やあ、ポケモンGOトレーナーのみんな! いきなり夏みたいな陽気になってビビっているかな? これからの時期、ポケモンGOは体力勝負! マメな水分補給と十分な休息を欠かさないようにしような!! ……って、アスリートかよ!
それはさておき、つい先日お兄さんは『ポケモンGOフェスト2024 マドリード』に参加してきた。この記事ではナイアンティック社のエラい人たちに聞いた「ヨーロッパのポケモンGO事情」及びに「リアルイベント」についてお届けしたい。
・初のヨーロッパイベント
かねてから可能な限り世界を飛び回りたいと思っているお兄さんだが「ヨーロッパ」とは縁が無かった。昨年の「GOフェス ロンドン」は大阪と被っていたし、バルセロナのシティサファリも予算の関係で断念。何気に今回が初の “ヨーロッパイベント” であった。
日本やアメリカのポケモンGO事情についてはそれなりに理解しているつもりだが、ヨーロッパはどうなのだろう? ぶっちゃけ「ポケモンGO目的でヨーロッパを訪れる価値」はあるのだろうか? 絶賛円安の今、交通費だって普通に高い。
そんな「ヨーロッパのポケモンGO事情」を聞かせてくれたのは、ナイアンティック社・ヨーロッパ部門のマーケティング担当ディレクター「フィリップ」さんと、同じくヨーロッパのライブイベントマーケティングマネージャー「レナ」さんだ。
日本でヨーロッパのポケモンGO事情に精通しているトレーナーは、そう多くないハズ。個人的には知らないことがたくさんあったインタビューは以下でご覧いただきたい。
・推しポケモンから
──お忙しい中、お時間いただきありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
フィリップさん & レナさん「こちらこそよろしくお願いします」
──いきなりですが、お二人の推しポケモンを教えていただいていいですか?
レナさん「うーーん。とっても悩むんだけど、1つにするならポニータかしら?」
フィリップさん「僕はカビゴンだね! 普段は寝てばかりであんなにのんびりしているのに、いざとなったらとても強いところが大好きなんだ」
──なるほど、ポニータとカビゴンですか。どちらもいいセンスですね。
フィリップさん & レナさん「ありがとう(笑)」
──ではまずちょっと自己紹介をさせてください。私は日本のWebメディアのライターで、とにかくリアルイベントが大好きんなんです。ただヨーロッパのイベントは初めてなんです。
レナさん「そうなんですね。楽しめてますか?」
──もちろんです。今日は「ヨーロッパでどれくらいポケモンGOが受け入れられているのか?」が知りたくてインタビューをお願いしました。
フィリップさん「OK、そう聞いてるよ」
──で、まず会場でプレイした印象ですが、思ったよりもみなさんスマートというか、お行儀よくプレイされているのが印象的でした。お祭り騒ぎのアメリカとは違いますね。
レナさん「まず心掛けているのは、国や地域が違うからといってイベントのレベルを変えないことです。アメリカであれ日本であれ、同じレベルのイベントを提供できるように心がけています」
──ふむふむ。
レナさん「ただ、枠の中でその地域の特色を追加できるように心がけています。今回であればスペインで盛んなサッカーをテーマにしたエリアを設置しています」
──結構大規模な造りでしたね。
レナさん「トレーナーたちがお行儀よく見えたのはたぶん金曜日だからで、明日になったらまたずいぶん違った印象を持つと思いますよ(笑)」
──そうでしたか。
・マドリードで開催された理由
フィリップさん「ヨーロッパのリアルイベントで特徴的なのは、海外からのトレーナーが多いことなんだ。今回もスペインのトレーナーは全体の20%くらいで、その他の80%はスペイン以外から来てくれてるんだよ」
──おお、それは9割くらいが日本人だった仙台とは違いますね。
フィリップさん「ドイツやフランスなどヨーロッパ圏のトレーナーも多いし、アメリカからのトレーナーもかなり多いんだ。それぞれの地域の人が一堂に会して織りなすフレーバーが、ヨーロッパのライブイベントの楽しいところじゃないかな」
──さっきもデンマークのおじさんと交換しました。では話を移しましょう。まずはとにかく会場が広大ですし、各種モニュメントも相当作り込まれていますね。
レナさん「そう言ってくれてありがとう! 今回私たちを受け入れてくれたマドリードがとても協力的だったこともあって、思い切って会場を使えたの。やりたいことが多く実現できたわ」
──そもそも、なぜ今回はマドリードだったのでしょう? 昨年10月に「シティサファリ」が開催されたので、てっきりスペインは無いと思っていました。
フィリップさん「国レベルで開催地を考えたとき、スペインのコミュニティは本当にアツいんだ。バルセロナのシティサファリもとても感触が良かったし、もっと大きなイベントを開催できるんじゃないかと思ったよ」
──ふむふむ。
フィリップさん「それにスペイン語圏でイベントを開催することが、今後のポケモンGOにとっていい影響をもたらすかもしれないとも考えたね。英語圏ももちろん大きいけど、スペイン語圏も無視できない大きなマーケットなんだ」
──なるほど。
フィリップさん「あとはさっきレナも言ったけど、本当にマドリードが協力的だったんだよ。バルセロナも候補に挙がってたけど、昨年シティサファリを開催している兼ね合いで、今回はマドリードに決まったんだ」
・シレッと
──そうだったんですね。気は早いようですが、次のリアルイベントが開催される地域は決まっていますか?
