日々生成AIの可能性を模索している私(佐藤)。落語をさせてみたり平家物語の冒頭を読み上げさせてみたり、もはや何をやりたいのか、自分でもわからなくなってきている感は否めないのだが、それでもやらずにはいられない。これはある意味「性(さが)」である。

それはさておき2026年7月8日、OpenAIは「ChatGPT」の新たな機能をリリースした。それは「GPT-Live」である。これまでの音声チャットからさらに進化した、より自然な会話のできる音声モデルとのこと。

そりゃアレをやるしかねえな! ってことで、スマホ2台を持ち出して漫才させてみた! ただの音声読み上げと違った、より自然な漫才ができる! はず……。

・今までと違うGPT-Live

GPT-Liveとこれまでの音声チャットとの違いをザックリ挙げると次の通りだ。

◆従来の音声チャット
「あなたが話す → AIが考える → AIが話す」という交代制で、少し間が空くと「話し終わった」と判断して、割り込んでくることがある。

◆GPT-Live
聞きながら話せる仕組みになり、会話が自然。「うん」「なるほど」と相づちを打ったり、ユーザーが考えている間は待つ。難しい質問は、裏でより高性能なモデルに処理を任せながら、会話自体は途切れにくくなっている。

たとえるなら、従来版はトランシーバーのような交代制の会話であったのに対して、GPT-Liveはより会話らしい会話に近づいたといえる。

ちなみにChatGPTの有料版では「GPT-Live-1」というモデル。無料版は「GPT-Live-1 mini」を利用できる。私は無料版を使っているので、有料版がどれだけ優れているかについては不明だ。とりあえずGPT-Live-1 miniでも、今までの音声チャットとは比べものにならないほどスムーズなやり取りができることを確認している。


・スマホ2台で漫才

スマホでの利用方法を説明しよう。アプリを起動していつものチャット画面を開く。チャットの入力欄の右端にある、音声波形を示す波マークをタップする。


GPT-Liveの初回起動時には、利用できる声種のサンプルを聞くことができる。全部で9種あり、それぞれに個性を持たせているそうだ。

Arbor:気さくで万能タイプ、Breeze:生き生きとして誠実、Cove:落ち着いていて率直、Ember:自信に満ちて前向き、Juniper:オープンで明るい、Maple:陽気で率直、Sol:洗練されていてリラックス、Spruce:穏やかで安心感がある、Vale:明るく好奇心旺盛


これらのなかから1つを選んで、「音声を開始」をタップ。するとAIとの会話が始まる。


準備が整ったので漫才実験開始! まずは2つのスマホ(Android)で同一のアカウントを使って、漫才を試してみた。

実験にあたってまず困ったのは、それぞれの役割分担だ。どちらをボケにしてどちらをツッコミにするか。そもそも呼び名が決まっていないので、「お前はボケね」というと、両方が「わかりました」と反応してしまう。

そこで個別に話しかけて「お前はボケね」と指示したのだが、やはり両方が「わかりました」となってしまった。これは、個別に話しかけても同じチャットでその情報が共有されてしまうためだ。いわば、1人の人間に対面で指示するか、電話で指示するかの違いしかなかった。だから何度やっても役割分担できなかったんだな……。


そこで、次は別のスマホ(iPhone)を用意して、別アカウントも用意。2つのスマホで2つのアカウントを使って漫才運用に挑んだ。


すると、先の問題はクリアできた。Androidを「てるお」と名付けツッコミにし、iPhoneを「はるお」と名付けてボケした。上手く対話ができるようにはなった。


……が! 漫才の方はイマイチ……

しかしながら、以前「SUNO」や「Google AI Studio」、「Google Cloud Agent Platform」で試したような、台本ありきで読み上げをしているわけではなく、リアルタイムの対話でのやり取りなので、もはやこれは次元が違うといっても差し支えないだろう。

関西弁でのやり取りも試したが、驚くほどスムーズだ。漫才は面白くなかったが……。AIはいよいよ人間と自然に対話できるようになってきた。あと1年、いや半年後はどうなっているのか? 今後の技術の進化が楽しみだ。


参考リンク:OpenAI
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
Screenshot:ChatGPT