
唐突で恐縮だが、皆様はハウス食品のカレールウ「だしの旨みとスパイスのカレー」という商品をご存知だろうか? いやこの際ご存知じゃなくてもいいのだが、ちょっとその商品のブランドサイトの「アレンジレシピ」を見てみていただけないだろうか?
先日筆者は当該商品をたまたま見つけ、なんとなーくブランドサイトに飛んだのだが、そこでちょっと見過ごせないアレンジレシピを見つけてしまった。その名も、
「スパイス香る わかめと豆腐のだしカレー」。
……なんで???
下の説明書きには「お肉なしでもみそ汁のように」とある。なるほどね、お味噌汁感覚でね……とはならんからな?
いや、やりたいことはわかる。出汁を全面に押し出した和風カレーだから、和風の食材でサラサラ行くのもアリですよ、とそういうことだろう。しかしそれにしたってわかめと豆腐は無理筋ではなかろうか。
しかも衝撃はここでは終わらない。レシピの最後にはこうある――
「わかめと豆腐以外にも、お好みのみそ汁の具材で作ってみるのもおすすめです。」
……言ったな?
というわけで買ってきた「だしの旨みとスパイスのカレー」。こいつで色んな味噌汁の具材を試してみようって寸法だ。ちなみに「中辛」と「辛口」があったが、筆者は辛いものが苦手なので中辛をチョイス。
中を開けると2皿分の粉末×3袋入り。というわけで今回は3種類のバリエーションで試してみることにする。まずはレシピ通り「わかめと豆腐」は作るとして、変わり種味噌汁の具材を検索したら出てきた「キャベツと卵」、そして――「なめこ」。
筆者は仮にもロケットニュースの記者。「じゃがいもと玉ねぎ」などといった いかにもな安全圏に逃げるわけにはいかないのである。正直(主になめこが)メチャクチャ不安だが、案ずるより産むが易し。いってみよう!
・わかめと豆腐
まず最初はサイトにあった「わかめと豆腐」で作ってみよう。もうこの時点でだいぶチャレンジングだからな。
まず鍋にお湯を沸かす。
あ、ちなみにサイトに載ってたレシピでは4皿分なのだが、ビビり散らかして全部各2皿分(1袋)で作っている。そのため水の量がアホみたいに少なく見えるが勘弁していただきたい。カレーで不味かったらもうリカバーのしようがないからな。
お湯に乾燥わかめを加えて戻し、
一旦火を止めてルウを煮溶かし
(……だいぶ味噌汁のビジュだな……)
一口大の豆腐を入れて、
(……味噌汁だな……)
2分くらい煮込む。
完成……でいいだろう。ルウを入れた当初は不安になるレベルでサラッサラだったが、まあ良い感じのとろみもついた。
いけんのか?
・実食
いけたわ……。
けっこうしっかり わかめの味なのだが、出汁の味がいい橋渡しをしてくれており、シーフードカレーのようなイイ感じの複雑さを醸している。
豆腐のほうもなかなかいい仕事をしており、カレーの味がわりとスパイシーに寄っているところを、優しい舌触りと淡白な味でバランスをとってくれている。
ルウそのものの味もいい。「スパイスのカレー」と銘打つだけあってスパイスの深みと旨みが強く感じられるものの、上述の通り出汁がまとめ役をしてくれており尖りすぎない味に仕上がっている。肉類を一切使わず この満足度はすごい。
・キャベツと卵
わかってきた。要するに味噌汁を作るのと同じ工程で、味噌の代わりにカレーを入れろってことだな。
てなわけで続いては「キャベツと卵」で試してみよう。かき玉汁のイメージである。こんなに身近な食材なのに、キャベツもかき卵もカレーに入ってるのを見たことがない。目玉焼きとか生卵とかは乗せたりするんだけどね。
キャベツをちょい柔らかくなるまで煮ます、
溶き卵を流し入れます、
一旦火を止めて、味噌……
じゃないんだよな〜! カレールウを入れまぁぁぁす!
とろみがつくまで煮込んで出来上がり。
・実食
楽勝。余裕である。美味い。アレですね、出汁の味って何にでも合いますね。
まあ具材的に正直なところ大失敗するとは思っていなかったが、これも思ったよりキャベツの風味が強く出ており、そしてその風味をカレーと出汁がうま〜く包み込んでいる。
少し火の通ったキャベツのジャクっと食感も楽しいし、卵の味や食感もあいまって、今回は全体に優しい味にまとまっている。同じルウを使っているはずなのに全く違う味わいになるのも面白いな。
なんか見た目もいいですよね。黄色と黄緑で。春の芽吹き! みたいなね。秋なんですけどね。
・なめこ
さて……。
とうとうこの時がやってきた。最後に試すは、個人的味噌汁の具材以外で見たことない食材No.1、なめこである。
いや、怖いな……。
きのこカレーなら分かる。きのこって良い出汁が出るし、舞茸とか椎茸とかなら なんの抵抗もないのだ。なめこというのがよろしくない。あのネバりとカレーがどうフュージョンするのか。
ちなみに完全なる余談なのだが、当初の予定では3種一気に作って比べる予定だったが なめこだけ一旦翌日に回した。筆者にとってなめこカレーというのはそれくらい怖い存在だというのをご承知いただきたい。
何はともあれ。鍋に水を入れて沸騰させ、
水洗いしたなめこを入れてちょっと煮込み、
ルウを……
あ、ヤバいこれ!
おそらくなめこのトロみが水に移ったことにより、ここに来て初めて「ルウがダマになって溶けない」という事態が発生。さっきの二種類は速攻で溶けたので、ほぼ確で なめこのせいである。
まあでも作り始めちゃったもんは仕方ないので、必死にヘラでペタペタやってなんとかする。
とりあえず完成。
・実食
……なんか別にいけるな……。
とりあえず唯一最大の心配事だったのがネバり気だったのだが、カレーのトロみにうまく回収されており、さすがにちょっと違和感はあるものの ほぼ遜色はない。
んでもって味も普通である。というか、味に関してはほとんどなめこの主張はないな。まあまあ普通にカレーとして食べられる。
まあでも正直さすがに「おいしい!」とはならないな。やっぱりどこかにカレーとは違う粘度があり、居心地の悪さが拭えない。大人しく普通のきのこにしましょう。
・懐が広すぎる
なんとかなった。
まあさすがに なめこに関しては試したこっちが意地悪だった気はするが、全体的にここまでカレーとしてうまくまとまるとは思わなかった。
というかシンプルにこのルウがすごい気がする。辛味が苦手な筆者でも抵抗ない辛さでありながら出汁の味もスパイスの風味も良く出ており、ほぼ何を入れても和風カレーとして成立させてくれそうな信頼感がある。
あと早い。め~~~っちゃ早い、出来上がるのが。ルウが溶けるのも早いし、肉類や煮込みに時間のかかる具材を選ばなくてもちゃんと仕上がるし。わかめと豆腐に関しては調理時間5分くらいで出来たんじゃないだろうか。
他の味噌汁具材でも作ってみたい。多分ほんとになんでもいけると思う。豚汁とか既にほぼカレーだもんな。皆様もぜひ。
参考リンク:ハウス食品「だしの旨みとスパイスのカレー」、アレンジレシピ「スパイス香る わかめと豆腐のだしカレー」
執筆:砂付近
Photo:Rocketnews24.
▼ちなみにもちろん味噌汁カレー専用のルウってわけではなく、パッケージの裏には普通のカレーの作り方が記載されている。
砂付近

































































