ゲオから最大80インチの大画面が楽しめる「ミニプロジェクター」が登場した。なんでもHDMI入力端子を装備していてゲームやPC画面を投写できるほか「Chromecast」や「Fire TV Stick」等にも対応しているらしい。価格は5478円だ。

パッケージには「プライベートシアターを持ち運ぶ」「ゲーム・映画を迫力の大画面で」と自信満々の宣伝文句が並ぶ。なんなら天井投影やアウトドアでも楽しめるらしい。これは期待していいかもってことで、買ってみた結果……最速で泣いた

・ゲオのミニプロジェクター

ゲオ限定の格安ミニプロジェクターは、2024年4月4日にオンラインショップで販売開始。店頭に並んだのは4月5日。かなり手頃な価格ではあるが、本格感のあるパッケージにおのずと期待値は上がる。

特徴を先にお伝えすると、投影距離は「約1.05m〜2.80m」で、投写画面サイズは「30〜80型」。それと「スピーカー搭載」「モバイルバッテリー対応」といった感じ。モバイルバッテリー(別売り)が使えるから屋外でも活躍するだろう。

そんでもって超小型。約290グラムの手のひらサイズだから持ち運びは楽チン……だが、収納ケース等はなし。付属品は、三脚・電源アダプター・リモコン・テスト用電池・説明書のみ。

ただし最大表示解像度は「320×240(QVGA)」と価格相応。やはり高画質を求めるならフルHD「1920×1080」以上のものを選びたいところ。もちろん入門機としては良いかも。セット内容もシンプルだし。



・最速で泣いた

では、実際に組み立ててみる。といっても、三脚にセットするだけ。やはり三脚があるとないとでは全然違う。一気にプロジェクターらしい雰囲気になった。

んで、冒頭でもお伝えしたように天井に投影することも可能なのだ。三脚がフレキシブルだから、プロジェクターがイナバウアーみたいになる。おかげでベッドやソファーに寝転びながらでも動画鑑賞が楽しめるだろう。


と思っていたら……


ネジが折れた。


泣いた。優しくイナバウアーさせたつもりだったが……もしかして曲げちゃいけない方に曲げて(逆イナバウアー)しまったのだろうか。さすがにこれはショック過ぎる。まだ開封して2分も経っていないのに。



・頑張ります

気を取り直して、残っているネジでなんとかギリギリプロジェクターをセットした。大人しく正面の壁に投影してみたい。電源アダプターを接続してから本体の電源ボタンを押すだけだ。

ちなみに背面は「HDMI端子」「USB」「microSD」「microUSB」「3.5mmオーディオ」といった具合。無線機能(Wi-Fi・Bluetooth)は無し。

さて、プロジェクターの電源を入れたものの、明るい場所ではほとんど何も見えず


・部屋を暗くして

部屋を真っ暗にしたらバッチリ映った。動作音はそこまで気にならない。そんで、ええっと……「台形補正」はないようだ。ここ結構重要。

今になって三脚のネジを折ってしまったことが悔やまれる。角度が微調整できなくてツライ。天井から吊り下げる場合も角度調整に苦しみそう。



・入力ソースを切り替えて

使い方はめっちゃシンプル。再生するコンテンツ(ビデオ・音声・画像・テキストなど)を選択してOKボタンを押すか、入力ソースを切り替えて使う。


たとえばAmazonの「Fire TV Stick」を使うならHDMIに切り替えておく。PCやゲーム機も同じ。



解像度は画像だと粗さが気にならないかもしれないが、実際はハンパなく粗さが目立っている。タイトル以外の文字はほとんど判別できない



フォーカスリングを回してピントを再調整。



…………


……もう文字を読むのは諦めることにする。



・大画面で楽しめればOK

というよりも、実際に映像が始まると「プロジェクターってこんなもんなのかな」とも思うのだ。大迫力の画面さえ楽しめれば十分、画質はそこまで気にならなくなる。こういうことを “諦め” というのかもしれない。

なお、プロジェクター本体に2Wのスピーカーが内蔵されているので一応音は出ている。迫力には欠けるが、手のひらサイズでこれだけの機能が付いていれば十分。どこでも手軽にプライベートシアター気分が味わえるので、興味があればゲオへ急げ!


参考リンク:ゲオ「ミニプロジェクター BM-CP01 BK」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.