「カルディ」は輸入食材やお酒などを取り扱う販売店である。輸入食材だけでなく、自社商品の開発も行っており、「パンダ杏仁豆腐」をはじめとする数多くのヒット商品を生み出している。

そんなカルディの正式名称は「カルディコーヒーファーム」だ。そして運営会社は「株式会社キャメル珈琲」という。

にも関わらず! 私(佐藤)は1度もコーヒーを買ったことがない。あれだけたくさん豆を売っているのに、輸入食材の店くらいの認識しかしていなかったのだ。そこで本来の使い方に立ちかえって、お店でコーヒー豆を買ってみた!

・初めてコーヒー豆を買う

2023年9月、カルディは3年ぶりにコーヒーサービスを復活させた。これでいよいよコロナが明けたことを実感した人も多いはず。私もその1人だ。アレがあってこそのカルディだと思っている。


それなのに、「コーヒー飲めてラッキー」くらいしか思っていなかった節がある。アレはお店のサービスであると同時に、販売商品のプロモーション。なのに、私は「よし、コーヒー豆買うか」と考えたことがなかったのだ。

どうしても、お菓子に目が行ってしまったり……。


チーズとか冷凍商品の方に行ってしまったり……。


何を買うにせよ、レジ前のコーヒー豆が目につくはずなのに完全にスルーしてしまっていた。私の目は節穴だった。1日に何杯もコーヒー飲むクセに、豆に関心を持てなかったなんて。



今日は素通りしない! ってことで、店員さんにおすすめを尋ねてみた。すると


「お好みはありますか? 苦味の強い方、もしくは酸味の強い方が良いですか?」


苦味? 酸味? どっちが好きかわからないけど、とにかく味の濃いものが好みだ。そう伝えると


「そうしましたら、フルボディのものが良いかもしれませんね」


フルボディ? やばい、何が好きかさえもわからずに、ただただコーヒーを飲んでいたようだ。とりあえず、セブンイレブンのコーヒーは濃いめで飲む。その濃さが何をもって「濃い」としているかもわからずに、ただ「濃いものが好き」とだけ判断していた。

そんな私にもわかりやすい味の指標があった。豆には味のチャートが記載されていて、これを参考に好みを選ぶとのこと。


私の曖昧な要望をくみ取って、店員さんは今月のおすすめを推奨してくれた。「コロンビア カウカトトロ」という豆である。チャートによると、酸味が強くフルボディな飲み口のものだ。


200グラム税込1080円、挽いてもらって持ち帰った。



味はわかってないクセに、淹れ方は多少心得ている。飲食店で働いていた時に、格好だけ覚えたもんでね。


ドリッパーに豆を入れ、沸騰したお湯を少し垂らして、まずは蒸らしてやる。立ち上る湯気から漂う華やかな香り。深く吸い込むと目が覚めるようだ。


それからゆっくりと時間をかけてお湯を注ぎ入れる。円を描くように、慌てずにゆっくりと……。


よし、飲んでみよう。寒い日なら、湯気にさえ温かいものを感じるんだろうけど、今日は日中めっちゃ暑かった。かじかんだ手で持つ温かいコーヒーカップの感触が良いのに。いつまでこんな暑さが続くのやら。それはさておき、飲んでみよう。


うん、美味い! 飲み口はしっかりしていて、味の強さは好みのものだ。余韻はほのかに甘く、果実味さえ感じられる。


だが、飲んで気づいた。私が求めている味はコレじゃない。酸味の強いものは、自分の好きな味じゃなかった。つまり、苦味の強いもの好きと判明したのだ。そうとは知らずに、いつも何気なくコーヒーを飲み続けてきたようだ。これを機に、苦味の強いものを選んで飲んで行きたいと思った次第である。



とにかく、カルディはコーヒーも主力商品なので、たまにはコーヒー豆を買ってみよう。わからなければ、店員さんが教えてくれるぞ。


・今回訪問した店舗の情報

店名 カルディコーヒーファーム 中野マルイ店
住所 東京都中野区中野3-34-28 2F
時間 10:30~20:00
定休日 なし(施設に準ずる)

執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24