年始の筆者の福袋サーチエリアは梅田の百貨店だった。誤算だったのが、近年百貨店はオンライン福袋に移行する傾向にあり実店舗での販売が限られているということ。

思うように見つからず「しまったなぁ」と呟いていた時、売り場の一角におば様たちが大勢集まっているのが見えた。

人混みが見えると覗きに行くのがライターの性(さが)。何かと思えば、がま口専門店『AYANOKOJI(あやの小路)』のワケあり福袋がそこにあったのだ!

・がま口の専門店

そもそもの話「がま口専門店」ってなんだ?

──そう思いながら店内を見回すと、色とりどりのがま口……つまり昔小銭入れに使っていたような口金の付いた布製の袋が陳列されているではないか。

財布サイズだけではない。ストラップの付いたショルダーバッグや細長い印鑑入れなど、形や大きさの種類も豊富だ。


AYANOKOJIは日本で唯一 自社で企画・製造・販売を行っている専門店で、がま口はすべて職人がひとつひとつ手作りしているんですって。

そんな丁寧に作ったがま口を福袋で買うのは申し訳ないような気もするけど、ワケありならまぁいいのか。


福袋は透明な袋に入った状態で陳列されており、中身がすべて異なるようだ。せっかくなので筆者もおば様たちと一緒に売り場を囲み、しっかりと吟味して好みの商品を選ばせてもらった。



・ドキッ! がま口だらけの福袋!!

AYANOKOJIのワケあり福袋は税込み8800円。


中には4点のがま口と2点の小物が入っていて、初売り期間中は 数量限定で手ぬぐいカレンダーも付いて来た。


本編の前に手ぬぐいをお見せしちゃうとこんな感じ。

1ヵ月が1個のがま口 または雲に収まり、12ヵ月分が並んでいる。龍のイラストも描かれていて粋(いき)って感じだ。


こんなオシャレな手ぬぐいを作るショップなら いい品が入っているのは間違いない。問題はワケありのワケがどれほど深刻か? ってことだけ。

それではひとつずつ見てみよう!(この後の定価はすべて税込みです)



まずは今回の中では一番大きいA5サイズのがま口。定価は6490円。


中にはポケットが3つ付いていて、


クラッチバッグ的に持つこともできそう。

どこからどう見てもキレイな商品だけど、一体どんなワケを抱えているのだろうか?


ワケの内容は専用のタグにチェックが入っている。

「型落ち」


えぇ~~っ、そんなの全然気にしないよ! まさか ケース自体には何ひとつ問題がないなんて、嬉しいけどなんだか申し訳ないよ~っ!



続いて6寸がま口平ポーチ(がまの実)は定価2970円。


ワケは「ネップ」にチェックが入っていて 何のことか全然わからなかったんだけど、

よく見ると赤いシールが貼られ、ワケの箇所を教えてくれていた。

後ほど調べたところ、ネップとは繊維がからまったかたまりのことを指すそう。使う分にはまったく問題ないし、そもそもネップが小さすぎて言われなければ気が付かないかも。


ストラップ横型パスケースの定価は3630円。

平べったいがま口で、裏側には定期などを差し込めるパスケースが付いている。


ワケは生地不良とのことだが……

ぜ、全然わからない。

上の画像の中央付近に目印のシールが貼られていたのだが、じっくり観察しても特に問題がないように見える。これは実質ワケなしと言ってしまってもよいんじゃないだろうか?



印鑑ケースは定価1375円。淡い色の千鳥格子が用途にピッタリ。


中には朱肉がセットしてあるし、クッションが入っていて印鑑を傷つけにくそうだし、かなりいい感じのケースだ。


ワケは「汚れ」ということで、言われてみれば朱肉(?)がチョンと付着している。

これぐらい使っていればそのうち付いちゃうだろうし、筆者はまったく気にしない。ちょうど1本入れ物がない印鑑があるので、さっそく使わせてもらおうと思う。


その他の小物はふろしきと、


マスクケース


全部並べて見ると、かなり充実した内容であることが伝わるだろう。

さすが大阪のおばちゃんはイイ物を知っているなぁ……!



筆者の中には「がま口といえば昔のもの」というイメージが付いていたが、AYANOKOJIのアイテムはどれも洗練され、日常で使いたいと思うものばかりだった。

店に飾ってあった肩がけのショルダーバッグも可愛かったから、今度プライベートでお店に寄ってみようかな。

執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.

▼ふろしきは、ひょっとことおかめがコミカルに描かれたおめでたい柄。

▼付属していた「ふろしきパッチン ミニ」を付ければ、

▼ハンドバッグ風に大変身!