とは思ったが、たまに発売される松屋のコンロ系メニューでは上位に入る完成度とお伝えしておこう。

参考リンク:松屋
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.