フィリップさん「1ついいニュースをお伝えすると、来年もヨーロッパでポケモンGOフェストが開催されることは決まっているよ! ただもちろん、現段階で国や街は教えられないんだけどね」
──おお、シレッと。でもそれはグッドニュースですね。
フィリップさん「ヒントになるかわからないけど、ヨーロッパにもアジアのように “特に熱心なトレーナーたちが多くいる地域” があるんだ。例えばアジアだったら、日本・韓国・台湾は本当に熱心なトレーナーが多いよね」
──仰る通りです。
フィリップさん「それと同じようにヨーロッパだと、スペイン・ドイツ・イギリス・フランス・イタリア・オランダあたりは、とてもポケモンGOが盛んな地域なんだ。大規模なリアルイベントを開催するなら、そういう国や地域が候補ではあるよ」
──納得です。
フィリップさん「さらに言うなら他の国からのアクセスもとても重要なんだ。さっきスペイン国外から80%のトレーナーが来場しているって話をしたけれど、交通的なインフラはもちろん、何万人ものトレーナーを受け入れてくれるだけの宿泊施設があるかも大切だね」
──ふむふむ。やはりそこはアメリカなどと同じなので、かなり大規模な都市に絞り込めそうですね。
フィリップさん「もうこれ以上は言えないよ(笑)」
・カラフル
──わかりました。私はヨーロッパでは初のリアルイベントだったんですが、とにかく街並みが綺麗ですね。シティパートはかなり自信があるんじゃないですか?
フィリップさん「それは僕らが自慢できるところで、今回のマドリードを始め、ヨーロッパには本当に素敵な場所が多いんだ。シティパートでは各々の冒険を楽しんで欲しいね」
──日本とはまた違った楽しみ方ができました。ちなみにざっくりとした質問なんですが、ヨーロッパのマーケットってかなり出来上がっている感じなんでしょうか?
フィリップさん「うーん、それは答えが難しいね。ただ、ポケモンの母国である日本ほど成熟しているとは言えないんじゃないかな? 小さい頃からテレビアニメでポケモンが放送されている国とは違うよね」
──ふむふむ。
フィリップさん「一方で伸びしろはあるとも感じているよ。特にヨーロッパの各地域からこれだけの規模の人が集まるリアルイベントを楽しみにしてくれているトレーナーは多いと思うな」
──ですね。では最後になるんですが、日本にはヨーロッパのイベントに参加してみたいけど踏ん切りがつかないトレーナーも多いと思います。そんな人たちに向けて、ヨーロッパのライブイベントの楽しさを伝えてもらっていいですか?
レナさん「会場を歩いてみるとわかると思うんですが、ヨーロッパのイベントは英語を話している人もいればスペイン語を話している人もいます。様々なコミュニティが集まってできるカラフルさが、ヨーロッパのリアルイベントの素晴らしさだと思います」
──確かにそうですね。
フィリップさん「レナの言うとおり、ダイバーシティも我々が自信を持っているところだね。加えるならベルリンもマドリードも、街そのものが本当に素晴らしいんだ」
──はい、今回も街並みには感動しました。
フィリップさん「ポケモンGOを通じてヨーロッパに来てくれたら、会場でもシティでも楽しめると思うよ。さらにヨーロッパでしかできない、仕掛け(気球やサッカーなど)も楽しんで欲しいな」
──わかりました。私自身、来年もぜひ参加したくなりました。本日はどうもありがとうございました!
日本には日本の、アメリカにはアメリカの特徴があるように、ヨーロッパにはヨーロッパのポケモンGO文化があった。特に「ダイバーシティ」に関して、レナさんが言っていた「カラフル」という表現が印象的だ。
また、街並みの素晴らしさはヨーロッパの強みであり、シティパートも素晴らしい体験ができたと自負している。日本もアメリカもシティパートは楽しいが「ヨーロッパ = ズバ抜けたシティの強さ」と覚えておいてもいいだろう。
・すごい余談
なお、今回通訳を務めてくれたのはナイアンティックの “AR番長” こと石塚さん! ちょっと立ち話をしていて判明したことなんだけど、石塚さんはロケーションカードの担当の一人だったんだって!
紆余曲折はあったらしいが試行錯誤のうえ「何回かやってみよう」と押し通し、結局は今の形にいたったらしい。なんだ、石塚さんって単なる物腰の低い優しそうなイケメンかと思ってたぜ!!
とにもかくにも、最高に充実していたマドリードのポケモンGOフェスト。来年どの地域で開催されようとも、特別な体験になることは間違いない。なぜならヨーロッパはカラフルであり、シティパートがズバ抜けて強いからだ。
みんなもチャンスがあればぜひ行ってみてくれよな! お兄さんも経済状況が許せば行くつもりだよ!! それではトレーナー諸君の健闘を祈る!
参考リンク:ポケモンGO公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:c 2016-2024 Niantic. c 2024 Pokemon. c 1995-2024 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
ScreenShot:ポケモンGO (iOS)
▼AR番長、石塚さんのTwitterはこちら。
ビーチで砂遊び!
GOFest マドリードにて#ポケモンGO #GOSnapshot pic.twitter.com/EwGCGwLcIF— 石塚尚之 (@naomedia) June 24, 2024
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マドリードの初号機を経て弐号機が完成。安定感がかなり増した。野良交換の文化を作って行こうと思います。(サンジュン) pic.twitter.com/tC0XrmMY2v
— ポケモンGO部@ロケットニュース24 (@rocketnews24go) June 22, 2024